チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ビーストリー

ダニエル・バーンズ監督作「ビーストリー」("Beastly" : 2011)[DVD]

容姿端麗な青年が、魔女に傲岸不遜な内面の醜さを反映した姿に変えられ、愛の力で呪いを解くべく、奮闘する様を描くロマンチック・ファンタジー作品。

 

容姿端麗なエリート高校生カイルは、傲岸不遜で自尊心が強いナルシスト。有名なキャスターの父ロブの影響を受けたカイルは、容姿で人間を差別するのも厭わぬ一方、心の内に鬱屈した感情を抱えている。ロブは妻と離婚後、仕事優先で家庭を顧みず、メイドのゾラに雑事を一任している。

学校で環境委員を決める選挙が行われる事になり、カイルは大学進学の内申書の為に、その容姿と金に基づく政治力を活かして委員長に立候補する。奇抜なファッションに身を包み、校内で魔女と称されるケンドラは、環境の事など一顧だにしないカイルが委員長に選ばれる事に強く反対し、委員長を諦めて会計に立候補したリンディこそ適任だと説く。カイルはケンドラをブサイクだと罵り、退けると、その場に居合わせたリンディと初めて挨拶を交わす。

カイルはロブが自分を構おうとしない事に疎外感を味わう。ゾラはジャマイカに夫と三人の子供を残し、単身赴任している事を明かすが、カイルはゾラの話を意に介さず、冷たくあしらう。

選挙の末、委員長に選ばれたカイルは、憤慨するケンドラを宥めるべく、VIP待遇でパーティに招待する事を提案する。ケンドラはそれが挽回のチャンスだと説き、魔女を怒らせると怖いと釘を刺す。カイルはゾラに購入させたバラを持参し、会場に赴き、そこで給仕として働くリンディと再会する。リンディはマチュピチュに旅行に行く為に金を貯めている事を明かす。カイルはリンディに好意を抱き始めるが、リンディは外見より中身を重視する意向を示す。程なく、会場にケンドラがやってくると、カイルは衆人環視の場でその容姿について面罵する。憤怒したケンドラは、挽回のチャンスをふいにしたカイルに対し、欠陥を受け入れよと告げる。その途端、カイルは前後不覚に陥り、パーティを抜け出して帰宅する。

自宅のテラスにケンドラが姿を現し、タトゥだらけの妖怪と詰った事が笑えない冗談だと説くと、一年以内に誰かに愛されよと宣告する。その途端、カイルの左腕に奇怪な植物のタトゥが埋め込まれ、ケンドラは春の花が咲いたら時間切れだと説く。更にカイルは、自分の姿が不気味な傷痕とタトゥで醜く変貌している事に気付き、当惑する。ケンドラはそれが内面の醜さをそのまま表した姿だと説くと、「愛している」の言葉で呪いを解かなければ、永遠にその姿のままだと告げ、その場を後にする。

帰宅したロブは、カイルの変わり果てた姿を確認するや、医者に相談する。ロブは治せるなら命の危険も厭わない事を伝えるが、医者は手の施し様がないと匙を投げる。カイルはロブが漏らした本音に傷付く。ロブは人目に付かないアパートを用意し、ゾラを世話役に置く事で、不自由な思いはさせないとカイルを諭す。

カイルは学校に行けぬまま、部屋に篭もりきりになり、数ヶ月が経つ。学校では、突然姿を見せなくなったカイルが更生施設に入れられたのだと噂される。ロブは何かと理由を付けてアパートに寄り付こうとせず、カイルに自宅学習をさせる為に、盲目の家庭教師ウィルを雇って同居させる。カイルはロブが自分に関わろうとしない事に悲しみを募らせる。カイルはゾラに郷里に残してきた子供の事について初めて尋ねる。ゾラは永住ビザが出ない為に残して来ざるを得なかった事を明かし、悲しくともそれが親の役目だと説くと、ロブもきっとやって来ると諭す。しかし、カイルはそれを否定する。

カイルはフードを被ってバイクで街に繰り出すと、仮想した客が集まるクラブに赴き、そこでケンドラと再会する。カイルはブサイクの気持ちを理解したと訴え、呪いを解くように請うが、ケンドラはまだカイルが何も学んでいないと指摘し、自分を導く人を見つける様に命じて突き放す。その後、カイルは店内で恋人のスローンが親友トレイとイチャつき、カイルへの悪口を囁き合っているのを目の当たりにする。そこに偶然、リンディが現れ、スローンとトレイの様子を見て、手書きのラブレターをやり取りする様な純愛は絶滅したと嘆く。リンディはカイルを認識できず、カイルは素性を偽る。リンディはかつて会ったカイルについて、言っている事は間違っていても、率直に考えを表す事ができる凄い人であり、活き活きしていたと高く評価する。

カイルは親友達が自分を嫌っていた事を知り、人気が容姿で決まるというこれまでの価値観が覆されると同時に、リンディへの好意を募らせていく。ウィルは問題が他人にどう見られるかでは無く、自分がどう見るかだとカイルに諭す。カイルはリンディの後を密かに付け、その生活を見守る様になり、ウィルとゾラはカイルが外出する様になった事を喜ぶ。

ある夜、リンディの父がギャングのビクターに借金の返済を迫られ、銃で脅される。その場にリンディが駆け付けると、危険を察知したカイルは助けに入るが、その際にリンディが階段から転げ落ちて負傷する。カイルがリンディを避難させている間に、リンディの父はビクターの兄を射殺してしまう。ビクターは兄の敵としてリンディを殺すと告げてその場から去る。カイルはリンディの身の安全を図るべく、リンディの父を説得すると、父の旧友の息子と偽ってリンディを隠れ家のアパートに同居させる。リンディはやむを得ず応じるも、マチュピチュ行きを諦め、人生を全て失ってしまう事に強く反発し、父を拒絶する。

カイルは姿を露わにせぬ様に計らいながらも、高価なブランド品を与え、リンディの機嫌を取ろうと画策するが、リンディはそれらに呆れ、無視する。ゾラはリンディがどんな人かしっかり考える様にカイルに諭す。リンディはマチュピチュへ旅行する為に三年間貯金していたのに台無しになる事を嘆く。カイルは父がリンディの事を愛しており、心配しているが為の措置だと理解を促す。カイルは地に足の着いた作戦を練り、手描きのラブレターを認め始めると共に、バラを育てる為にアパートの屋上に温室を作る。

カイルは次第にリンディと気脈を通じる様になり、隠していた顔を初めて晒す。リンディは平気だと告げる。カイルは完成させた温室にバラを満たし、リンディを招くと、醜さから美しいものを生み出そうと思ったのだと説く。二人はウィルによる文学の学習の一環として、詩の朗読を通じて互いに好意を寄せ合う。

カイルは左手の植物の花が咲き始めた事で、呪いの期限が迫っているのだと悟ると、ケンドラの元に赴き、時間を求める。ケンドラはそれを拒み、まだ自分しか見えていないと説く。カイルはリンディの人生、ゾラの家族、ウィルの目の事など、他人の事も考える様になったと訴えると、自分の事よりも彼らを助けてやる様に請う。ケンドラはカイルが先だと告げる。

ある夜、リンディは意図せず、嫌な男に惚れてしまう性格で、カイルに好意を寄せていた事を明かす。リンディは、カイルが注目の的であり自分とは正反対だと評しながらも、最低だが面白い人間で、裏に隠れた何かに惹かれたのだと説く。カイルはリンディを連れ出すと、幼少の頃、ロブに連れて来てもらった動物園に赴き、母が出て行った後、しばしばここに逃げ隠れてビデオを見ていた事を明かす。そのビデオは、母親ゾウの二頭の子供が病で死んだ後、子供を忘れられない母親ゾウが一年後にその場所に戻り、子供の骨を探し出すという内容のドキュメンタリーであり、カイルはその愛にいかに心を打たれたかを示す。リンディはカイルに安らぎを感じている事を明かす。

マチュピチュ旅行まで一週間となり、もう間に合わないと悟ったカイルは、リンディの気持ちを察して、行かせる意向を固める。ゾラはリンディの立場で考え、行動すれば、出発までに必ず愛していると言うと励ます。程なく、左手の花が咲き揃うと、カイルはロブが所有する湖の別荘にリンディを連れ出す。そんな折、ビクターが逮捕されたとの一報が届き、安全が確保される。リンディは教師だった父が、母の死後にダメになり、これまで四六時中、父の心配ばかりしてきた為、マチュピチュへの旅に参加し、解放されたかったのだと明かす。

カイルは書き溜めたラブレターを携え、リンディを湖へ連れ出すと、それを手渡し、抱き寄せてキスをしようとする。その矢先に、リンディの父がクスリで倒れ、入院したとの報せが入る。カイルはリンディに戻る様に促し、駅で見送る。リンディは別れ際に最高の親友だと告げ、カイルは内心、落胆する。リンディは車内でラブレターを読み、カイルの心からの愛情を知る。

失意に暮れるカイルは、その後、手紙の件で話したいというリンディの再三の連絡を無視し、アパートに引き篭もる。リンディのマチュピチュへの出発日が訪れ、ゾラとウィルはリンディに連絡する様にカイルに促す。カイルは久方ぶりに学校を訪ね、出発直前のリンディの前に姿を表す。リンディは連絡に応じなかった事を責めるが、カイルはこの醜い容姿に対するリンディの気持ちが愛情だと確信できず、怖かったのだと詫びる。カイルはリンディの前では自分が醜いと感じない事を明かす。リンディはカイルを引き寄せてキスをする。カイルは時間切れを覚悟し、出発を促す。リンディは去り際でカイルに愛していると告げる。程なく、カイルの呪いが解け、元の姿に戻る。そこにリンディが戻ってくる。カイルは愛が呪いを解く逸話と母親ゾウの話に触れ、リンディは二人が同一の人物だった事を知る。カイルとリンディは再びキスをし、愛を確かめ合う

その後、ゾラの家族に永住許可証が発行され、また、ウィルの視覚障害が治癒し、二人は歓喜する。一方、ロブのアシスタントとして、新たにケンドラーがインターンとしてやってくる。

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惨劇の夜が明けて僕の心の中で「涙をこえて」のリフレインが悲しげに叫びまくってる。

昨日は小雨降りの中、投票に行ってきたワケだが、雨のせいか人はまばらだった。普段と違ったのは、受付の人達が、かなり若い男女で占められていた事で、特に若者に対して対恐気質の俺はそれだけでドギマギしてしまったが、惑う事無く、颯爽と投票を終えた。ネットを見ていると、なんとなく今回行けるんじゃね?って毎度淡い期待を掻き立てられるのだが、今回もそんな虚妄は敢え無く打ち砕かれ、全体としては完全無欠の惨敗とまでは言えずとも、敵に大勝を許してしまった。久しぶりに深夜0時過ぎまで寝ずに、当地の結果が出揃うのを見続けていたので、今朝は眠い。このまま酒でも呷って不貞寝してやりたいが、これ以上、廃人になっても困るし、そもそも酔いつぶれる程の酒を買う余裕も無いから、冷コーをがぶ飲みしてNHKの選挙特番をただボーッと見ている。脳内では「涙をこえて」が繰り返し再生されっぱである。それにしても、制度的な問題を勘案してもコレほど敵が大勝するとは、俺はどれだけアウェーの社会にいるのだろう。俺が日頃、巷ですれ違うあの人もこの人も信条的には真逆の奴らなのだろうか。そう考えると背筋が凍る思いだ。っていうか、投票率ってどうしてこんなに低いのだろう。時局としては6割に達してもおかしく無いとは思うのだが、組織や団体以外で選挙に関心を持っているのは、俺みたいな暇な個人だけなのかねぇ。