チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ハプニング

M・ナイト・シャマラン監督作「ハプニング」("The Happening" : 2008)[BD]

突如、自殺を誘発する謎の現象に見舞われ、都市部を脱出して逃げ惑う市民達の姿を描くSFスリラー作品。

ある日のセントラル・パーク。午前8時半過ぎ、公園に集う人々が次々に自殺を図り始める。程なく、公園の周辺にも同様の現象が拡大する。

それからおよそ一時間後のフィラデルフィア。高校の科学教師エリオットは、授業の中で蜂群崩壊症候群の原因について生徒達に議論させていると、突然教師全員が校長に招集される。校長はセントラル・パークとその周辺が有毒ガスによるテロ攻撃を受けた事を明かす。テロの被害は3つの段階を経て推移する事が分かり、第一段階:意味不明の発言、第二段階:体の動きがおかしくなり方向感覚を失う、第三段階:致命的な状態に陥る、のだという。校長は教育委員会の決定として、生徒たちを帰宅させ、事態が収拾するまで自宅待機する様に命じる。

エリオットの同僚の数学教師ジュリアンは妻子と共に母の実家へ批難する事を決め、エリオットに同行する様に誘う。エリオットは帰宅すると、妻アルマを連れ出し、駅でジュリアンとその娘ジェスと落ち合う。その頃、一連の現象はある毒素により人が絶望的になり自殺行為に走るのだと推定され、その毒物が天然化合物だと判明し、被害がニューヨーク市に限定されていると伝えられる。

ジュリアンの妻イヴェットが渋滞に嵌って動けない事が分かり、ジュリアンはジェスを連れて先に列車で実家に向かう事に決める。アルマはエリオットが直近の夫婦喧嘩についてジュリアンに話した事に腹を立て、エリオットとは別の席に座る事を決める。

一同が乗った列車が出発して程なく、午前11時半過ぎ、フィラデルフィアのリッテンハウス公園に現象の影響が波及する。車内でフィラデルフィアへの攻撃を知った乗客達は騒然とする。ジュリアンはイヴェットがバスでプリンストンに向かった事を知る。

突然、列車は途中のフィルバートで運行を停止し、乗客達は降ろされる。乗務員は誰とも連絡が取れなくなった事を明かす。ジェスは不安が募り、声が出なくなる。エリオット達は他の客達と共に、最寄りのレストランに入る。エリオットは感情で色が変わるムードリングでジェスを励まし元気付ける。ニュース番組では政府がテロの見方を弱め、異変が北東部に限られ、都市部からより小さな町へ波及している事を伝える。エリオット達はフィルバートが被害予想範囲の真っ只中に位置する事を知る。

程なく停電が起きると、集まった客達は影響が及ばないとされる90マイル先を目指して、一目散に車で向かい始める。車の無いエリオット達は困惑するが、育種場を営む老夫妻に同乗を誘われる。ジュリアンはイヴェットがバスに乗って以来、連絡が途絶えている事を心配し、プリンストンに向かう車に同乗させてもらう事に決め、ジェスをエリオット達に預けて出発する。

老夫婦は身支度をする為に自宅に寄り、エリオット達は温室で待つ。老夫は植物が放出する化学物質が原因だとする推測をエリオットに伝える。一方、ジュリアンを乗せた車はプリンストン入りした直後に、死体の数々に遭遇し、乗り込んだ一同は既に影響が及んでいる事を知る。程なく運転手が自殺を企て、車を木に衝突させる。負傷を免れたジュリアンは、手首を切って自殺する。

エリオット達はホルコムという小さな町を抜け、ハイウェイから州境を目指そうとするが、その途中で道を埋め尽くす大量の死体と遭遇し、別の道を探す事にする。エリオット達の車が十字路に差し掛かると、軍の車両と遭遇する。乗っていた陸軍のオースター二等兵は、基地と連絡が取れず、囲いの有刺鉄線に軍関係者の死体があった事を明かす。他の二方向の道からも同様の現象に遭遇した車が引き返して来る。ジュリアンと連絡が取れず、更に足止めを食らった事で困惑するエリオットは、一連の現象と植物との関連を疑い始める。オースターは集まった一同にこの場に留まる様に促す。

程なく、居合わせた一人の女がプリンストンにいる娘と連絡を取り始めるも、その娘も通話中に自殺を図り、プリンストンも絶望的だと分かる。ジェスはジュリアンの死を察して号泣し、エリオットもまた悲嘆に暮れる。育種場の老夫は植物が敵を選んで威嚇でき、また種を超えて互いに情報を伝え合っているという見方を示す。

オースターは敵が集団を襲うと説き、人が少なく誰も行かない土地への移動を一同に提案する。一同は二班に分かれ、人気の少ないアランデル郡を目指す事を決める。

エリオット達は老夫婦と分かれ、先の班で移動を開始する。程なくして、後続の班ではオースターから次々に自殺を図り始める。エリオット達は銃声で異変を察知する。エリオットは植物が刺激に反応しており、人間の存在に刺激を受けた植物が人間に対して威嚇を行っていると仮定する。そこでエリオットは人間の数が多いと、植物が化学物質を放出し、その影響はより小さな集団に移ると推測すると、風に捕まらない様に少人数に別れる事にする。

エリオット達は少年二人組ジャレッドとジョシュを含めた5人で移動を開始する。程なく、エリオット達は無人のモデルハウスを発見すると、屋内にあった地図を確認し、より人の少ない2マイル先のアランデルを目指す事を決める。エリオットは謎の現象の蜂群崩壊症候群との類似点を見出し、ピークに達した途端、突然収束するという見方を示し、それまで生き抜く様に一同に告げる。

エリオット達が出発した直後、屋敷に人が集まり始めるが、その直後に次々に自殺し始める。移動した先で、エリオット達は古びた家を見つけると、屋内の様子を覗い、誰かが潜んでいる事を察知する。攻撃を疑う住人に、エリオットはテロリストとは無関係だと訴えるが、住人は立ち去る様に命じる。ジョシュとジャレッドが強引に押し入ろうとした途端、二人は住人に猟銃で射殺される。

その頃、ニュース番組では、北東部にあるCIAの研究施設が化学兵器への防御用に向精神薬を開発中という噂を伝え、政府の関与を疑う。一方、メリーランドからマサチューセッツまで防御線が設置される。

アランデルを目指すエリオット達は、古びた家を見つけ、そこに暮らすジョーンズ夫人と出会う。夫人は電気の通らないその家で外部と一切の関わりを避けて暮らしており、三人を迷い人だと察して屋内へ招き、夕食を振る舞う。夫人は離れの小屋と母屋で通話管を使って話ができる事を明かす。エリオット達は一連の現象について伝えようとするが、夫人は情報を拒み、三人に渋々宿泊を許す。エリオット達は已む無く一晩世話になる事にする。

翌朝、目覚めたエリオットはアルマとジェスを探して、夫人の寝室に入り、ベッドに横たわる奇妙な人形を発見する。そこへ現れた夫人は激昂し、すぐに家から出て行くように命じる。その直後、屋外に出た夫人は、風に吹かれた後に自殺を図る。エリオットは風を避けるべくドアと窓を閉めて閉じ篭もると、アルマとジェスが離れの小屋にいる事を知り、通話管で夫人の死を伝え、窓とドアを閉じる様に命じる。

エリオットとアルマは共に最期を一緒に過ごしたいと望み、お互いに外に出て歩み寄る。午前10時前、エリオット達は風に吹きつけられるも影響は受けず、やがて事態は収束する。

三ヶ月後、街に日常が戻る。ジェスを引き取り、共に暮らし始めたエリオットとアルマは、ジェスを小学校へ送り出す。アルマは妊娠検査薬で妊娠を知り、エリオットにそれを伝え、二人で喜びを分かち合う。

ニュース番組で学者は、植物からある種の神経毒素が発見されるも、一日で収束した原因は解明されていない事を明かし、それが前兆であり、人間が地球を脅かしている事への警告だと指摘する。

その頃、パリの公園で人々が自殺を図り始める。

 

 

うーむ、つまらん(笑)。シャマラン作品としては「レディ・イン・ザ・ウォーター」並に微妙な作品だと思う。SFだから荒唐無稽な設定は許せるのだが、植物に意志があって人間に敵意を剥き出しにするというテーマなら、たとえ強引でも、もう少し科学的な裏付けとかアプローチが欲しいよなぁ。風にファッサ~って吹かれた途端、人が次々に自殺を企図し始めるのって、余りに短絡的過ぎて序盤から萎えてしまった。妙に意味深なシーンを挟み込むのも悪いクセだ。主演のマーク・ウォールバーグズーイー・デシャネル共にメジャー感が出過ぎていて役不足。このB級なノリには無名の役者の方がまだ良かったんじゃないかな。女の子は可愛かったと思うけど。

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