チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。4年目。

記憶探偵と鍵のかかった少女

ホルヘ・ドラド監督作「記憶探偵と鍵のかかった少女」("Mindscape" : 2013)[BD]

対象者の記憶を観察する事で、手がかりを探し、事件を解決に導く記憶探偵が、心に闇を抱える少女の関わった事件の調査に乗り出し、やがて翻弄されていく様を描くサイコ・スリラー作品。

 

1970年代初頭、国防情報局は超能力者の諜報員の可能性を探り、極秘実験に着手し、人の記憶に入り、その体験を観察できるESP能力者達を見つける。やがて記憶捜査の手法が確立すると、記憶探偵で構成される新たな捜査機関が誕生する。記憶探偵の発見物は証拠能力でDNAに劣るも、ポリグラフよりは信頼性が上とされ、記憶捜査が未解決事件を相次いで解明する様になると、一躍脚光を浴び始める。その一方で記憶の遠隔観察(セッション)は、探偵本人の悲惨な記憶の混入が障害となり得る事から、問題も抱えている。

記憶捜査の最大手マインドスケープ社の記憶探偵ジョンは、かつて自殺を図った妻を自宅で発見した時の精神的ショックから立ち直れないままに、顧客へのセッションを行い、その最中に発作を起こし、リタイアを余儀なくされる。妻の死から二年後、ジョンの上司セバスチャンは、ジョンに妻とかつて過ごしていた海沿いの家を売り、普通の生活に戻る様に促す。ジョンは家を売る事を拒むも、生活費に事欠いている事を明かすと、復職の意向を示す。セバスチャンはジョンがしばらく現場を離れていた事を考慮し、負担の少なそうな仕事を紹介する。セバスチャンが過去に一度だけ診ているという、資産家の娘で特別な女の子と称される16歳のアナ・グリーンが、両親に抗議して部屋に篭ったまま絶食を続けており、両親はアナのトラウマを解明する事でなんとか食べさせて欲しいという。

ジョンは早速、広大な敷地を有するグリーン邸に赴くと、アナの母ミシェルと継父ロバートから事の次第を聞く。アナは赤子の頃から余り笑わず、また泣きもせず、集中力が高く、物静かで、IQがずば抜けている子で、一週間前からビタミン剤と水だけで絶食を続けているという。ロバートは適切な施設へ入れるべきだと主張するが、ミシェルは自宅で治す事を希望する。ロバートはジョンに守秘義務の契約を結ぶ様に求め、アナの様子を呪われていると表現する。ミシェルはアナの妊娠中に実父が亡くなった事を明かすと、アナとロバートの仲は思わしくないものの、ロバートは努力していると説く。ミシェルは、アナの絶食の理由が復学の希望にありながら、手首を切った為にそれを認めておらず、アナが手にしない様に尖った物を隠している事を明かす。

ジョンは自室で絵を描く事に没頭するアナと対面すると、その人柄を知るべく、コミュニケーションを図ろうとする。アナは持ち前の頭の良さでジョンの思惑を察し、言葉巧みにジョンを翻弄する。ジョンは自らの仕事が、人を記憶へ導く事だと明かす。ジョンは監視室に控える看護師ジュディスらにより、アナが一日中カメラで監視されている事を知る。

セバスチャンはアナの症状として、うつ病双極性障害を指摘する。ジョンはアナの全ファイルの提供を希望するが、セバスチャンは両親が拒否すると伝えると、アナが事件を起こしては転校している事を明かし、深追いする事なく、記憶を遡るという体験で人生を見つめ直させ、悪癖を止めさせるだけで良いと諭す。その頃から、ジョンは自分を尾行する不可解な男の存在に気付く。

後日、ジョンはアナに初めてのセッションを試みるべく、アナに手順を説明すると、手を取り、目を閉じて、最古の記憶へ飛ぶ。ジョンは、幼いアナがロバートとメイドの浮気現場を目撃し、それに気付いたロバートがアナをクローゼットに閉じ込める様子や、ロバートがアナの処遇を巡ってミシェルと口論する様子、アナが持ち出したレターオープナーで、ミシェルが過ってアナに怪我を追わせてしまう様子を観察し、アナを記憶から呼び戻す。アナはロバートへの敵意を露わにすると、ロバートこそ人格障害で検査すべきだと主張する。アナはジョンの亡き妻に興味を抱き、写真を見せる様に請う。ジョンはアナに食事を摂る事を条件に課し、アナはそれに応じる。その後、ジョンはアナの記憶を裏付ける為にレターオープナーを確認する。

その夜、ジョンはアナが食事を摂った事を祝うべく、ジュディスとバーに赴く。ジョンは亡き息子と妻についてジュディスに明かす。ジョンの息子は生まれて数ヶ月で亡くなり、悲しみに打ちひしがれた妻は息子が生きていた時間に戻りたがった。ジョンがそれに応じると、妻は何度も戻る内に記憶だけが幸せな時間となり、やがて記憶に取り憑かれてしまった。ジョンが過去へ戻るのを拒否すると、妻はうつ状態に陥り、自殺を図ったのだった。ジョンは自分が無理に妻を家に閉じ込めたのが逆効果になったと悔いる。ジョンはジュディスを自宅に送り届けると、誘いを断り、帰路に就く。その直後、ジョンはアナの後ろ姿を目撃する。

翌日、グリーン邸を訪ねたジョンは、ジュディスがアナに二階から突き落とされ、重傷を負って病院に搬送された事を知る。カメラの死角でアナの犯行を裏付ける確たる証拠は無いものの、ロバートは施設に入れる事を決意する。ジョンの追求に対し、アナは自らの犯行を否定すると、女好きのロバートがジュディスと情を通じており、2人が争った末にジュディスが転落し、それを口実に自分を施設に入れようと画策しているのだと主張する。アナは自分が死ねば遺産が全額公益信託になるが、拘束なら相続してもロバートの管理になる為、それを知っていたジュディスが口封じに狙われたのだと主張すると、自分の無実を証明する様にジョンに哀願する。その後、ジョンは病院にジュディスを見舞う。ジュディスは食事を届けに行った際に、施錠したはずなのに突き落とされたと証言し、ロバートとの関係を否定する。グリーン邸に戻ったジョンは、アナの仕業とは思えない事をミシェルに伝え、再度セッションを行う事で真相を見つける意向を示す。ミシェルはロバートがアナを専門施設に入院させる段取りを進めている事を明かす。ジョンはアナのファイルを開示する様に求め、ミシェルはセバスチャンから送らせると伝える。

ジョンの要求に対し、セバスチャンはファイルをジョンの元へ送り、内容が強烈ゆえに隠していたのだと弁解する。ジョンは、過去にアナが自殺を図った直後のセッション時の記録を精査し、境界性人格障害を始めとする幾つかの診断が下されていたアナが、異常なのが両親だと主張していた事、また高校の芸術の教師オルテガがアナに対する強姦容疑で告訴された事、3人の同級生に対してアナが殺人未遂を起こし、不起訴になっていた事が判明する。

ジョンは再びアナにセッションを試み、新しい高校に転校直後のアナの様子を観察する。アナは人懐っこい同級生マウシーと親しくなる一方で、スーザンら3人に嫌がらせを受けるが、スーザン達の悪事を教師に黙っていた事を境に、スーザンに気に入られる。アナはスーザンに取り入り、マウシーと決別する。ジョンはアナが記憶を繕っている可能性を疑うが、アナはそれを否定し、また外にはずっと出ていない事を明かす。

ジョンは刑務所を訪ね、オルテガに面会する。オルテガはグリーン家が悪夢だと説き、深入りせぬ様にジョンに警告する。オルテガはアナへの淫行容疑に対し、アナが自分に付き纏い、誘惑した上で、二人きりになる様に細工したのだと主張し、アナのせいで仕事、婚約者、自由、全てを失ったと嘆く。オルテガはグリーン家がアナの悪事の全てを金でもみ消しており、同級生3人の殺人未遂も同様だと主張する。また、オルテガはアナが犯人だと主張したマウシーという生徒を誰も知らない事、殺されかけたスーザンの家族が裁判すら起こせなかった事を明かし、グリーン家に対する憎悪を露わにする。ジョンはその足でスーザンの元を訪ねる。スーザンは犯人がアナであり、マウシーについては知らないと主張すると、喉に空いた傷痕を見せる。その時、ジョンは再び自分を監視する男の姿に気付く。

ジョンはアナにセッションを行い、アナがスーザンら3人を自室に招き、茶を振る舞った時の様子を観察する。スーザンら3人だけが茶を口にし、混入されていた毒で重傷を負い、ジョンはマウシーらしき人物がその場から立ち去るのを確認する。アナは毒を盛ったのが自分では無いと主張する。ジョンはマウシーという生徒がいないと指摘する。アナは自分の放校後に転校したのだと主張すると、卒業アルバムに挟んだマウシーと2人で撮った写真を見せる。ジョンは写真と共にアルバムを預かる。その夜、ジョンは帰宅した後、記憶が錯綜し、アナらしき姿を目撃する。その直後、グリーン邸から無言電話が掛かって来る。ジョンはグリーン邸に急行すると、屋敷の外で再び謎の男の姿を目撃し、後を追うも見失う。

翌日、ジョンは改めてグリーン邸を訪ねると、男を雇って、自分を監視させている件をロバートに問い質すが、ロバートはそれを否定する。ジョンはアナに再びセッションを行い、オルテガがアナに猥褻な写真の撮影や、淫行を強要する様を観察する。その最中、水の溢れる音でジョンが浴槽で死んだ妻を発見した時の記憶が交錯し、ジョンは発作を起こし、セッションが途絶える。ジョンが意識を取り戻すと、何故かアナは先に目覚めており、ジョンのPCを操作した事を明かす。

ジョンはセバスチャンの元を訪ね、不調を訴えると共に、男に尾行されている事を明かす。セバスチャンはアナがジョンの手に余ると判断し、同僚の記憶探偵ランドグレンに引き継がせようと提案するが、ジョンはそれを拒む。ジョンはロバートの虐待を疑うが、セバスチャンはそれを否定すると、事件に個人的に関わり過ぎだと戒める。ジョンは自分の手で解決する意向を示す。

ジョンはアナに事件の核心に迫る記憶の目星を付けさせ、再びセッションを行う。ロバートの書斎で遊ぶ幼いアナの前に、セバスチャンが現れ、淫行に及ぶ様子が示唆されると、ジョンはアナを呼び戻し、アナは失神する。ジョンはアナにミシェルの睡眠薬を与え、休むように促すと、アナが快方に向かうと約束する。アナは自分にも味方がいると思えるという安心感から、感謝の証として生家の鍵をジョンに託す。ジョンはその足でセバスチャンの自宅を訪ねると、幼いアナに手を出した事を詰る。セバスチャンはジョンが錯乱していると疑うが、ジョンは自分が本調子で無く、操りやすいからだと指摘し、ファイルを隠していた件や、自分を外そうとした件を責め、アナに二度と近づかぬ様に命じて立ち去る。

ジョンはミシェルとロバートに対し、アナが性的早熟ゆえに自制を求め、それが様々な障害の原因になっていると結論付けると、アナが他人との関係を築き、維持するのが著しく困難な為に防御の殻を作っているものの、アナなりに外界と交流しており、監禁は逆効果だと主張する。アナの診断を終えたジョンは、グリーン邸を後にする。

程なくして、不可解さを覚えたジョンは、アナがアルバムと共に提供した写真の裏にマウシーが寄せたメッセージと、アナがジョンに宛てたメッセージの特徴が酷似している事に気付く。ジョンはアルバムを参照し、写真に写る生徒とマウシーが別人だと知り、またPCに少女の猥褻な画像が詰まったフォルダがダウンロードされているのを見つける。その時、アナから屋敷に来てほしいと哀願する連絡が入る。

ジョンはグリーン邸に駆け付け、開放された状態の門戸から屋内へ入る。ジョンはアナの部屋が開放され、誰もいない事を知ると、監視室で屋内の様子を調べ、寝室でミシェルとロバートが倒れているのを確認する。その時、監視室が外から施錠され、寝室では両親を発見したアナが悲鳴を上げる。ジョンは911に通報するも、その矢先に不通となり、屋敷が停電する。その直後にドアが開くと、ジョンは再び911に連絡するが、既に警察がグリーン邸に向かっている事を知る。

ジョンは血痕を辿って屋外に出ると、森へ駆けて行くアナを見つけ、その後を追う。間もなく、パトカーが屋敷に接近すると、ジョンの前にアナが姿を現し、そこから離れた場所に謎の男も現れる。ジョンは自分といれば安心だとアナに伝えるが、アナはジョンの手を取ると、謝罪した後、姿を消す。そこに警察が駆け付ける。ジョンは両手に血が付着していた事から殺人容疑で逮捕される。

署に連行されたジョンは、刑事の取り調べを受け、施設入りを拒むアナと逃げる為に、親に睡眠薬を盛ったものの、断られてアナを殺したのだと疑いをかけられる。刑事はPCの写真フォルダ、睡眠薬の容器の指紋、森で見つかった血だらけのレターオープナーを証拠に上げるが、ジョンは嵌められたのだと主張し、監視室に閉じ込められていた事を明かす。刑事はジョンがアナから預かったという鍵が、監視室の鍵だと明かすと、アナに何をしたのか自供する様に命じる。ジョンはありのままに伝え、他に男がいた事を明かす。すると、ジョンの目の前にその男が現れ、ジョンを記憶から呼び戻す。

刑務所を訪ねたその男、ランドグレンは、アナ殺害容疑で収監されたジョンが関わった記憶の全ての観察を終える。ランドグレンは、アナがジョンといる間にセッションの手順を学んで操れる様になり、また、水がジョンに妻の自殺を連想させる事に気付いたのだと説くと、アナが殺されたと見せかけて、捜索させない様に図ったのだと推測する。

後日、アナが旅先で撮った写真を一輪のバラと共にジョンに送ってくる。その写真と、ランドグレンのセッションに関する判事への証言が考慮され、ジョンの保釈が認められる。ジョンはセバスチャンの勧めを受け、海沿いの家を売却し、そこに新たな家族が暮らしているのを見守ると、ジュディスの元へ赴く。

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