チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲(ラプソディ)

コーネル・ムンドルッツォ監督作「ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲(ラプソディ)」("Fehér isten" : 2014)[DVD]

少女によって手放された愛犬が、収容された施設の野良犬達を率いて脱走を企て、街に混沌をもたらす様を描くドラマ作品。

 

楽団でトランペット奏者を務める少女リリは、母エルザの都合により、エルザの元夫で、食肉工場の監査官ダニエルの元に三ヶ月間預けられる事になる。ダニエルはリリと久方ぶりの再会を果たすも、リリが連れてきた愛犬ハウザーに露骨に嫌悪感を示す。ダニエルがリリ達をアパートに連れ帰ると、住民の女は雑種の犬を当局で取り締まる新しい規則が出来た事を伝え、忌避する。ダニエルは反抗的に振る舞うリリに手を焼く。その夜、ダニエルはハーゲンを寝室に置いておく事を禁じ、浴室に閉じ込めるが、ハーゲンが鳴き止まない事に苛立ちを露わにする。リリはトランペットを吹いてハーゲンを宥めると、浴槽で眠りに就く。

翌朝、女から通報を受けた保護施設の職員が、犬の取り締まりにやって来て、雑種ゆえに税金を納める様に求める。ダニエルは他人の犬だと主張して突っぱねるが、職員は税金を納めなければ施設行きになると警告する。リリはダニエルに無断でハーゲンを連れ出し、音楽学校での楽団の練習に向かう。リリはハーゲンを待たせておく場所に窮し、練習室の戸棚に隠れさせる。しかし、ハーゲンは演奏の途中で飛び出してしまい、教師はリリにハーゲンを外へ出す様に命じる。リリは教師の指示を無視してハーゲンと共に練習を抜け出し、退団を命じられる。

帰路に就くリリ達の前に、ダニエルが車で駆け付け、無断で外出した事を叱り飛ばして車に乗せる。ダニエルはリリの反抗的な態度を咎めると、ハーゲンの施設入りを強要するが、リリは処分される事を危惧し、反発する。ダニエルはリリに施設か、今すぐ捨てるかの選択を迫り、リリは已むを得ず、捨てる方を選択する。ダニエルは車を停めると、ハーゲンを引きずり出し、置き去りにして走りだす。リリは涙ながらに、迎えに来るまで待つ様にハーゲンに命じる。ハーゲンはしばし車を追いかけるも、諦めて引き返す。

翌朝、リリはダニエルの制止を振り切り、ハーゲンを迎えに行く。一方、目覚めたハーゲンは街を彷徨い歩き、市場の精肉店に迷い込む。ハーゲンはそこで一匹の小柄な白犬に出会い、野良犬達が集まる店の裏通りに誘われる。野良犬に憤怒した店主の男は、ハーゲンを殺そうとするが、白犬が窮地を救い、二頭は逃走する。ハーゲンは白犬に誘われて、無数の野良犬達が群がる空き地に辿り着き、そこで一夜を明かす。

翌朝、空き地に施設の職員が挙って現れ、野良犬の捕獲に乗り出す。ハーゲンは白犬と共に市街地を逃げ惑うが、やがて白犬と逸れると、ホームレスの男に匿われて追跡をやり過ごす。しかし、その矢先に男はハーゲンを縄で縛って捕まえる。一方、リリはダニエルに伴われ、楽団の練習場を訪ねる。元大学教授のダニエルの伝手もあり、リリは謝罪と反省を強いられた後、復帰を認められる。

練習後、楽団はオペラを観劇する事になっていたが、リリはそれを無視し、自転車に乗って街の方々へハーゲンを探しに行く。一方、ホームレスはブローカーの男の元へハーゲンを持ち込み、売り飛ばす。程なく、闘犬で金儲けを目論む男がブローカーの元を訪ね、ハーゲンに資質を見出して高値で買い取る。男はハーゲンを自宅へ連れ帰ると、連日に渡って虐待を伴う苛烈な訓練を課し、更に薬を投与する事で、本来、温厚な性格のハーゲンに、徹底的に闘争本能を植え付ける。

後日、リリはオペラに同行しなかった事を教師から咎められるが、リリはそれに反発して悪態をつく。その後、リリは保護施設を訪ね、職員の女にハーゲンの所在を尋ねる。女はそれを否定すると、逆に犬を捨てた件でリリを咎める。更にリリは施設前で自転車を盗まれる。

その夜、ハーゲンは闘犬に出場させられる。飼い犬だったハーゲンは業者達にひ弱だと軽侮されるが、男の思惑通り、相対する犬との死闘を制す。業者達は目の色を変え、男にハーゲンを売る様に強要する。その時、会場の電灯が突然ショートする。ハーゲンはその隙を見計らって脱走する。

一方、リリは自暴自棄になり、楽団で好意を寄せる青年と連れ立ってクラブへ行く。泥酔したリリは、その場で眠り込む。そこへ警察のがさ入れがあり、リリは青年から預かった薬を所持していた廉で、署に連行される。その後、薬物反応で陰性が判明すると、リリは釈放され。ダニエルが身元の引受にやって来る。ダニエルはその場で悲嘆し、リリを子供扱いした事を反省する。ダニエルは新たに犬を引き取る事を提案するが、リリはそれを拒む。

翌日、ダニエルはリリがまた逃げ出す事を心配し、仕事を休んで一緒にいようとする。リリはダニエルの意を汲み、もう逃げないと約束し、ダニエルに仕事に行く様に促す。一方、ハーゲンは再び最初の空き地に戻り、白犬と再会する。気脈を通じた二頭は街へ繰り出すが、駆け付けた施設の職員に捕獲された後、施設に収容される。

リリは楽団の演奏会の日を迎え、ダニエルと共に会場入りする。一方、ハーゲンは他の犬達と共に、施設に訪れる引き取り手向けに陳列される。その際、檻に近づいた女にハーゲンが牙を剥いた為に、女が噛まれたと証言し、ハーゲンの殺処分が決まる。ハーゲンは処分予定の犬達がまとめて留置される柵へ連行されるが、その矢先に職員を噛み殺して拘束を解くと、百匹以上の犬達を柵から解放して施設を脱走する。

ハーゲンに率いられた犬達は街を一斉に駆け抜け、食料の強奪などを繰り返し、市民はパニックに陥る。やがて犬達は演奏会の会場に集まり始め、場内は騒然とする。リリは犬達の中にハーゲンがいると確信すると、会場を抜け出し、青年から借りた自転車に乗ってハーゲンを探しに行く。間もなく、少女は通りを駆け抜ける無数の犬達と遭遇する。

夜、ブローカーの元にハーゲンが現れ、惨殺する。程なく、リリはその場に駆け付け、惨状を目の当たりにするが、そこに現れた警官に保護される。リリは市場で犬達が目撃されたとの無線連絡を聞くと、警官の隙を見計らって逃走する。リリは精肉店で店主が噛み殺されているのを発見する。リリは店主の携帯を使ってダニエルに無事を伝えると、ハーゲンを探しに行くと伝える。その直後にリリは白犬と遭遇する。

警察は実弾を用いた犬の駆逐に乗り出す。ハーゲンは闘犬を強要した男の元に、仲間の犬達と共に姿を現し、男を殺害する。リリは白犬に導かれ、自転車で街を疾走するが、その最中、白犬が警官に射殺される。途方に暮れたリリはアパートに戻り、施設にハーゲンを通報した女が室内で死んでいるのを発見する。リリはハーゲンが次にダニエルを襲撃すると悟り、勤務先の食肉工場へ急行する。

リリはダニエルを見つけると、警告を発する。そこにハーゲンが犬達を率いてやってくる。リリは変わり果てたハーゲンと対峙すると、自分の事を思い出す様に訴える。ダニエルはリリを守るべく、火炎放射器を持ち出して犬達を威嚇する。リリはそれを制止すると、いつもの様にトランペットを吹く。間もなく、吠えていた犬達は鎮まり、ハーゲンはその場に座り込む。他の犬達もそれに倣って座り込み、リリの奏でる音色に耳を澄ます。リリはその場にうつ伏せになり、ハーゲンと目線を合わせる。ダニエルは職員に通報を控えさせ、リリ達に時間を与える様に説くと、リリの隣で同じ様にうつ伏せになる。

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