チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

映画「ロスト・バケーション」はサメの怖ろしさなんかどうでも良くなるくらい、ブレイク・ライブリーとカモメに首ったけになっちゃう作品。

低気圧が留まってもうずっと雨降り。湿度は高いし、気圧の低さで腹の調子が良くないし、傘が役に立たないくらいの強風が吹き付けてびしょ濡れになるしで、全てにイライラする。昨日はそんな雨降りの中、ジャウム・コレット=セラ監督の新作「ロスト・バケーション」を観てきた。この監督はスリラー作品の名手でどの作品も面白くて好きだから、本作にもそれなりに期待していたが、結論から言えば随分あっさりとした作品だった。「JAWS以来の本格的サメ映画」という謳い文句どおり、まさに一匹のサメだけを題材にした作品で、ストーリーというストーリーも無く、ブレイク・ライブリー演じるテキサス娘が、人里離れたメキシコのビーチにサーフィンをしにやってきて、サメに咬まれた挙句、岩礁にただ一人取り残されて、どうにかして生き延びる方法を模索するという、サバイバル・シチュエーション・スリラーである。90分弱の本編の最初から最後まで、ほぼほぼライブリーのワンマンショーで、潔い事この上ないワケだが、大きなスクリーンを通して見るライブリーの超絶ナイスバデーと、極上のオーシャンビューはかなり目の保養にはなる。息を呑む美しさとはこういう事を言うのだろう。この点だけで観る価値は十分にあった。サメ映画ではあるが、正直、サメなんかどうでも良くなるくらい、ずっとライブリーの勇姿を観ていたかった(笑)。演技も卓越しており、本作で一段と株を上げたと思う。ちょっとズルいと思ったのは、サメの襲撃にカモメが巻き添えを喰らって、怪我をして飛べなくなり、ライブリーと同じ岩礁に留まる事になる点で、こういう動物萌えを誘起する演出はしばしば他の作品でも見受けられるが、本作の場合、必然性に乏しく、ちょっと露骨過ぎやしないか。ま、かわいかったから許したが。とまれ、ジャウム・コレット=セラの今後の作品にも期待できそうだ。

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