チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

キングコング対ゴジラ

本多猪四郎監督作「キングコング対ゴジラ」(1962)[DVD]

北極海で覚醒したゴジラと、南方の孤島から連れて来られたキングコングが、日本に襲来し、死闘を繰り広げる様を描く怪獣作品。

 

パシフィック製薬・宣伝部長の多胡は、自社が提供するTTV局の番組「世界驚異シリーズ」の視聴率が振るわない事に気を揉んでいたところ、遂に社長から視聴率を上げる様に厳命が下る。そんな折、植物学者の牧岡博士が南方への調査旅行から帰国し、大きな発見をした事を明かす。多胡は直ちにTTVのカメラマン・桜井と、その同僚の古江を呼び付けると、牧岡と会談の席を持つ。牧岡は調査の過程で採取してきた植物の実を持参しており、それに動物が異常な嗜好性を示す物質が含まれていた事を明かすと共に、最後に立ち寄ったソロモン群島の南方100キロに位置するファロ島で、その海域に伝わる巨大なる魔神が目を覚ましたという島民達の噂を明かす。桜井はそれを笑い飛ばすが、多胡は目の色を変え、視聴率を上げる決定打になると主張する。目下、ライバル社のセントラル製薬は、QTVで「シーホーク号海底探検シリーズ」を企画している事から、多胡はファロ島に桜井と古江を派遣し、それに対抗しようと目論む。

桜井のアパートの隣室には、妹のふみ子が婚約者で東京製網に勤める藤田と同居しており、桜井は度々ふみ子の世話になっている。藤田はこの度、新製品となる、鋼より強く、絹糸よりもしなやかな繊維が完成した事を明かし、桜井の前で実演して見せると、船具関係の試作品テストを行うべく、当分の間、船で出張する事を明かす。桜井もまた南方へ魔神探しに出かける事を明かす。藤田は新聞に北極海で光る氷山が見つかったという記事を見つけ、それを桜井に紹介する。

その頃、北極の氷が解け出し、海面水位が著しく高くなった事が問題視されており、原潜シーホーク号が国連派遣の科学者を乗せて、その原因の調査に向かっていたのである。シーホークは北極海上で、チェレンコフ光と高い放射線を発する謎の氷山と遭遇すると、潜航して調査を始める。しかし、シーホークは接近した際に氷山に衝突し、艦体が大破して身動きが取れなくなる。乗員は救難隊にSOSを知らせるべく、海上へ標識液を放出するが、衝撃で氷山に閉じ込められていたゴジラが覚醒し、シーホークを白熱光で焼き尽くす。

一方、パシフィック製薬では、多胡が桜井達の出発式を開き、盛大に景気付けを図ろうとするが、会見予定の記者達は皆、シーホークの取材へ鞍替えする。桜井は藤田が出発してから5日の間、何ら音沙汰が無い事を心配する。

程なく、桜井と古江は通訳を伴って、ファロ島に上陸する。桜井達は直ちに島民達に取り囲まれ、儀式の真っ最中の部族の集落へと連行される。そこに族長が現れると、桜井は自分達が友好的な使節だと訴えるが、族長は直ちに帰る様に命じる。桜井は使命を帯びている事を明かし、入国の許可を請うが、族長は頑なに拒否する。桜井は持参したラジオやタバコを提供する事で懐柔を図り、首尾良く入国を許可されるが、族長は魔神に食い殺されても責任を負わないと釘を刺す。間もなく、雷鳴が轟き、それに合わせて祈祷師が島民を率いて祈りを捧げると、魔神出現の兆候が現れる。桜井は雷が魔神の正体だと高を括るが、その直後に怪獣の咆哮が轟く。

藤田が乗船する漁船・第二新盛丸は北極海での異変の報せを受け、帰港を命じられる。藤田はテストを断念し、根室で途中降船する意向を示す。一方、シーホーク海難の一報を受け、アメリカの救難航空隊が現場海域に急行し、氷山付近から標識液を発見するが、その時、氷山の中からゴジラが出現する。ゴジラは間もなく上陸し、現地の軍の特車部隊が集中砲火でこれを迎え撃つが、白熱光により駆逐される。その惨禍は直ちに日本で報じられる。防衛庁に招聘された重沢博士は、ゴジラが冷凍冬眠状態で生き延びたのだと推測し、帰巣本能に基づいて必ず日本に戻ってくると主張する。

多胡はメディアが挙ってゴジラ出現を報じるのを見て、セントラル製薬に敗けるのを恐れ、現地の桜井達に発破をかける。桜井達は魔神を探して島の奥地へ向かう。その途中、桜井達は再び雷鳴と共に怪獣の咆哮が轟くのを聞き、同時に生じた山崩れから逃れて集落に戻る。その夜。集落に巨大なタコが出現し、島民に襲いかかる。桜井はライフルや火薬でこれに応戦するが、歯が立たずに為す術を無くす。そこへ伝説の魔神にして大猿キングコングが出現する。コングはバリケードを突破すると、集落に押し入り、大ダコと闘争を始める。コングは大ダコを怪力で退け、雄叫びを上げると、島民が瓶に備蓄する赤い液体を飲み干し、たちまち酩酊状態に陥る。祈祷師と島民達がコングを取り巻き、太鼓に合わせて乱舞すると、コングは昏睡する。桜井はそれを好機と捉え、筏でコングを日本へ輸送する事を決意する。

コング捕獲の報せがメディアで一斉に取り沙汰されると、多胡は歓喜し、コングとゴジラを対決させ、更に盛り上げようと目論む。コングは海保の船に縛り付けた筏で輸送される。程なく、船に多胡がヘリで駆け付け、桜井達の労をねぎらう。多胡は早速、コングを宣伝利用する策を練る。一方、ふみ子は第二新盛丸が帰港中にゴジラの潜航波で遭難したとの報道を見て、青森行きの急行つがるに乗って北海道へ向かう。同じ頃、桜井達の船は当局から停戦命令を受け、コングの日本領海内への侵入を禁じられる。

その夕刻、難を逃れ、帰宅した藤田はふみ子が北海道に向かった事を知る。そこへゴジラ松島湾に出現したとの臨時ニュースが入り、藤田は車でふみ子の後を追う。程なく、ゴジラは仙台に上陸し、南進を始める。東部方面隊総監は攻撃を中止し、隊員に警察と協力して避難民の生命保護に尽力する様に命じる。

つがるの前にゴジラが立ちはだかり、乗客達は車に乗り換えて、避難を促される。その最中、ふみ子は逃げ遅れて、取り残される。藤田は危険を冒してゴジラに接近し、川で力尽きたふみ子を救出する。二人は身を隠し、辛うじて難を逃れる。

国連では、ゴジラを放置すれば世界の破滅に繋がるとして、水爆攻撃の計画が検討され始めるが、ゴジラ那須付近に到達すると、自衛隊は予め計画していた埋没作戦及び高圧電流作戦の実施準備に入る。一方、コングが覚醒し、筏の上で暴れ始める。船に危険が及んだ為、桜井は万一の時に備えておいたダイナマイトを爆破させるが通用せず、逆にコングを拘束から解き放ってしまう。

那須高原では、ゴジラの予想進路に穴を掘り、その両脇の河川にガソリンを焚く事で穴に誘導して、土砂と共に毒ガス火薬を爆破するという、埋没作戦の準備が急ピッチで進む。その頃、千葉東海岸に上陸したコングは、ゴジラを察知して北進を始める。桜井達はコングを追って那須に駆け付ける。程なく、コングはゴジラと遭遇する。両者は自衛隊が包囲する中、闘争を始め、互いに力を誇示するが、ゴジラの白熱光の前にコングは怯んで退散する。やがてゴジラが穴に接近すると、自衛隊は予定通り、ゴジラを誘導し、首尾良く穴に落とす。しかし、ゴジラは爆破を物ともせず、作戦は失敗に終わる。

コングが東京に向かっているという観測が伝わる。自宅に戻った桜井は、ふみ子と藤田の実を案じ、疎開を促す。ゴジラもまた東京を目指して南進を始めるが、高圧電流線に怯んで退散する。一方、コングは電流線を物ともせず、逆に耐性を獲得して突破する。

ふみ子は疎開途中で藤田とはぐれ、一人で列車に乗り込む。南進したコングはその列車を掴み取ると、ふみ子を手中に収めて連れ去る。コングは東京に到達すると、国会議事堂に籠城を始める。自衛隊は砲弾爆撃を企図するが、そこに桜井と藤田が駆けつけ、ふみ子がコングに捕らわれている事を知らせる。救出方法を模索する中、桜井はファロ島の時と同様に、コングを昏睡させる事を発案する。多胡は牧岡の持ち帰った植物から生成したファロラクトンが打って付けだと説き、自衛隊はそれを弾頭に取り付けて砲撃すべく、手配を始める。

砲撃による薬剤散布と同時に、桜井がファロの島民に倣って太鼓を叩くと、間もなくコングは酩酊して昏睡する。その隙に藤田はふみ子を救出する。自衛隊に招聘された大貫博士は、電流耐性を獲得したコングなら、ゴジラと伍して戦えると主張し、再び両者を相見えさせ、共倒れさせる事を企図する。桜井はコングの運搬に藤田の新繊維を活用する事を提案する。早速、繊維が手配されると、コングはバルーンで吊り上げられ、ゴジラの向かった富士山麓へと自衛隊のヘリで輸送される。 

夜明け過ぎ、富士山を登るゴジラの前に覚醒したコングを投下し、両者に闘争を仕向ける。コングはゴジラの力に圧倒され、窮地に陥る。そこへ雷雲が立ち込め、コングに雷が通電する。コングは帯電した体を武器に変え、ゴジラを感電させる事で形勢を逆転し、ゴジラ熱海城へ追い詰める。両者は死闘の末に城を破壊し、その勢いで海へ転落する。

ゴジラは忽然と姿を消し、コングは南方へ泳いでいく。重沢はそのまま故郷の島に帰してやる様に促す。多胡は貴重な宣材を失い、肩を落とす。重沢は記者にゴジラの行方を問われると、人間は改めて動植物の自然に適応する生命力に学ぶべきだと応える。

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