チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

慰撫DEATHネ。

今日は朝からしんしんと雪模様。昨日から風邪の諸症状が出始めてきて、今日も起き抜けからずっと鼻水とくしゃみが止まらない。若干の倦怠感もある。扁桃腺が腫れたらアウトだ。今年も残すところ1週間だというのに。ぶっ倒れて寝正月という事にならぬ様、なんとかここらで食い止めたい。

昨日、火曜市に行ったついでに今年のハロワ納めをしてこようと思ったのだが、祝日だということをすっかり失念していた。なんと不敬なことか。尤も、先週行ったばかりで目立った更新もないだろうし、行ったところで、最早何かが変わるというレベルはとうに過ぎてしまったワケだが。年が明けたらまた気を取り直して通う事にしよう。

ってクリスマス・イヴだよ、おい!この世界中が浮かれ気分な感じが良いですな。隣人Xなんて、昨夜からぶっ通しでゲームをやっている様なのだが、あんた他にやることないのかよ・・・。いやまぁ、僕とて他人の事は言えない身ではあるが・・・。今夜は例年どおり、チキンとケーキで散財パーリナイして明石家サンタに雪崩れ込む予定だから、ちょっと仮眠しておかないと。しかし、鼻をかみ過ぎて真っ赤なおハナのトナカイ状態だわ。これじゃトナカイコスと思われかねないぞ、クリボッチ。

 

読了記

オーディション社会 韓国 (新潮新書)

オーディション社会 韓国 (新潮新書)

 

韓国の芸能事情に纏わる内容かと思いきや、それだけに留まらず、韓国の超激烈な競争社会を俯瞰し、そのお国柄の実態を暴いた、なかなか陰鬱な一冊だった。韓国は近くて遠い国などと揶揄されるほど、日本とは文化的に異なる社会が形成されているワケだが、競争社会という点においては、日本を遥かに上回っており、猛烈な格差社会である。競争は大学入試に始まり、次に就職試験、その次に昇進試験と終わることがなく、一般人は絶え間なく過酷な日々に曝され続ける。そして、やり直しが効かないために、一度の失敗が名実ともに人生の転落に直結する。

彼らの多くが目指す理想は、ソウル大学に入学し、サムスンに入社し、安定した暮らしを築くコースだ。しかし、そこに到達する事ができるのは一握り限り。だから、彼らは競争を勝ち抜こうと、死に物狂いで勉強するし、社会もそれを前提に回っている。国民にとって人生最初にして最大の行事が大学受験で、ここで就職や結婚など、人生の帰趨が決定されるといっても過言ではない。故に、遅刻しそうな受験生をパトカーが送り届けたり、試験中は一切の騒音発生を禁じたりとか、とにかく受験をサポートする体制が徹底されているそうだ。

繁華街には数多くの塾が軒を連ねており、そこで大半の学生達は放課後、科目ごとに塾を何軒もハシゴし、夜10時くらいまで勉強し、帰宅後更に予習・復習に時間を費やすという。彼らは疲労困憊になりながらも、勉強尽くしの生活に明け暮れており、そんな毎日に疑念を抱く事はない。競争で勝ち続けなければ、決して幸せになれないと理解しているからだ。親御さんの子供に掛ける期待も尋常ではない。

当然、塾にかかる費用は家計を圧迫するし、所得の多寡に依って、教育の質・量ともに変わってくるから、貧困の再生産が生じうる。この辺は日本と同様で、国が低所得世帯に不利にならないような施策を取っている様だ。興味深いのは、大学受験がここまで苛烈を極めるのに、高校受験というのは一部の特定校を除いて基本的に無いという事で、学生はある程度の希望が考慮されるものの、半自動的に各校に割り振られるらしい。これだと学力にバラつきが生じるが、不思議な教育文化である。

韓国が斯様に競争社会を志向し始めた転機は通貨危機に遡る。IMFに大胆な構造改革を迫られ、押し寄せるグローバリズムの潮流を受け容れざるを得なかった。そうすることで、韓国はサムスンを中心にした、サムスン帝国とも称される挙国一致の経済を築き上げ、先進国の仲間入りを果たし、その後も猛進し続けている。本書を読む限り、一握りのエリート層以外はとても幸せそうには思えないが、日本のメディアに接していると、反日の部分ばかり焦点が当たり、国民生活の実態が掴みづらく残念だ。日本は日本で問題が山積している国で、年間自殺者数でも肩を並べる程に、社会が孕む問題を共有しているのだろうが、しかしながら韓国の内情を知るにつけ、やはり近くて遠い国だと実感する。

 

映画鑑賞記

セバスチャン・コルデロ監督作「エウロパ」("Europa Report" : 2013)

6人の宇宙飛行士によるエウロパへの有人探査計画の行方を描くSFスリラー作品。

民間企業エウロパベンチャーズ木星の衛星エウロパへの有人探査計画を立ち上げる。エウロパは表面を厚く覆った氷の内側に海が広がっており、予備調査では生命体の存在可能性が示唆されているのだった。月以外の天体に有人探査を行うのは、人類史上初めての経験で、計画には多大なる困難が予想されたが、エウロパはそれに見合うだけの可能性を秘めており、期待に満ちたチャレンジであった。ローサ、ウィリアム、ダニエル、カーチャ、アンドレイ、ジェームズの6人の宇宙飛行士が、新造宇宙船エウロパ1号で地球を発ち、エウロパまでの片道およそ20ヶ月の旅程が始まる。航路で予期せぬアクシデントに見舞われ、地球との交信が途絶えてしまい、更には犠牲者を出しながら、宇宙船はエウロパに到達する。探査機で表面に着陸した彼らは、早速サンプルを採取し調査を始めるが、未知の現象に遭遇し、計画の中止を余儀なくされるのだった。

エウロパへの有人探査計画へ向かった宇宙船が消息を絶ち、その後、通信を回復した時には、乗組員全員の存否が不明な状態であり、そのまま計画は終了。船内各所に搭載されたカメラに記録された映像を元に、彼らに何が起こったか、エウロパベンチャーズにより検証がなされるという設定のモキュメンタリー的SF作品。つい先日「アポロ18」というこれまたモキュメンタリー的な有人月面探査に関する作品を観たばかりで、本作も同じような趣旨かと思ったのだが、こちらは良く言えば地に足の着いた感じで、悪く言えば地味すぎるというか、割りと単調はハナシだった。ゼログラビティとかインターステラーなんか観ちゃうと、もう目が肥えちゃってダメだわ。ただ、どこに有人探査に行くにしても、こういう一見地味だけど、ハードなミッションにならざるを得ないと思うのよね。そういう意味では、リアリティを追求している様ではある。生命体は一応、終盤に登場するけど、モンスターパニックの様な展開は無いから、そっち系を期待すると大いに肩透かしを食らうと思う。エウロパには将来的に本当に有人探査する事になりそうだし、夢はあるよなぁ。まぁまず生きて見届けられないだろうけど・・・

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