チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

シンデレラ

ケネス・ブラナー監督作「シンデレラ」("Cinderella" : 2015)[BD]

両親を亡くし、継母と義姉妹に虐げられる不遇の日々を送る良家の娘が、王子との出逢いを経て、逆境を跳ね除け、幸せを掴み取る様を描くロマンチック・ファンタジー作品。

 

昔々、ある小さな王国の話。少女エラは、王国の片隅の緑豊かな土地に建つ、先祖代々受け継がれてきた屋敷で、勤勉な商人の父と心優しい母の愛を一心に受け、健やかに育つ。エラは牧場に飼うガチョウや、屋敷に棲み着くネズミ達を友達の様に扱い、素直さと気品を兼ね備えたその人となりは、屋敷の使用人達からも愛される。父は海外に頻繁に旅に出かけ、帰郷の度に土産を持ち帰ってはエラを喜ばせる。ある時、母が突然、病に倒れ、幸せと愛に満ち溢れた家族に影が差す。母は死の間際に、人生の試練を乗り切る為の秘策として、エラに勇気と優しさを持つ事を示し、誰よりも優しい心が大きな力になると説く。程なく、母は他界する。

時が流れ、悲しみが思い出に変わり、エラは母との約束を忘れる事なく成長する。その一方で、父は人生に変化を求め、旅で知り合った亡きトレメイン卿の夫人との再婚を決意する。エラは父の意向に理解を示し、祝福する。程なく、夫人が2人の娘ドリゼラ、アナスタシアを連れて、屋敷にやってくる。夫人と娘達は亡き母とは正反対の、派手で華美な暮らしを志向する。やがて夫人は屋敷に夜な夜な客を招いては、宴に興じる様になる。一方、父は仕事で多忙を極め、再び長期の旅に出る事になる。姉妹が土産に贅沢品を希望したのに対し、エラは父の肩が最初に触れた枝を求め、父が無事に戻る様に願う。父は母の為に屋敷を大事にする様にエラに説き、互いに母との思い出に思いを馳せる。夫人はそれを窺い知ると、不快感を示す。

程なく、父が海外に旅に出る。夫人はエラの広い部屋を姉妹に与える事に決め、エラを屋根裏部屋に追いやる。エラは旅先から毎日届く父の手紙を心の支えにして暮らす。ある日、屋敷に父が旅先で病死したとの報せが入り、エラが父と約束した枝が萎れた状態で届けられる。夫人達は生活の事を心配するが、エラは悲しみに打ちひしがれる。夫人は倹約の為に使用人を全てクビにすると、エラに家事を全て押し付け、使用人代わりにしてこき使う様になる。エラは夫人達の酷い仕打ちにもめげる事無く、母の遺した言葉と動物達を心の拠り所にして暮らし続ける。

エラは屋根裏の寒さを凌ぐ為に、暖炉の燃えさしで暖を取って眠る様になる。姉妹はエラの顔についた灰の汚れを見て、灰(シンダー)のエラからシンデレラと名付けて誂う。エラは夫人達の虐めに耐えかね、馬に乗って森へ繰り出す。エラはそこで、狩りに訪れていた王子キットと側近の一行に遭遇する。キットは動物を気遣う心優しく気丈なエラに一目惚れし、名を尋ねるが、エラは素性を明かす事を拒む。キットはエラが自分が王子だと知らない事に気付くと、自らを宮殿の見習いだと偽る。2人は互いに再会を願って別れる。キットは宮殿に戻るや否や、父である国王に素晴らしい女性に出会った事を報告する。国王は、妃は王族の娘であるべきだと諭す。

国王は病に冒されており、余命が幾許も無い事をキットに明かす。大公は伝統に倣って宮殿で舞踏会を開き、招いた王族の中から花嫁を選ぶ様にキットに要望し、それが小さな王国の生き延びる術だと説く。国王は結婚と王国の安泰が望みだとキットに諭す。キットは王侯貴族だけで無く、戦争の悲しみを癒やすという名目で、国民も舞踏会に招待する事を希望する。大公はその舞踏会で花嫁を選ぶ事を条件に課し、それを承諾する。

直ちに国民に国王のお触れが下り、二週間後に宮殿で開かれる舞踏会の場で、王子が花嫁を選ぶ事と、全ての未婚女性が招待される事が伝えられる。エラはキットと再会できる事に胸を躍らせる。夫人は娘のどちらかを王子と結婚させ、田舎暮しを脱しようと目論み、早速ドレスを仕立てさせる。一方、キットもまたエラに再会する事を期待する。

舞踏会当日、夫人と姉妹は派手なドレスに身を包み、身支度を整える。エラは自ら母の形見のドレスを修繕すると、舞踏会への同行を希望する。夫人は使用人の娘を連れて行く事が非礼に当たると説き、エラのドレスを破って台無しにすると、一生薄汚い使用人の恥晒しだと罵倒する。夫人達は意気揚々と宮殿に出掛けていく。

エラは余りに酷い仕打ちに悲嘆し、母の言葉に従う事を諦めかける。その直後、エラは庭に蹲る見窄らしい老婆と出会う。老婆はパンとミルクを求め、エラはそれに応じる。老婆は大切なのが優しさだと説くと、自らが伝説のフェアリー・ゴッドマザーだと明かし、輝かしい本当の姿を表す。ゴッドマザーは農園のカボチャに魔法をかけ、金色の馬車に変えると、次にネズミ達を白馬に、トカゲを従者に、ガチョウを御者に変える。更にゴッドマザーはエラの破れたピンクのドレスを、鮮やかなブルーのドレスに変え、エラを美しくメイクアップさせると、最後にガラスの靴を与える。ゴッドマザーは12時の金が鳴り終わると同時に魔法が解け、元に戻ってしまう事を伝えると、エラを送り出す。

宮殿に王侯貴族と国中の女達が集う。キットはその中にエラの姿を探すが、国王は妃に相応しいのが王女だけだと諭す。大公はサラゴサ国のシェリーナ王女を政略結婚させる事を目論んでおり、キットに王女を紹介する。エラは最後に宮殿に到着し、その美貌に誰もが目を奪われる。キットはエラを出迎えると、ダンスを申し込み、賓客の見守る中、2人は悠然とダンスに興じる。夫人は娘達を王子に接触させようと躍起になるが、キットはひとしきりダンスに興じると、エラを連れて会場を抜け出す。エラはキットが王子だと知って戸惑う。キットは王子扱いされたくなかったと明かす。大公はエラの登場で政略結婚がふいになる事を危惧し、エラの素性を探ろうとする。

キットはエラを宮殿の外へ連れ出すと、政略結婚を強いられている事を嘆く。エラは誰しも愛する人を選ぶ権利があると説く。キットは、偉大な統治者で、愛する父には背けず、その父に死期が迫っている事を明かす。一方、大公はシェリーナ王女に結婚を約束している事を大佐に明かす。2人の会話をその場に居合わせた夫人が盗み聞きし、事の次第を把握する。

キットはエラに素性を明かす様に請うが、エラはそれを明かせば終わってしまうと告げ、理解を求める。その時、12時を告げる鐘が鳴り始める。エラは王子の元から走り去り、馬車に戻る途中で国王に出会すと、キットがいかに立派で、優しく、勇敢で、国王を慕っているかについて熱弁する。エラは宮殿の前の階段でガラスの靴の片方を落としたまま、馬車に乗って走り去る。大公はキットに代わって、大佐と共に部隊を率いてエラの馬車を追跡する。

従者が機転を利かし、大公の部隊を退けるも、間もなく鐘が鳴り終わり、ガラスの靴を残して全てが元に戻る。エラは皆と共に歩いて屋敷に戻る。程なく、夫人達が帰ってくると、エラは靴を隠して、何事も無かった様に振る舞う。夫人は謎の王女について憎しみを露わにすると、舞踏会が国民の機嫌取りに過ぎず、王子の結婚相手が既に決まっている事を明かす。エラは靴を、屋根裏の床下の両親の形見入れの中に隠すと、舞踏会の思い出を忘れぬ様に日記に書き綴る。

間もなく、国王が最期を迎える。国王はシェリーナ王女を妃に迎える様に諭すが、キットはそれを拒み、各々が勇気と優しさを持てば王国を守れると主張する。国王はキットが自立した本物の男になった事を喜ぶと、遺言と称して、打算の相手では無く、愛する人と結婚する様に促し、この世を去る。

喪が開けた後、国民にお触れが出され、新たに国王となったキットは、舞踏会にガラスの靴を履いて現れた謎の王女に名乗り出る様に命じ、直ちにその女と結婚する意向を伝える。町でそれを知ったエラは、嬉々として屋敷へガラスの靴を取りに戻るが、屋根裏では靴の在り処を探し当てた夫人がエラを待ち受ける。夫人は自らの不幸な身の上話を始めると、エラのせいで実の娘を王子と結婚させる事ができず、このまま不幸な一生を送る事を危惧し、エラに靴を盗んだのかと問い質す。エラはそれが貰った物だと明かすと、優しさも愛も金では手に入らないと説く。夫人は自分の様な立派な後見人がいなければ、一介の使用人の言う事など聞き入れられないと主張すると、王子との結婚に当たり、恩を返す様に要求する。夫人はエラが王子と結婚した後、自分を女官長に据える様に命じると、娘達を有力者に嫁がせ、自らは王子を意のままに操る謀略を明かす。エラはそれを断り、自分を犠牲にしても王国と王子を守る決意を示す。憤慨した夫人は、靴を叩き割る。エラは自分を執拗に虐める理由を夫人に尋ねる。夫人はエラが若くて清らかで素直だからだと答えると、エラを屋根裏に監禁する。

その後、夫人は密かに宮殿に大公を訪ね、使用人が靴を所持していた事を明らかにする。大公と夫人とで利害が一致し、2人は真実を葬り去る事で同意する。夫人は自分を伯爵夫人にし、娘達に良縁を紹介する様に大公に求める。大公は、靴のかけらを道端で発見し、女は姿を消したとキットに偽って伝えると、王国の未来には王妃と世継ぎが必要だと説く。キットは謎の王女とせめて再会したいと切望する。大公は女が見つからなければ、シェリーナ王女と結婚する様に迫る。キットはそれに同意し、最善を尽くして探し出す様に命じる。

大公と大佐の一行は、王国の方々へ出かけ、あらゆる身分の女達に靴を試させる。エラは王子と過ごした時間を、両親の記憶の様に、美しい思い出に留めようと心に決める。やがて一行はエラの屋敷に辿り着く。夫人は大公との謀議をおくびにも出さず、娘達に靴を試させるが、当然、合うはずも無く、一行は諦めて屋敷を後にしようとする。エラは一行の来訪を知る由もなく、屋根裏で母の好きだった歌を口ずさむ。大佐はその歌声を聞き、屋敷にまだ女がいる事を察知すると、夫人に問い質す。大公は大佐に引き上げる様に促す。その時、衛兵に成り済ましていたキットが姿を表し、大佐に屋内を調べる様に命じる。大佐は歌声を頼りに屋根裏に辿り着き、エラを見つける。夫人は母として、王の元へ行かぬ様に命じる。エラはこれまでもこれからも母では無いと告げ、夫人と決別する。エラはありのままの姿でキットの前に姿を表すと、自らをシンデレラと紹介する。キットはエラにガラスの靴を履かせ、口づけしようとする。そこに姉妹が現れ、これまでの仕打ちを詫びる。キットはエラを屋敷から連れ出し、その際にエラは、立ち尽くす夫人に許しを与える。その後、夫人達と大公は王国から姿を消す。

程なく、キットとエラの結婚式が盛大に行われる。国民の祝福を受けた2人は、公平で優しい統治者となり、王国は繁栄を極める。

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