チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

洗髪時にヘッドスパブラシを使い始めたらあらいいですね~って具合に頭皮が性感帯に。

今日はどうした事か予定より二時間ほど早く覚醒してしまい、それから寝付けなくなったので、已むを得ずガバッと起きてゴミ出しに行った。さすがに秋分を過ぎたとあって4時台でも薄っすら暗く、空には下弦の月が出ていた。私は夜に出歩く事がほとんど無く、月をまじまじと見つめる機会も割合少ないのだが、30代前半まで夜行性動物として過ごしていた期間が長かった事もあり、月夜を見上げるとなんだか安らぎを覚える。しかし、私とて一応は社会復帰を諦めていない立場であり、その上、昼夜逆転生活が心身にもたらす負担にも耐えられなくなったので、現在は努めて社会人の様なルーチンを維持している次第である。さりとて社会復帰の目処などあるはずも無く、寧ろ常にマイルドな希死念慮に囚われている。ときに、ここ数週間プチ自傷よろしく毟りまくっていたアトピック頭皮だが、毟っちゃダメだ、毟っちゃダメだと言い聞かせて衝動を抑える様にしていたら、少しずつ改善の兆しが見えてきた。それでもまだ、治りかけのかさぶたをポリポリと掻いてしまう自分の意志薄弱ぶりが嘆かわしいが、まあボチボチと治すしか無い。頭皮といえば10日ほど前から洗髪時にヘッドスパブラシを使う様になったのだが、これがなまら気持ち良い。使い始めは足つぼマット並に痛かったのだが、一度慣れると指では不可能なきめ細やかなマッサージが、頭皮を性感帯へと導くようだ。もうこれ無しでは洗髪は成立しない。

ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります

リチャード・ロンクレイン監督作「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」("5 Flights Up" : 2014)[DVD]

ブルックリンのアパートで暮らす老夫婦が、他所へ移り住む為に、長年住んだ眺めの良い部屋を売りに出す過程を経て、人生を見つめ直す様を描くドラマ作品。

 

画家アレックスと元小学校教師の妻ルースは、ブルックリンの一角に建つアパートの5階の部屋で40年間暮らし、苦楽を共にしてきた。二人は今では街の住民に愛されているものの、かつて黒人と白人の結婚が多くの州で禁止されている頃に、周囲の偏見や家族の反対に抗って結婚し、程なくそのアパートで暮らし始めたのだった。アレックスがアトリエに使う部屋は見晴らしが良く、二人は窓越しに一望できるブルックリンの街並みをこよなく愛してきた。その一方で、アパートにはエレベーターが無く、老いゆく二人は階段での昇降に不安を募らせる様になった。そこでルースはその部屋を売って、ニューヨークに新たな家を見つけ、移り住む事を発案する。アレックスは眺めを失う事を躊躇いながらも、ルースの意向に理解を示して応じる。

ルースは不動産業を営む姪リリーに代理人を依頼する。部屋の内覧会を翌日に控え、リリーはいかに部屋を良く見せ、高く売るかについて二人に指南すると、100万ドルは固いとの見通しを示す。ルースは尚も消極的なアレックスに対し、100万ドルあればエレベーター付きで絵が描ける物件が見つかるはずだと諭し、内覧会はあくまで様子見だと説く。その矢先に、かつてルースの退職祝いにアレックスがプレゼントし、二人が我が子の様に愛してきた10歳の老犬ドロシーが不調を来す。二人は大事を取ってドロシーを獣医に連れていく。その頃、マンハッタン橋でタンクローリーが事故を起こして立ち往生し、街は俄に騒動の様相を呈し始める。

獣医クレイマーによる検査の結果、ドロシーは椎間板ヘルニアを患っている事が判明する。クレイマーは手術適用の可能性を説き、ドロシーを一晩預かる意向を示す。アレックスは現実的に高額な治療費を使うのは難しく、また延命が却ってドロシーにとって酷かも知れないと説き、蘇生措置拒否書にサインする。ルースはそれに反対し、やれるだけの事はしてやりたいと主張する。一方、タンクローリーの運転手はアラブ系の青年で、事故直後から行方不明になっている事が判明し、テロの可能性が取り沙汰される。

二人は橋の事件が内覧に影響を及ぼす事を心配する。程なく、クレイマーが二人に連絡を寄越し、明朝に手術を行う意向と共に、費用が最低でも1万ドルかかる事を伝える。アレックスは書類を反故にし、助ける為に全力を尽くす様に頼む。ルースはアレックスの翻意に甚く喜ぶ。

翌朝、事件の容疑者がウズベキスタン出身のパミールだと判明し、騒動は更に加熱する。クレイマーは二人に連絡を寄越し、ドロシーの手術が無事に終わったものの、発作を起こした為に今しばらく様子を見る必要がある事を伝える。程なく、リリーが内覧の客達を連れてやってくる。リリーは言葉巧みに物件の魅力を売り込むが、事件が客の心証に影響を与えている事を察知する。アレックスとルースは、部屋に好感を抱く者、辛辣な批判を浴びせる者の双方に出会う。

内覧が終わって間もなく、物件は女のカップルから85万ドルでオファーを受ける。アレックスは事件が収まるまで待てば値が元に戻ると主張し、急ぐ必要は無いと説く。それを受け、リリーは入札額を釣り上げるべく、手を尽くす。ルースはドロシーの容態を心配し、気を揉む。その後、入札合戦が始まり、値が俄に上がり始める。

その夜、二人は旧知の仲で画廊を営むラリー親子と会食する。ラリーは息子ジャクソンに画廊を譲る意向を示す。ジャクソンはアレックスの描く肖像画が時代遅れであり、市場では売れないと説く。ルースはそれに気分を害し、絵は市場では無く、自分の為に描くものだと説く。帰り道、アレックスは絵にしろ、物件にしろ、他人に人生を握られているのだと嘆く。ルースはそれを自分達の手で取り戻すべきだと諭す。二人は早速、新聞広告で物件の物色を始める。

翌日、二人はドロシーを見舞った後、目星を付けた物件の内覧会を訪ね回る。ルースは9階建のエレベーター付きアパートの一室を気に入る。その物件はアトリエに充てがうのに相応しい採光に恵まれながらも、高層アパートの真向かいに面しており、アレックスは前のめりなルースの意を汲み、眺めを諦める事を決意する。二人は代理人ミリアムに購入の意志を伝え、オファーの期限を二時間後に切られる。ルースはリリーを介さずに自力で入札に挑む事を提案し、アレックスは93万ドルを提示する様に促す。一方、パミールに現金を強奪されたというウェイトレスの話が、金目当ての狂言だった事が判明する。

二人は程なく、ミリアムから落札の連絡を受け、期限までに小切手を持参する様に求められる。アレックスは待つべきだと主張するが、ミリアムは入札を再開すると牽制する。ルースはチャンスをふいにしてしまう事を危惧する。そこにリリーがやってきて、二人の物件の入札が堅調に進んでいる事を報告する。ルースは無断で内覧会に行って物件を落札した事を明かして詫びると、リリーにミリアムとの交渉を一任する。リリーは二人の物件の入札を確定させてから、小切手を持参する運びに調整する。

その後、女カップルが最終入札額に手紙を添えて持参する。その額が95万ドルと分かると、他の客が96万ドルを提示する。ルースはカップルの手紙を読んで心を動かされ、カップルの方に住んでもらう事を希望するが、アレックスは1万ドルの大きさを説く。程なく、二人はクレイマーからドロシーが歩いたとの報せを受け、喜ぶ。

ミリアムが示した期限が迫り、二人はリリーと共に、物件へ保証金の小切手を持参する。物件を売り出した夫妻は落札額に不満を抱き、入札の再開を希望する。リリーはそれが違法行為だと説き、窘める。アレックスは小切手にサインしようとする。その時、報道でパミールが警察に包囲され、投降する様子が伝えられると共に、事件がテロとは無関係で、パミールが現場から逃げ出しただけだったという可能性が指摘される。アレックスとルースはパミールに同情するが、売り主夫妻は事件のせいで売値が下がった事に憤り、悪罵する。アレックスは入札に振り回された挙句、売り主に売値で責められている事に気分を害し、サインを拒んで帰ろうとする。ルースはアレックスを止めようとするが、アレックスはひざまずく容疑者を見て、自分達も事件でから騒ぎしていた人達と同じだと気付いた事を明かすと、これまで良い人生だったのになぜ引っ越す必要があるのかと問う。ルースはアレックスに同調し、二人ならどこでも良い人生を過ごせると説く。二人はその場を後にすると、リリーに引っ越しを止めた事を伝える。リリーはあの物件に永遠には住めないと説き、翻意を促すが、アレックスはどこに住んでも同じだと説く。リリーは苦労が無駄骨に終わった事に憤り、二人を罵って別れる。

その後、ドロシーは退院し、二人は元通りの生活を取り戻す。アレックスは部屋の階下に、かつての自分達と同じ様な若いカップルが入居するのを見て、目を細めると共に、一連のから騒ぎが夫婦らしさを取り戻す良い経験だったと振り返る。

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