チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

天才スピヴェット

ジャン=ピエール・ジュネ監督作「天才スピヴェット」("The Young and Prodigious T.S. Spivet" : 2013)[BD]

牧場暮らしの天才少年が名誉ある科学賞を受賞する事になり、家族に無断で初めての大都会へと向かう旅の顛末を描くアドベンチャー・ドラマ作品。

 

10歳の天才少年T.S.(テカムセ・スパロー)は、モンタナ州に山間の位置するのどかな牧場で、筋金入りのカウボーイ気質の父T.E.、昆虫学者の母クレア、女優を夢見るグレーシー、愛犬タピオカらと共に暮らしている。T.S.には二卵性双生児の弟レイトンがいたが、一年前に銃による事故で亡くなり、それ以来、家族はレイトンについて口を閉ざす様になった。レイトンは頭脳派のT.S.とは正反対の肉体派で、体格もT.S.より大きく、T.E.のカウボーイ気質を受け継ぎ、射撃に興じていた。また、T.S.の目にはT.E.とクレアの仲が思わしくない様に見えていた。それ故、T.S.はT.E.がクレアの学者肌を受け継いだ自分より、レイトンを寵愛していると考えていた。

八月のある日の午後、スミソニアン協会の次長ジブセンから、T.S.に電話が掛かって来る。T.S.は予てから科学誌などに自らの発明を寄稿、掲載されるなど、科学分野への卓越した才能を発揮していたのだが、この度、T.S.は永久運動を行う磁気車輪を発明し、その図面をスミソニアンに送付したところ、それが栄えあるベアード賞を受賞したのだという。T.S.はそれが父による発明だと、その場しのぎの嘘をつく。ジブセンは電話口に出た子供が発明者だとは露ほども考えず、来週開かれるスミソニアン150周年の祝賀会における受賞スピーチを、T.S.越しにT.E.に依頼する。T.S.は喜びながらも、学校があって赴く事ができない為に困惑し、断りを入れる。

しかし、T.S.は牧場には自らの居場所が無いという意識を募らせており、科学者の自分が必要とされるワシントンへ、家族には知らせず赴く事を決意する。夜、T.S.はスーツケースいっぱいに荷造りをし、早朝を迎えると、亡くなった当時のままになっているレイトンの部屋に寄って思いを馳せる。その後、T.S.は家族に手紙を残すと共に、家族との思い出を綴ったクレアの日記を持ち出すと、タピオカにのみ別れの挨拶をし、スーツケースを携えて牧場を発つ。その直後、T.E.が車に乗って通り過ぎる。T.S.は、T.E.が自分を無視した理由が、レイトンを死に追いやった自分を牧場から追放するのも厭わないからだと解釈する。

線路に到着したT.S.は、信号に細工をして朝一番の貨物列車を停め、警備員に察知されながも乗り込む事に成功する。列車は大陸を東へと横断し、ワイオミング州キャスパーに到着する。連絡を受けていた警備員達は、車内の捜索を始めるが、T.S.は積み荷のキャンピングカーの中に忍び込み、辛うじてやり過ごす。列車は東進し、夜間にネブラスカ州ノースプレートに到着する。T.S.はホットドッグを買いに行く途中で、ホームレスの老夫クラウズと出会う。T.S.は名前のスパローの由来が、クレアが自分をキッチンで生んだ瞬間にスズメが窓にぶつかって死んだと考えている事を明かす。T.S.は人の良いクラウズと別れた後、ホッドドッグの屋台で自分に捜索願が出されている事を知り、自宅に電話をかける。T.S.が誘拐されたのでは無いかと心配していた家族は歓喜し、これまで十分に構ってやらなかった事をそれぞれが詫び、戻ってくる様に促す。T.S.はそれを意に介さず、再び列車に乗って、東を目指す。T.S.は、家族の写真や挿絵に彩られたクレアの日記を開き、その中にレイトンを失ってからのT.S.の変化や、T.E.の自分への愛情の疑念が綴られているのを目の当たりにする。

列車は終点ターミナルのシカゴに到着する。T.S.は生まれて初めての都会の様子に目を見張る。T.S.は必要な物だけをリュックに詰め替え、スーツケースを置いて駅を離れる。間もなく、T.S.は警備員に見つかり、連行を求められる。T.S.は辛うじて逃走に成功するが、その途中で胸を強打する。その後、T.S.はヒッチハイクで人の良いリッキーの運転するトラックに乗せてもらう。リッキーはT.S.の胸の状態を見て、肋骨が折れていると指摘し、医者へ行く様に促すが、T.S.はワシントンD.C.への同乗を請う。

T.S.はリッキーの好意を受け、スミソニアン協会に到着する。T.S.はジブセンに会うと、磁気車輪が自らの発明だと明かし、父は死んだと偽る。ジブセンは不信感を露わにするが、T.S.が永久運動の理論の詳細について語り始めると、天才だと確信し、小躍りする。ジブセンはT.S.にスピーチをさせる手筈を整え、T.S.は医師に多発骨折と診断され、安静を命じられる。更にT.S.は並外れた知能の真因を探る目的で脳の分析を受ける。

翌日、正装を施されたT.S.は、アインシュタインに比肩する天才として賓客の集う会場に招待されると、自ら用意した原稿でスピーチを行う。T.S.は一に感謝の意、二に磁気車輪が400年間しか持続せず、永久機関とは言い難い事を説くと、三にレイトンの死に関する詳細を話す。

レイトンはT.S.とはまるで違う子だった。ある時、T.S.は射撃が好きなレイトンと一緒に遊びたいと考え、納屋でレイトンの撃った銃の音波を記録しようと考えた。その最中、レイトンの愛用していたウィンチェスター・ライフルが弾詰まりを起こし、T.S.はレイトンの銃を支えていたところ、レイトンが過って銃を暴発させてしまった。レイトンは吹っ飛び、T.S.は為す術も無く、T.E.を呼びに行った後、途方に暮れるよりほか無かったのだった。

T.S.は自責の念を涙ながらに吐露してスピーチを終え、賓客に讃えられる。会場には密かにクレアが駆けつけており、初めて聞いたT.S.の心情に思いを寄せる。

ジブセンはT.S.を本人の心情はお構いなしに、スミソニアンの広告塔に仕立て上げる事で、金儲けの道具として利用しようと目論む。T.S.には番組出演や取材の申し込みが殺到し、リアリティ・ショーに出演する事が決まる。その直後、T.S.は自宅に電話を掛けるが、誰も出ない理由を図りかねる。

程なく、T.S.は生放送のリアリティ・ショーに、科学界のモーツァルトという触れ込みでゲスト出演し、スタジオでMCロイのインタビューを受ける。孤児として紹介されたT.S.はレイトンの死について触れた後、人類史上初の永久運動機関の発明者として讃えられるが、T.S.は400年後に磁気が失われる為に、永久とは異なるのだと説く。その後、サプライズゲストとしてクレアが呼ばれ、孤児の設定がスミソニアン側からの指示だった事が露呈すると、控室で観ていたジブセンは憤慨する。クレアはロイの進行を無視して、T.S.をいかに愛しているかについて説くと、レイトンの死にT.S.が責任を感じる必要は無く、事故だったのだと諭す。クレアはT.S.を強く抱き締め、二人は本番中のスタジオを抜け出す。ロイは番組を続行すべく、カメラを連れてセット裏へと二人を追いかける。T.S.とクレアの前に、控室で泥酔したジブセンが立ちはだかり、T.S.が嘘付きだと罵る。クレアはジブセンに平手打ちを浴びせ、立ち去ろうとする。ロイはクレアとT.S.を制止し、インタビューを続けようとする。そこにT.E.が現れ、ロイを殴り飛ばすと、T.S.をおぶってスタジオから連れ出す。T.S.は出発の朝に止めなかった理由を尋ね、T.E.は通り過ぎる際に、折り悪く車内で屈んでいた為に気付かなかった事を明かす。T.S.は両親と共に牧場に帰る。

一家に日常が戻り、やがてクレアは第四子を身籠る。T.S.はスパローの由来をクレアに尋ね、クレアはそれがグレーシーの発案であり、T.S.が生まれた日にキッチンで死んだスズメを見つけ、生まれ変わりだと主張した事に依る名だと明かす。程なく、クレアが出産すると、T.S.は磁気車輪を赤子用の永久ゆりかごに転用する。

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「今日はビール日和になりそうです」とかいう戯れ言を聞く度に苦笑してしまう私。

今日も朝はとても涼しい。朝一番にゴミ出しに行ったら、ヒートテック一枚だけでは肌寒いくらいだった。俺は基本的に自室にいる時は、年がら年中ヒートテックT+ヒートテックタイツという、タイツマンの出で立ちで過ごしており、適宜パン一になってそんなの関係ねえ!ピーヤァ!とか一人で呟いている、キモカワ系の憐れなおっさんなのである。ヒートテックTの方はそれほどでも無いが、タイツの方は破れが目立つ様になってきたから、これも冬を前に新調する必要がありそうだ。超絶ズボラだから充当すべき予算の確保が難しい。しかし、朝晩はこれだけ爽快なのに、日中は室内に熱が篭ってやはり暑苦しい。PCを常時起動しているから排熱がバカにならないし、剰え俺が引き篭っているだけに、体温が放散してなおさら室温が上がる。斯様に暑い盛りになると、ニュースなどで気象予報士が「今日はビール日和になりそうです」とかイミフな事をホザき始めるのだが、普通に涼しい方が望ましいし、本末転倒感がハンパない。かくいう俺はビールを飲む精神的な状態に無いので、専らアイスを食す事にしているのだが、アイス日和なんてホザかれても困ってしまう。暑いから食さざるを得ないだけである。今日はどんなアイスを買ってこようかしら。