チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

シェフ 三ツ星フードトラック始めました

ジョン・ファヴロー監督作「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」("Chef" : 2014)[DVD]

オーナーとの対立でレストランを解雇されたシェフが、フードトラックで再起を図る過程を描くコメディ・ドラマ作品。

ロサンゼルスの老舗フランス料理レストラン「ガロワーズ」で料理長を務めるカール。実業家で元妻のイネズとの関係は概ね良好で、カールはイネズの元で暮らす息子パーシーと、定期的に二人きりの時間を取る様に努める。市場への買い出しにパーシーを同行させた際、カールはニューオーリンズの食べ物の良さを説き、パーシーが夏休み入りするのに合わせ、二人でニューオーリンズへ行く約束をする。

店に著名なフードブロガーのラムジーが批評に訪れる事になり、カールは従来のマンネリな定番メニューでは無く、独自に考案した新しいメニューで挑戦しようと意気込む。しかし、オーナーのリーバはそれを頑として認めず、口論となる。カールはメニューを含めた厨房の全てを自分に任せるという契約を盾に取るものの、リーバはオーナーと従業員の立場の違いを主張し、カールは已む無く定番メニューを提供する事に決める。

ラムジーの来店から程なくして、レビューがブログに発表される日となり、カールは同僚のマーティン、トニー、モリーらと集い、固唾を呑んでその時を待つ。しかし、発表されたレビューは料理を酷評し、シェフとしてのカールの凋落ぶりを嘆く内容だと分かり、カールは自分の考案したメニューを押し通すべきだったと嘆く。元恋人のモリーは落ち込んだカールを励ます。奮起したカールは早速新たな料理の研究に没頭する。

カールはパーシーの助力を得て、Twitterを始め、ラムジーのブログが拡散している事を知る。パーシーは父子二人きりで語り合える時間を喜び、イネズと寄りを戻すように提案するが、カールは夫婦の進む道が分かれてしまったと説き、今のままの方が良いと諭す。カールはDMと勘違いしてラムジー宛てに罵る主旨のツイートを送る。

翌朝、カールは自らのツイートがラムジーの抱える12万のフォロワーに晒され、リツイートされた後、ラムジーからの反撃ツイートを受けた事を知り、ラムジーに新作料理を食べに来る様に挑戦状を叩きつける。ネットでの騒動を知り、カールを心配したイネズは、カールが雇われシェフには向かないと主張し、フードトラックを勧めるが、カールは援助を断る。

対決当日、カールとラムジーのやり取りはネットで話題を呼び、店が予約で埋まると、カールは今度こそ、特別メニューを提供すると意気込む。カールはリーバに許可を求めるが、リーバは定番メニューを譲らず、芸術家気取りは他でやる様に告げて、カールとの契約を反故にし、解雇を言い渡す。カールはマーティンとトニーを残して、ひとり店を後にする。来店したラムジーは、期待に反して前回と同じメニューが出てきた事に呆れ、カールが敵前逃亡した事をツイートで明かす。帰宅し、ラムジーのツイートを読んだカールは、再び店に戻るとラムジーの元へ向かう。カールは、店と料理人に一切の敬意を払わず、酷評し、評判を落とすラムジーの行為を激しく非難する。

翌日からカールは新たな働き口を探し始めるが、ラムジーに怒鳴り付けた動画がネットで拡散した事で困難を極める。カールは落ち着くまでニューオーリンズ行きを延期する事をパーシーに伝える。カールは再就職が難航している事をモリーに明かす。モリーは、次のステージに進む時だと励ますと、もっとパーシーの事を知り、構ってやるべきだと諭し、カールの変化を促す。

イネズが父に会うためにマイアミに赴く事になり、パーシーの子守役としてカールの同行を求める。躊躇うカールにイネズは、パーシーがカールと旅行したがっており、気分転換にもなると説得する。

マイアミに到着した3人は、リトルハバナを訪ね、イネズの父のライブを楽しむ。カールは本場のキューバサンドを口にして感銘を受けると、ロスで売れば受けるはずだと確信し、イネズの元夫で建材機レンタル業を営むマーヴィンを紹介してもらう。

カールはマーヴィンの元を訪ね、客と心が通い合う様なシンプルな料理を出す意向を伝え、年季の入った中古のフードトラックの提供を受ける。カールは早速ロサンゼルスのマーティンに連絡し、フードトラック業の構想を伝える。その後、カールはパーシーと共にトラックの清掃と修繕を始める。その最中、カールは厨房での仕事のなんたるかをパーシーに説く。清掃を終えると、調理器具と機材を調達しに向かい、パーシーにシェフの命と称してシェフナイフを買い与える。

程なく、連絡を受けた直後に店を辞めて飛んで来たマーティンが駆け付け、カールに協力を志願する。食材の買い出しを終え、カール達は早速試作に臨み、その出来に満足する。カールは未熟なパーシーに対し、プロの料理人としての心構えを説く。カールはサンドと共に伝統料理も一緒に提供する事をマーティンに提案する。

翌日、マーティンのツテで塗装を施したキューバサンドのトラック"ELI JEFE"(エルエフェ)に乗り込んだ3人は、各地を転々と巡って、営業を行いながら、ロサンゼルスに戻る事を決める。パーシーがTwitterでトラックの宣伝を行い、集まった客が更に拡散する事で、トラックの存在が周知されていく。更にパーシーはトラックのFacebookページを作成し、旅の行程を投稿していく。

パーシーの希望でニューオーリンズに立ち寄り、カールはパーシーと共に名物のベニエを食べる。二人がトラックに戻ると、SNSを見てやってきた客が押し寄せているのを知る。カールはオースティンならではのオリジナルメニューを提供し、大盛況を博す。

その夜、カールはパーシーの成長ぶりを褒めるが、ロサンゼルスに戻り、学校が始まればそれで終わりだと告げる。パーシーは手伝いを続けたいと訴えるが、カールは夏の終わりが旅の終わりだと諭し、思い出は一生残ると告げて、現実に戻る様に理解を求める。

ロサンゼルスに到着し、パーシーと別れたカールは、パーシーが旅の行程を編集した1 Second Everydayの動画を観て感激する。考えを改めたカールは、パーシーの希望どおり、放課後と週末に限って、トラックの手伝いを許可する。

ある夜、営業中のトラックにラムジーが現れる。ラムジーはサンドに感激したと高く評価すると、カールに対する投資を申し出る。ラムジーはブログを売った金で店を買った事を明かし、カールが好きに改築して好きな料理を作るように求め、新しい店で真価を発揮して欲しいと提案する。

6ヶ月後、カールはキューバ料理レストラン「エルへフェ」をオープンすると、大勢の客を招き、イネズやパーシーらと盛大に祝う。

 

 

腕利きのシェフが、フードブロガーに挑戦する為に特別メニューを提案したら、保守的なオーナーに一蹴され、解雇されてしまう。そしてなんやかんやあってフードトラックでキューバサンドを売る事になり、事業を成功に導いていくという話。思いの外、ノリは軽く、日本人的にはやや分かり難いギャグが多いかなと。ロバート・ダウニー・Jrがオマケ的に出演しているが、あのシーンの蛇足感は否めない。作品を通じてTwitterが随分とフィーチャーされており、料理の美味しさよりも、いかに宣伝効果を高めるかという視点の方が色濃く表現されている印象を受けた。加えて、息子パーシーとの絆をより深めるという父子愛もテーマの一つとなっており、なかなか微笑ましかった。しかし、離婚した夫婦と子供の関係を描いた作品って多いな。

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