チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

サイン

M・ナイト・シャマラン監督作「サイン」("Signs" : 2002)[BD]

ある日、突如として畑にミステリーサークルが出現したのを境に、農場に暮らす元牧師とその家族が、地球外生命体の接近に翻弄される様を描くSFスリラー作品。

 

ペンシルバニア州バックス郡。元牧師のグラハムは幼い息子モーガン、娘ボー、更にマイナーリーグの元選手で弟のメリルと共に、郊外の農場で暮らしている。グラハムは半年前に事故で妻コリーンを亡くした事を境に信仰心を失い、牧師を辞めた後も尚、コリーンの死から立ち直れないでおり、心配したメリルがグラハムを支えるべく同居を決めたのである。モーガンは責任感が強く、妹思いである一方、ボーは水に対して過度に神経質な面があり、コップに注いだ水が汚染されていると度々主張し、家族を困惑させる。

ある日、自宅の傍のコーン畑に巨大な幾何学模様を象るミステリーサークルが出現する。グラハムはそれが近所に住む悪ガキ達の仕業だと疑い、知己の保安官キャロラインにその旨を主張する。グラハムとキャロラインは、サークルでなぎ倒されたコーンの茎の根本が切れていない事から、機械で倒したのでは無いと推定するが、人の手にしては完璧過ぎる為、誰がどうやって作ったのか図りかね、困惑する。キャロラインは他の農場からサークルの通報が無いものの、動物達の様子がおかしく、近くに敵がいる様に怯え、凶暴化する事例が相次いでいる事を明かす。その頃、グラハムの家の愛犬フィーディーニが、モーガンとボーの目の前で突然凶暴化し、二人に牙を剥く。モーガンはボーを守る為に、やむを得ずフィーディーニをフォークで殺す。そこへ駆け付けたグラハムは、もう一匹の愛犬イザベルを納屋の裏に繋いでおく様に命じる。

その夜、家族が寝静まった後に、ボーがグラハムの元にやってきて、家の外にモンスターがいると訴える。グラハムは窓外に得体の知れぬ人影を発見すると、メリルを起こし、悪ガキを懲らしめる為に二人で追い込もうと企てる。しかし、その人物は屋根の上に軽々と駆け上がった後、コーン畑の中へと姿を消す。

翌日、再びキャロラインがやってくる。グラハムとメリルは昨夜の事を報告するが、暗くて特徴が掴めなかった為に、説明に窮する。ボーは部屋のあちこちに水を入れたコップを置き、それらが汚染されているとしきりにグラハムに訴える。間もなく、テレビのニュース番組がミステリーサークルについて一斉に報じ始め、それらが複数の国で多発している事が判明する。

その日、グラハムはキャロラインの勧めを受け、気晴らしの為に子供達を連れて街へと繰り出す。その際、モーガンは本屋で宇宙人に関する本を購入する。一家揃ってレストランで食事を囲んでいる最中、店の前にコリーンの事故の加害者レイが現れる。レイはグラハム達に気付くと、罰が悪そうに車に乗って走り去る。

一家が帰宅するや否や、モーガンの携行するトランシーバーが不可解な音を拾い始める。モーガンはそれが宇宙人の電波だと主張するが、メリルはそれを否定し、世間を騒がせている馬鹿者がいるのだと反論する。モーガンがトランシーバーを空にかざすと、音が更に強まる。

その夜、イザベルがコーン畑に向かってしきりに吠え始める。グラハムはライトを持って畑に分け入り、サークルで鳴き声にも似た奇妙な音を聞く。グラハムはそれがいたずらだと考え、無意味だと警告するが、その直後に畑に逃げ込む宇宙人の足を目の当たりにし、当惑して逃げ帰る。

間もなく、テレビが生中継でメキシコシティ上空に無数のUFOが出現している様子を報じ、世界に衝撃が走る。メリルはグラハムに励ましの言葉を求める。グラハムは、人間が、幸運に出会うとそれを奇跡や神の啓示と解釈するグループと、ただの偶然としか考えないグループに大別できる事を明かすと、多数は前者であり、何が起ころうとも助けてくれる誰かがいると考え、そこに希望が生まれるのだと説く。メリルは自らの実体験を語り、自分が前者だと答える。グラハムは、レイの居眠り運転で轢かれたコリーンが目の前で息を引き取る際に、「見て」「さあ打って」と言った事を明かすと、それが死を目前にして、メリルの試合を観戦した記憶が断片的に蘇ったのだと推察し、誰も自分達を見守ってなどおらず、人間は独りで生きているのだと主張する。

翌日、目を覚ましたグラハムに、UFOの生中継を食い入る様に見守るメリルは、UFOが世界各地に広がっている事から、サークルが針路を示し、UFOを誘導するサインになっているという説を唱える。一方、モーガンとボーは、宇宙人に考えを読まれぬ様に、アルミホイルで作った帽子を被って防御を図りながら、街で購入した本で宇宙人の特性や、地球に来た目的について探る。モーガンはグラハムが真に受けず、馬鹿にしている事を非難する。

その最中、何者かが電話を掛けてきて、「牧師様?」とだけ尋ねて切る。グラハムはそれがレイだと悟り、レイの家に赴くと、傍に停まった車の中に負傷したレイを発見する。レイは事故から半年間、電話を掛けそびれていた為に、「奴ら」が家の中に入ってきた時、その番号しか頭に無くて掛けた事を認める。獣医のレイは、事故を起こした夜、長い夜勤の帰りで睡魔に襲われ、コリーンを轢いた事を明かすと、それが運命だと説き、牧師の妻を殺した自分が天国には行けないのだと主張する。更にレイは、水に近い畑にはサークルが出現していない事から、「奴ら」が水を忌避していると考え、より安全と思われる湖に行く意向を明かす。レイは悔悟と謝罪の意を表すと、屋内の貯蔵室に一匹閉じ込めてある事を明かし、開けぬ様に警告して、車で走り去る。グラハムは屋内に入り、貯蔵室の中に何者かの存在を察知すると、ドア下の隙間から様子を窺う。その途端、宇宙人が隙間から手を伸ばし、グラハムは驚きの余り、咄嗟に手にしたナイフで宇宙人の指を二本切り落とすと、当惑して逃げ帰る。

メリルは報道番組で、ホームビデオに偶然収められた、ブラジルの民家に出現した宇宙人の映像を目の当たりにし、擬態で肌の色を変えられるのだとグラハムに説く。モーガンは、宇宙人達が人類の核兵器使用を誘発せぬ様に、ハイテク戦術や空中戦などは避け、主に接近戦で地球の占領を企んでいるのだと説く。グラハムは、宇宙人が水を嫌っており、湖の傍に逃げれば安全だというレイの説を伝えるが、モーガンはそれがでたらめだと指摘する。グラハムはレイの家で宇宙人と遭遇した事を明かすと、湖へ逃げるか、家に留まって事態が収拾するのを待つかの選択を家族に迫る。グラハムは逃げる事を主張するが、家族がそれを却下した為、レイの家でそうしていた様に家中の窓に板を打ち付け、宇宙人の襲撃を阻止する準備に取り掛かる。

程なく、300に迫る世界各地の都市に無数のUFOが出現し、各国の軍隊に非常招集が発令された事が報じられる。UFOは全て畑のサークルの上空に現れている事から、メリルはそれが誘導用の地図であり、ここにもやってくると主張する。その夜、一家が最後の晩餐を囲む最中、トランシーバーが不可解な電波を受信する。窓とドアの封鎖を終えたグラハムとメリルは、イザベルを中に入れ忘れた事に気付く。その時、イザベルが悲鳴を上げ、間もなく、宇宙人が家の中に押し入るべく、外を駆けずり回り始める。グラハムは屋根裏の封鎖を忘れた事に気付き、皆を地下室に逃げ込ませる。屋内に侵入した宇宙人は地下室への入口を模索し、石炭搬入用の古い格子戸からモーガンに掴みかかる。グラハムとメリルはモーガンを救い出すが、モーガンは発作を起こして窮地に陥る。グラハムはモーガンを抱えて落ち着かせると、神が再び家族を奪おうとしている事への憎しみを露わにする。

半日が経過し、ラジオのニュースを通じて、宇宙人達は体内から発する毒ガスで人間を殺して食料にする為にやってきたものの、今朝から何かに怯える様に一斉に去り始めた事が判明する。階上に宇宙人の気配を感じない事から、グラハムはモーガンの身を案じて、薬を取りに行く事を決断する。グラハムは静まり返った居間に戻ると、モーガンをソファに寝かせ、薬を用意する。テレビでは中東で撃退法が見つかった事で、歓喜する市民の様子が報じられる。

グラハムがモーガンから目を離した隙に、レイの家でグラハムに指を切断された宇宙人が姿を現し、モーガンを人質に取る。宇宙人はモーガンの口に手首から伸びる管を宛がう。その時、グラハムはコリーンが死に際に発した「見て」「打って」がサインだと悟ると、壁にかけたバットを見やり、メリルに打てと命じる。メリルがバットを手に取ると、宇宙人は管から毒ガスを噴霧し、モーガンに浴びせる。メリルは宇宙人をバットで殴り飛ばし、グラハムはその隙にモーガンを救い出す。宇宙人が倒れかかった際に、ボーが置いたコップの水が溢れて宇宙人にかかり、その皮膚が爛れた事から、水が弱点だと判明する。グラハムはモーガンとボーを連れて、屋外へ退避すると、昏睡したモーガンエピネフリンを注射する。メリルは部屋のあちこちに置かれたコップをバットで叩き割り、宇宙人に水をかけて殺す。モーガンは間もなく意識を取り戻す。グラハムは、モーガンが発作で気道を閉じていた為に、毒ガスを吸わずに済んだのだと気付き、それが神の啓示(サイン)だと理解する。

騒動が収束した後、再び信仰心を取り戻したグラハムは牧師に復帰する。

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