チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

スペル

サム・ライミ監督作「スペル」("Drag Me to Hell" : 2009)[DVD]

老婆の怨恨により呪いをかけられた女が、呪縛から逃れるべく奔走するコメディ・ホラー作品。

銀行に勤めるクリスティンは、融資担当として支店長からの信頼も厚い女。クリスティンは新人のスチュと近々発表される次長職のポジションを巡って競い合っていた。その一方、恋人で大学教授のクレイとの関係は良好で、休憩時間を共に過ごすなどしていた。

ある日、クリスティンは希少なコインを収集しているクレイに、銀行で偶然見つけた古いコインを譲る。その午後、異様な風貌をしたガーナッシュという老婆が、クリスティンの元へ相談に訪れる。ローンの返済が滞り、自宅の差し押さえが迫っているという。返済の延長を請うガーナッシュに同情し、判断に迷ったクリスティンは支店長に相談するが、次長職昇進の件で決断力を問われ、ガーナッシュに延長できない事を告げる。ガーナッシュは跪いて哀願するが、クリスティンはその手を払いのけ、警備を呼ぶ。ガーナッシュは恥をかかせたと憤り、クリスティンに飛びかかった為、店内から追い出される。

夕方、クリスティンは支店長に大手企業に対する融資の件を認められ、次長職候補となる。仕事を終え、帰宅しようと車に乗り込んだクリスティンを、ガーナッシュが待ち構えており、襲いかかる。車内で激しく格闘した末、クリスティンはガーナッシュを追い出すが、ガーナッシュはクリスティンのコートのボタンを引きちぎり、「ラミア!」と呪いをかける。そして、「お前が請いに来る番だ」と告げ、ガーナッシュはその場から消える。

駆けつけたクレイに付き添われ帰路に就くが、その途中、通りがかった占い師ラム・ジャスの店で、クリスティンは占ってもらいたい衝動に駆られる。クレイが60ドルを払い、ラム・ジャスはクリスティンを占い始める。ラム・ジャスはクリスティンの人となりを言い当てていくが、突然、悪霊のイメージを見て慄き、占いを打ち切る。帰宅したクリスティンは、不可解な現象に見舞われ、得体の知れぬシルエットに吹き飛ばされ、負傷する。心配したクレイは医者を呼び、老婆の件でPTSDを疑われる。クレイは週末に二人きりで旅行する事を提案し、クリスティンは快諾する。

就寝時、クリスティンの体内に一匹のハエが侵入し、その直後、ガーナッシュに襲われる夢を見て飛び起きる。出社したクリスティンは、スチュをガーナッシュと混同し怒鳴りつけ、更にその直後、激しく吐血し、会社から飛び出る。その足で、ガーナッシュの家を訪ねると、孫娘と思しき娘が現れる。家を取り返す事を約束し、屋内に入れられると、ガーナッシュの葬儀の宴の最中だった。クリスティンは不意にガーナッシュの遺体をひっくり返してしまい、報いを受けろと追い出されてしまう。再びラム・ジャスの店を訪ねると、ラム・ジャスはラミアが災いの正体だと告げる。ラミアはロマが召喚する闇のヤギで、最初の3日間、被害者を悩ませた後、呪物の持ち主の魂を奪いにやってくる悪霊だという。ラム・ジャスは生贄を供し、ラミアを宥める事を勧める。帰宅したクリスティンは悩んだ末、愛猫を殺し、庭に埋める。

その夜、予定通り、クリスティンはクレイの自宅へ招かれ、両親と会食する。しかし、クリスティンは悪霊の存在を察知し、落ち着かない。クリスティンが持参した手製のケーキを食べていると、口からハエが飛び出した上に、悪霊の声に反応してしまい、両親はクリスティンの異常性に引いてしまう。クリスティンはラム・ジャスに生贄の効果が無かった事を詰る。ラム・ジャスは3日経つ前に手を打つ必要があり、協力者を紹介するから1万ドルを準備する様に求める。

翌日、クリスティンは支店長に、昇進を見据えた前借りを求めるが、融資の件がライバル銀行に流れ、次長職候補から外れた事を知らされる。クリスティンは自宅の宝石や家財を掻き集め、金を作ろうと企てるが、そこで再び、ガーナッシュに襲われる。売れる物をすべて質屋に持ち込んだが3800ドルにしかならず、途方に暮れていると、クレイが訪れ、1万ドルを支払った事を明かす。

クリスティンとクレイは、ラム・ジャスに連れられ、霊媒師サン・ディナの屋敷を訪れる。サン・ディナはラミアと40年前に接触した事があった。クリスティンはサン・ディナと共に降霊会に加わる。ラミアが体内に入ったら、クリスティンがヤギの中に閉じ込め、サン・ディナに仕えるミロシュが殺すという段取りだった。降霊会が始まると、サン・ディナに取り憑いたラミアが、ヤギに入るが、ヤギからミロシュに移る。サン・ディナがラミアを追い払うが、力尽きて死んでしまう。ラム・ジャスはラミアがまだ死んでおらず、呪物を他人に贈れば死を回避できるとクリスティンに忠告する。

クリスティンはダイナーで呪物のボタンを渡す相手を考え、他行に融資資料を渡したスチュを脅して呼び寄せるが、土壇場で翻意する。ガーナッシュ自身に送り返す事を発案したクリスティンは、ラム・ジャスに相談し、それが可能だと教えられる。クリスティンはガーナッシュの霊に妨害されながらも、埋葬された墓に赴く。クリスティンは墓を掘り起こし、ガーナッシュの遺体にボタンの入った封筒を命からがら送りつける。

翌朝、スチュの不正の件が発覚し、次長職への昇進が確定したとの支店長からの連絡を受ける。クリスティンはクレイとの旅行の為に、意気揚々と駅に向かう。クリスティンは駅でクレイと会い、ガーナッシュに融資を断った事を後悔している事を告げる。クレイはクリスティンが譲ったコインを入れた封筒と、ボタンの封筒を取り違えて持っていた事を打ち明ける。クリスティンは驚愕し、その直後、クレイの目の前で地獄に引きずり込まれる。

 

老婆の恨みを買い、しかも完全に逆恨みなのだが、そのせいで呪いをかけられてしまってさあ大変というホラー。ハナシ自体はシリアスなのに、敢えてそうしているのか、チープでコテコテな演出の為にコメディチックな作風となっている。オチであるボタンとコインの取り違えは、明らかにそれと分かる様に仕組まれているから、クリスティンがガーナッシュの遺体にボタン入りの封筒をぶっ込む時点で、やっぱりクリスティンが最後に死ぬだろう事は予想できてしまうのよね。まぁ、それを楽しむべきなんだろうが、予想以上に馬鹿っぽくて良かった。

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