チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

「不屈の男 アンブロークン」を観てきたけど、この程度の内容で公開中止だとか喚いていたのかよ、中世過ぎるだろって感じ。

アンジェリーナ・ジョリー監督「不屈の男 アンブロークン」を鑑賞してきた。原作は未読だけど、公開前からアレな界隈がハッスルして公開中止の嘆願までしていたそうだから、純粋に映画そのものに対する興味に加えて、怖いもの見たさの様な不純な動機もあり、それなりに楽しみにしていた。しかし、観終わってみると、戦争映画としては特筆すべき点に乏しく、こう言い切ってしまうのもどうかと思うけど凡作だった様に思う。隣の熟年女性は泣いてたけど。

陸上競技のアスリートとして東京オリンピックへの出場をも期待されていた男ルイが、太平洋戦争の開始に伴い、海兵隊員として戦地に派遣されるのだけど、乗っていた輸送機が故障して海のど真ん中に不時着してしまう。数十日間の漂流の末、日本軍に発見され、監禁された後、東京の捕虜収容所に連行されるのだけど、ここの所長の渡邊、蔑称「バード」がとんだサイコ野郎で、ルイを目の敵にして、何かにつけ暴虐の限りを尽くすもんだから、ルイはひたすら堪え忍ぶ日々を過ごす。やがて渡邊は昇進してその収容所を去り、ルイにとってはしばらく安らかな日が訪れるのだけど、日本軍の戦局の悪化に伴い、捕虜は直江津の収容所に移送される。なんとそこの所長が渡邊でルイは卒倒。再び暴虐の日々が始まるのだけど、米国が日本に勝利するその日までルイは渡邊に屈する事無く、生き延びて帰国を果たすという話。

実話ベースと言えど、どこまで真実を押さえているか分からないけれど、収容所における捕虜達に対する待遇に関しては、これまで得てきた知識に鑑みればこんなもんだろって感じだし、ルイの不遇はマジキチな渡邊にその責任を帰する部分が大きいワケで、この程度で公開中止にされるんだったら、愛国オナニー映画以外は全て反日指定されるわな。一番に情けないのは、配給会社の東宝東和が公開中止要求に屈して独立系の小規模会社に配給を譲り、不屈を貫かなかった事だ。どこの中世国家だよ・・・。本作はILMによるVFXを随所に駆使し、大きなスクリーンでこそ生える演出が施された、いわば大作なんだよね。全体としてはともかく、細かい点を挙げれば面白い要素はそれなりにあったし。サメを生け捕りにして貪り食うシーンとか笑ったし。渡邊に扮するMIYAVIの演技は滑稽で痛快だったし。小規模公開故に小さなスクリーンでの鑑賞となった事が残念でならない。トーシロで批評できる様な筋合いでは無いけど、アンジェリーナ・ジョリーの監督としての力量は現時点ではまだ不明かな。

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予告編だけでグッと来る期待の2作品。

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