チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

空の大怪獣ラドン

本多猪四郎監督作「空の大怪獣ラドン」(1956)[DVD]

九州阿蘇に出現した、絶大な飛翔能力を持つ怪獣ラドンを撃滅すべく、軍や学者が総力を尽くして奮闘する様を描く怪獣作品。

 

九州阿蘇の炭坑技師、河村は、坑内で出水が生じ、坑夫の由造と五郎が行方不明との報せを受け、同僚坑夫らを率いて現場へ急行する。河村達は出水箇所で由造の遺体を発見し、病院に搬送する。医師は、由造の頭部に極めて鋭利な刃物に拠るものと思われる致命傷を発見する。由造は始業前に五郎といがみ合っていた事から、五郎の関与が疑われ始める。五郎の無事を案じる妹キヨは悲嘆するが、河村はその疑いを否定し、五郎を信じる様に諭す。その後も五郎は見つからず、巡査一名と坑夫二名が坑内に捜索へ向かうが、何者かの襲撃を受け、全員が惨殺される。検死の結果、三名は由造と同様の致命傷を負っており、医師は凶器の見当が付かずに困惑する。

一方、村では行方不明の五郎の代わりにキヨが非難される。その夜、河村はキヨの元を訪ねると、五郎に由造達を殺す理由が無く、犯人では無いと確信している事を伝え、諦めない様にキヨを励ます。そこへ縁側から巨大なヤゴ状の怪物が侵入する。河村は応援を呼び、駆け付けた西村警部率いる警官隊がこれを退けるが、村はパニックに陥る。怪物が村の裏山に逃げ込むと、警官隊は拳銃による一斉射撃を浴びせるが、怪物はそれを物ともせず、巡査二名を返り討ちにして姿を消す。

医師は二名の裂傷から、これまでの四名の殺しも怪物の仕業だと断定する。怪物が坑内に逃げ込んだとの報せを受け、西村は陸自に応援を要請する。間もなく、陸自の部隊が銃火器を携えて応援に駆け付け、坑内に怪物の討伐へ向かう。部隊は程なく、五郎の遺体を発見し、怪物と遭遇する。部隊は機関銃で撃滅を図るが、怪物には通用しない事が分かると、河村は石炭を満載したトロッコを急加速させ、怪物に衝突させる。部隊は再び怪物に猛攻撃を仕掛けるが、その時、落盤が生じ、怪物と河村が崩落に飲まれる。

阿蘇に古生物学者の柏木が招聘される。柏木は怪物の特徴から、それが古生代のメガヌロンという巨大トンボの幼虫だと断定し、石炭層の中に埋もれていた卵が、地殻変動により孵化するに相応しい好条件が生じたのだと推測する。程なく、炭坑と火口の中間地点を震源とする地震が発生し、それが浅い深度における地殻変動に拠るものだと判明する。柏木、西村らは直ちに現地調査に赴き、そこで完全に記憶喪失状態の河村を発見する。河村は技師長やキヨの事も思い出せず、入院を余儀なくされる。柏木は河村にメガヌロンの写真を見せ、見覚えが無いか問い質すが、河村は只々苦悶する。

程なく、阿蘇噴火の兆候が現れる。時を同じくして、空自の戦闘機が、超音速で福岡方面へと向かう謎の飛行物体を発見し、追跡を開始する。しかし、通常ではありえない急旋回による返り討ちを受け、戦闘機は撃墜される。その後、英国の旅客機が消息を絶ったのを始めとして、謎の飛行物体は短時間で北京、フィリピン、沖縄、東京、阿蘇上空へと相次いで出現する。

阿蘇で犠牲になったカップルの所持していたカメラのフィルムに、飛行物体の翼の影が写っており、それがプテラノドンと酷似している事が判明する。柏木はプテラノドンにしてはその物体が巨大過ぎると疑義を呈す。一方、阿蘇で放牧されていた牛や馬が姿を消している事が判明する。

河村は、キヨが飼育し、病室に持ち込んでいた小鳥の卵が孵化する様子を見て、坑内での記憶を取り戻す。河村は巨大な卵から孵化した怪獣の幼体が、ヤゴを捕食する様子を見て、気が触れてしまったのだった。河村は柏木の提示したプテラノドンの想像図を見て、坑内で見た怪獣と合致する事を証言する。西村、柏木率いる調査隊は、河村の案内で卵のあった場所に向かう。しかし、卵はそこに無く、殻の欠片のみが見つかる。そこへ再び落盤が生じ、一行は詰め所へ引き上げる。柏木の分析の結果、殻の成分や構造は鶏卵と変わらない事が判明する。

緊急対策本部が設置され、柏木、西村、河村らが参席する。柏木は当該怪物をラドンと称し、それが卵の大きさからプテラノドンを圧倒的に凌ぐ大きさであり、また飛翔力に伴うソニックブームの破壊力も強大だと断定する一方で、出現の理由については不明だとし、原水爆実験が空気や海水のみならず、大地をも相当汚染し、それが影響したのだと推測すると、火口に生じた空洞と、地震で生じた陥没地帯を結ぶ線を調査し、監視する必要性を説く。

柏木達が現地入りするや否や、ラドンが地中から姿を現し、旋風を巻き起こして飛び去る。司令部は直ちに空挺隊を出動させ、攻撃を開始する。ラドンが長崎方面へ向かうと、空挺隊は海上に誘き出すべく、猛攻を仕掛けるが、ラドンの高い飛翔能力に翻弄され、返り討ちに遭う。

その後、ラドンは福岡天神に降り立つと、旋風を巻き起こして都市を破壊する。特殊部隊がラドンを包囲し、猛烈な集中攻撃を浴びせるが、ラドンは翼の繰り出す暴風でこれを退け、部隊を壊滅に追いやる。都市は出火による延焼で火の海へと変わる。そこへもう一体のラドンが飛来すると、二体は街を後にし、忽然と姿を消す。柏木は帰巣本能により、ラドンが必ず阿蘇に戻ると主張する。

火口上空からの調査により、空洞の中に潜むラドンが発見される。司令部は洞穴と陥没地帯を集中攻撃し、ラドンの脱出を阻止する作戦を立案する。火山学者は阿蘇山が大爆発し、溶岩が山麓一体に流れ出す危険性と共に、住民は退避すれば済むものの、山林や田畑には取り返しが付かない被害が及ぶと説き、攻撃に反対する。西村はラドンが生きている限り、被害が収まる事は無いのだと反論し、学者を説き伏せる。

火山周辺に特車部隊が集結し、火口に向けてミサイルによる一斉攻撃を開始する。間もなく、大噴火が生じ、地中からラドンが飛び出す。しかし、ラドンは力尽きて溶岩の中に墜落し、炎上する。そこへもう一体のラドンが飛来し、亡骸に覆い被さると、炎に包まれながら断末魔の叫び声を上げ、苦しみ悶えた末に絶命する。部隊は速やかに撤収するが、河村、キヨ、柏木達はラドンの最期を目の当たりにして、呆然と立ち尽くす。

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