チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

カイト/KITE

ラルフ・ジマン監督作「カイト/KITE」("Kite" : 2014)[BD]

両親を殺された少女が復讐を果たすために、人身売買組織の壊滅を目論み、戦いに明け暮れる様を描くアクション・スリラー作品。

経済崩壊の後、州が無法状態に陥ると、ギャング集団ナンバーズは子供をさらい、エミール率いる人身売買組織に売るようになる。サワの父親は警官として組織と戦っていたが、エミールによって母親と共に殺される。以後、サワは父の相棒だった警部補アカの庇護を受けながら、エミールの殺害と組織壊滅を目的に、日夜戦いに明け暮れる。

アカは組織の売人クラツォフが殺害された現場に赴く。居合わせた老婆が少女を目撃しており、刑事プリンズルーはその少女が犯人だと疑う。更に治安維持班だけが使う特殊な銃弾を使用した事も判明し、プリンズルーは警察関係者との繋がりも指摘する。プリンズルーはアカに捜査を任せるが、アカはサラに繋がりうる証拠の隠滅を図る。

サワはドラッグ「アンプ」に依存しており、禁断症状を催す度に記憶障害に苛まれる。アカは隠れ家でサワにアンプを融通すると、現場に証拠を残した事を責め、組織に通じる警官から素性が察知されかねないと危険性を説く。サワはクラツォフから人身の少女の受け渡しが、ソーンヒルの元で行われると掴んだ事を明かす。アカはサワの身を案じ制止するが、サワはエミールを殺す好機に意気込む。

サワはクラツォフの紹介と称してソーンヒルのアジトに赴き、ソーンヒルに人身少女として扱われる。サワは機を窺った後に、スローンヒルの父と手下を殺し、売人ジェピーからエミールの居場所を聞き出そうとするが、逃げられる。サワはジェピーのジャケットを奪い、手掛かりとなりうる駐禁チケットを入手する。逃走中、サワは面識があるというオブリと出会う。オブリはサワの両親を知っていると明かし、アンプのせいでサワの過去が消えているのだと指摘すると、復讐が無益だと告げる。オブリはナンバーズの溜まり場になっている古い映画館で待つと告げて、サワと別れる。

隠れ家に戻ったサワは、切り取られた写真を手に、両親の顔を忘れぬ様に必死に念じ、窓外の空に舞うカイトを見つめる。アカはサワがソーンヒルのアジトに侵入し、ソーンヒルとジェピーに面割れした事を叱責し、自らの立場を危惧する。サワはジェピーからエミールの居場所を聞き出す意向を伝え、アカに相棒だった父の復讐への理解を求める。

サワは警官ピレイの部屋を訪ねる。そこへナンバーズが急襲し、ピレイとその妻を殺す。サワはピレイの娘ナイーマを連れ出す。そこへオブリが駆け付け、2人を救出する。その後、ピレイの部屋に警察が到着し、アカも捜査に訪れる。そこへ警部レイノックが到着し、ピレイが部下の潜入捜査官で、ジェピーとしてクラツォフに汚い仕事をさせ、少女を売った金を捜査費用に充てていた事を明かす。レイノックは少女による犯行の疑いを深めるが、アカはソーンヒルに殺意を抱く少女はいくらでもいると反論する。レイノックは黒幕に繋がる少女を見つける様にアカに命ずる。

サワはオブリの部屋で目を覚ます。オブリは復讐のために他の子の両親が死んだのだと諭し、出ていこうとするサワを制止すると、ナンバーズにより少女達が監禁されている廃ビルへと連れて行く。2人はナイーマを含む少女達を発見するが、ナンバーズに見つかる。ナンバーズは売人スタギーに渡す少女達だと明かす。2人は少女達を連れ出すと、ナンバーズの追跡をかわし、バスで逃走する。サワはバスから降り、一人でスタギーの出入りするクラブへ赴き、娼婦に扮して侵入する。

サワはトイレで待ち伏せ、スタギーの一味を急襲し、手下達を全滅させると、逃走を図ったスタギーを追い詰め、エミールについて問い質す。スタギーが自らの手配でコンテナヤードから少女達を出荷する計画を明かし、その日時を告げると、サワはスタギーを殺す。一方、オブリは救出した少女達を保護シェルターに送り届ける。アカはスタギー殺害の現場からサワの残した物を回収し、証拠を隠滅する

サワはナイーマの部屋に身を隠した後、コンテナヤードへ侵入するが、エミールの手下達に襲撃され、エミールの元に連行される。エミールはソーンヒルを呼び寄せると、サワに商売を妨害する雇い主を白状する様に迫り、拷問にかけようとする。サワは隙を突いてエミールの手下とソーンヒルを殺し、エミールを追い詰めると、包丁で首を跳ねて殺す。

レイノックとプリンズルーはアカに少女と関わりがあると確信するが、その矢先にアカは姿を消す。隠れ家に戻ったサワは、両親が殺された時に撃った男の記憶を取り戻す。サワはアカからのアンプを拒絶し、エミール以外に犯人がいると訴えるが、アカは同僚に察知された事を明かし、手を引くべきだと諭すと、撃った男について知りたければオブリに聞くように告げて、サワの前から姿を消す。

サワはオブリの元を訪ね、アンプを断った事を告げて、事情を尋ねる。オブリはかつてサワと友達だった事を明かすと、サラの記憶に現れた男の元へ誘う。男は銃を差し出し、殺す様に促すと、かつて父と同僚だったブリードラブだと明かし、サワの父を殺してはいないが、責任はあると告げ、サワの父に起きた出来事について語り始める。政府が崩壊した時、州の兵器が全て無くなり、高値で売られた。ブリードラブは武器を盗んだ犯人に気付き、上に報告しようとしたが、その矢先に家が爆発され、妻が殺された。ブリードラブは息子を守るために、報告を止め、サラの父を犯人に仕立てあげた。ブリードラブは息子にサラの家のベルを鳴らさせると、犯人はブリードラブの後ろからサラの父を撃った。その後、犯人はサラの記憶を奪い、でっち上げの過去を信じ込ませる事で、意のままに操っているのだという。

サワはブリードラブの息子がオブリで、犯人はアカだと悟り、その場から去る。屋外に出たサラとオブリを、アカが待ち伏せ、銃を突きつける。アカはサワにアンプを撃ち込むと、ピレイを始末し、終わるはずだったのに、ブリードラブが現れ、計画が狂ったと明かす。アカはナンバーズを呼び寄せ、部屋を開けさせた途端、ブリードラブが現れ、ナンバーズを退け、アカを負傷させるが、反撃に遭い殺される。アカはサワの父が密告しようとしていた為に殺したと打ち明け、間違いを犯したが何年もかけて、犯罪者に正義の裁きを与える事で償ってきたと弁解する。サワは裁きを受けるべきはアカだと告げるが、アカは父に借りがあるからサワを守ってきたと説き、立ち去ろうとする。サワに追い詰められたアカは、美しい怪物を作ったと告げ、エミール亡き今、2人で全てを手に入れられると説得を試みる。サワは初めて嘘じゃない言葉が聞けたと告げ、その場を後にすると、オブリと共にシェルターへ向かう。その後、アンプを大量に撃ち込まれ、重度の中毒状態のアカがレイノックらに発見される。

サワはシェルターでナイーマと再会し、抱きしめた瞬間、オブリと一緒に凧上げをして遊んだ記憶を思い出す。

 

 

うーん、正直言ってつまらん・・・。原作を全く知らないから何をどこまで再現しているのか、知る由もないが、サイバーパンクなSF物を期待したら、えらく肩透かしを食らった。低予算にしても、この世界観ならもう少し面白くできそうなものだが、全てが中途半端で微妙な仕上がりとなっている。サミュエル・L・ジャクソンが出演しているからハリウッドライクな見映えこそするものの、それ以外はチープそのもの。一応アクション作品らしいのだが、サラによるアクションは地味に過ぎるし、カメラワークによる工夫もされていない様だし、もっとキレのある格闘やドンパチが見たかった。せめてもう少し脚本が練ってあれば、補えたと思うんだがなぁ。

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