チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

アナベル 死霊館の人形

ジョン・R・レオネッティ監督作「アナベル 死霊館の人形」("Annabelle" : 2014)[BD]

人形に取り憑いた悪魔に狙われ、異常な現象に見舞われていく夫婦とその赤子の姿を描くオカルト・ホラー作品。

1969年、サンタモニカ。フォーム夫妻は閑静な住宅街に暮らす。夫ジョンは医者の卵として、研修医を目指し、勉強に励んでおり、妻ミアは第一子を妊娠中でナーバスに過ごす毎日。互いに余裕を失いがちな日々を省みたジョンは、人形収集家のミアに、新たに女の子の人形を贈る。喜んだミアは早速、人形を部屋に飾る。

その夜、親交のある隣家のヒギンズ夫妻宅から叫び声を聞き、目覚めたミアは、ジョンを起こし、様子を覗いに行かせる。内部の惨状を確認したジョンは、ミアに救急車を呼ぶ様に命じる。自宅で通報を済ませたミアの前に、女がジョンの贈った人形を抱えて現れる。その直後、ミアは背後から男に襲われ、腹を刺される。そこへジョンが駆け付け、ミアの窮地を救うも、男と女に反撃される。危ういところで警官が駆け付け、男は射殺され、女は子供部屋に閉じこもって、人形を抱いたまま自殺を図る。

程なくして、犯人が2年前に家出したヒギンズ夫妻の娘アナベルとその恋人であり、2人がカルト信者で悪魔崇拝に傾倒していた事が判明する。幸い、ミアと体内の赤子は大事に至らなかったが、精神的ショックによる腫れが生じ、医師は出産までベッドで安静にする様に命じる。

退院したミアはジョンに伴われ、帰宅する。怪我により出産に不安を抱えたミアは、万が一の時は自分より子供の命を優先する様にジョンに懇願する。その夜、突然、子供部屋のオルゴールが鳴り、ミシンが勝手に動き始め、ジョンとミアは目を覚ます。ジョンは不審に思いながらも、誰もいない事を確認するが、子供部屋のドア下に放置された人形を見つける。

翌日、尚も立て続けに不可解な現象を体験したミアに請われ、ジョンは人形をゴミ箱に捨てる。その後、クラーキン刑事が事件の経過報告にやってくる。クラーキンはアナベルらの殺人が、悪魔への忠誠を証明する為だった事を伝える。ミアはそれ以上の事件との関わりあいを拒む。

翌日、ジョンはサクラメントで行われる会議へ一泊の予定で発つ。その後、コンロのスイッチが勝手に入り、火災が発生する。煙の充満に気付いたミアは慌てて逃げ出そうとするが、見えない力に引きずり込まれる。ミアは駆け付けた人達に救助され、病院に搬送される。

病院に駆け付けたジョンは、ミアの無事と同時に、ミアが女児リアを出産した事を知り、歓喜する。ミアは家が呪われていると訴え、戻りたくないと哀願し、ジョンは納得する。

ミアの退院に伴い、2人はパサデナのアパートに移り、リアと共に新たな生活を始める。夫妻はリアを連れ、教会へ初めての礼拝に赴く。神父ペレズは不幸な事件に見舞われた2人を慮る。恐怖から目を背けず、不安に立ち向かいなさい、というペレズの言葉に感化されたミアは、ジョンが捨てたはずの人形を新居に持ち込み、再び飾る。

翌日、古書店を営むエブリンと知り合ったミアは、児童書を譲り受ける。その帰り道、ミアはアパートの階段で幼い姉弟が書いた絵を見つける。それはリアがトラックで轢かれる様子を描いており、ミアはジョンに不安を訴える。ジョンは分別の付かない子供のいたずらだと判断するが、ミアが神経質になる理由にも理解を示し、二人で過ごす時間を作ると約束する。翌日、ミアがジョンを待っている間に、異常な現象が相次ぎ、襲いかかるアナベルと遭遇する。ミアがそれをジョンに伝えると、ジョンは不安が創りだした幻覚、或いは産後うつの可能性を指摘するが、ペレズに相談する事を決める。

翌日、相談に訪れた2人に、ペレズは、短期間に出産と殺人事件という両極端の出来事を体験し、絆が揺らいでおり、心を強く持つべきだと励ます。その夜、ジョンは夜勤に出ると、ミアはリアを寝かしつけ、地下にゴミ出しに行く。そこでミアは赤子の泣き声を伴う乳母車を目撃する。ミアが乳母車に近づいて、様子を窺うと、突然、悪魔に腕を掴まれる。驚いたミアは慌ててエレベーターに駆け込み、握られた部分にできた傷跡を見つける。エレベーターは何故か地下から上昇しない為、ミアはやむを得ず、階段を駆け上がるが、途中で悪魔と遭遇し、部屋に逃げ込む。

翌日、目覚めたミアは傷が消えている事を知り、クラーキンを招いて、改めてアナベルと事件について詳しく尋ねる。クラーキンはカルトに関わる前のアナベルの写真を見せると、犯行の動機が、信仰の証明では無く、何かを呼び出すまじないだった事が判明したと伝える。クラーキンは妄想だと一蹴するが、ミアはアナベルが現場に血で書いた不可解な印と、ミアの手に付いた印が同一だと悟り、カルト教団の名前が「羊の使途たち」だと知る。

ミアは自身に振りかかる現象について調べようと、書店を訪ねると、異変を察知したエブリンは協力を願い出る。ミアが幽霊に取り憑かれていると打ち明けると、エブリンは理解を示す。ミアからまじないの件を聞いたエブリンは、それが悪魔の仕業で、人間の魂を狙っていると指摘すると、関連する文献を紹介する。エブリンはミアくらいの年で娘を失っている為、ミアに同情的で、家族を守るのが務めだと励ます。その帰り道、アパートの前で文献を積んだ乳母車がトラックに轢かれるが、リアはミアが抱いていた為に助かる。

ミアは文献を読み進め、魔王の標的が心の弱っている人間である事、悪魔を呼び出すには近親者の血を流す事、更に無垢な赤子の血が必要である事を知る。その時、再びミアは異常現象に見舞われ、子供部屋に閉じ込められる。リアの危機を察知したミアは、ドアを破ってリアを救う。そこに人形が現れ、背後に悪魔の姿が露わになると、ミアは叫び声を上げ、そこへジョンが帰宅する。

夫妻はペレズを招き、人形のこれまでの経緯を伝える。ペレズは悪魔の目的が魂を奪う事だと告げ、人間の承諾が無いと奪えない為に、罠をかけ、差し出すように仕向けると明かす。ペレズは、教皇庁の認める専門家、ウォーレン夫妻に判断を仰ぐ事にし、それまで人形を預かる事にする。その後、教会に着いたペレズの前にアナベルが現れ、ペレズは見えない力で吹き飛ばされ、重傷を負う。人形はアナベルが持ち去り、ペレズはジョンの勤務する病院に搬送される。

翌日、ミアの元にエブリンがやってくると、ミアは子を亡くした経緯を尋ねる。エブリンはかつて里帰り中の交通事故で娘を亡くし、自責の念に苛まれていた事を明かす。ジョンは意識を取り戻したペレズに事情を尋ねる。ペレズは悪魔の姿を見たと告げ、悪魔がミアに承諾させ、リアの魂を奪い取るつもりだと伝える。ジョンは危険を知らせようとミアに電話をかけるが、妨害されて通話ができず、アパートに向かう。

その頃、ペレズの姿と化した悪魔がミアの前に現れ、異常現象が起き、リアの姿が消える。室内に悪魔が姿を現すと、エブリンを部屋から弾き出す。ミアは子供部屋で人形を見つけると、叩きつけ、破壊しようとする。次の瞬間、その人形がリアに代わり、駆け寄ったミアは神に救いを請う。しかし、そのリアもまた人形と化し、窓に「お前の魂」というメッセージが現れると、ミアはリアを救う為に、自らを犠牲にする必要があると悟る。ミアが人形を抱え、身投げしようとすると、ジョンがエブリンと共に室内へ押し入り、ミアの説得を試みる。ミアはリアの人生をジョンに託して、飛び降りようとするが、ジョンはミアの腕を取って既の所で救う。ミアが悪魔は諦めないと主張すると、エブリンが人形を抱え、これが務めだと告げ、ミアの代わりに飛び降りる。その直後、リアは夫妻の元に無事戻る。エブリンの自己犠牲が讃えられる一方、人形は忽然と姿を消す。

半年後、回復したペレズは教会に復帰し、人形が再び人出に渡り、災厄を齎す事を危惧する。しかしその後、骨董品店にて売りに出された人形を、看護師の女が買い求める。その人形は、現在、ウォーレン夫妻が厳重に保管し、月に2度、神父が清めているという。

 

 

ジェームズ・ワンの「死霊館」のスピンオフ的作品で、低予算の割にはかなりヒットしたらしく、それなりに期待して観たのだが、コンセプトやストーリーは平凡だし、演出面でも特に目を引くシーンは無かったし、ちょっと退屈だったかなぁという印象。というか、「死霊館」がどんな作品だったかもう忘れた(笑)「インシディアス」とか「MAMA」とか、あの辺のホラー作品と混同してるのよね。本作はそれらの作品よりも、イマイチな感は否めない。もっとこう人形がグリグリ動く様な、チャイルド・プレイ的なノリを期待してしまったのが良くなかったかも。あからさまにホラーなビジュアルな割には、この人形自体は悪さをしないから、拍子抜けする。それにしても、いくら人形収集家でも、このビジュアルの人形に価値を見いだせるものなのかねぇ。

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