チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

僕の大切な人と、そのクソガキ

ジェイ・デュプラス,マーク・デュプラス監督作「僕の大切な人と、そのクソガキ」("Cyrus" : 2010)[DVD]

中年男が離婚後、久しぶりに恋仲になった女に成人の性悪息子がいる事が判明し、女との恋路を阻もうとするその息子に中年男が翻弄される様を描くコメディ・ドラマ作品。

 

フリーで編集業を営む中年男のジョンは、7年前に妻ジェイミーと離婚して以降、これと言った交際相手もおらず、気落ちしたまま孤独に暮らしている。ある晩、ジョンの家にジェイミーがやってきて、交際相手のティムと再婚する事を伝えると共に、独り身のジョンを慮って出会いの機会を与える為に、パーティに招待する。ジョンが渋々パーティに参加すると、ジェイミーとティムは、ジョンにありのままの姿で女にアプローチする様に促す。しかし、ジョンはどの女にもまともに相手にされず、酒を呷っていたところ、同じ年頃の女モリーと出会う。モリーはジョンの飾り気が無く、正直な人柄に好感を示す。ジョンはモリーと意気投合するや否や、自宅に招いてセックスをする。モリーはジョンが眠っている間に、連絡先を記したメモを残して帰る。

翌朝、ジョンはモリーに連絡し、夜に再び自宅で会う約束をすると、散らかっている部屋を片付け、料理を作り、やってきたモリーを全力で饗した上で、好意を伝える。モリーは脈ありだと応じながらも、複雑な状況にある事を示唆し、ジョンとのセックスの後、けぜわしく帰っていく。不信感を抱いたジョンはモリーの車を尾行し、モリーの家に辿り着く。

張り込んでいる内に翌朝まで車内で寝入ったジョンは、モリーの家の様子を外から窺う。間もなく家の中からモリーの息子で21歳と称するサイラスが現れ、ジョンを招き入れる。サイラスは父がおらず、自宅学習でモリーに女手一つで育てられた事を明かすと、現在専念しているという音楽活動について、機材を用いて楽曲を披露する。そこにモリーが帰宅し、ジョンがいる事に驚くも、サイラスに促され、ジョンに夕食を振る舞う。

モリーはサイラスに対する過保護ぶりを露わにする。ジョンは仕事や離婚に至った経緯など、自らの状況について打ち明け、気落ちしていたところでモリーと出会い、運が向いてきた気がすると説く。サイラスはジョンに好感を示す。ジョンはサイラスを子供扱いすべきでないという見地から、モリーと既にセックスした事を明かす。その晩、ジョンはモリーの部屋で泊まる運びとなる。モリーはサイラスについて黙っていた事を詫びると、男を泊めるのはサイラスが生まれて以来初めてだと明かす。

翌朝、ジョンは履いてきたスニーカーが無くなっている事に気付き、サイラスを訝る。ジョンはジェイミーにモリーとの関係の進捗を報せると共に、サイラスを客観的に判断する為の協力を依頼する。ジェイミーはジョンに付き合って、モリーとサイラスに対面し、その親密ぶりを目の当たりにした上で、問題が無さそうだと判断する。

その夜、モリーはサイラスにジョンを再び呼ぶ事を伝える。サイラスはモリーに愛情を注いでくれる人が必要だと説き、ジョンの来訪に理解を示す。ジョンとモリーはサイラスが眠った後でセックスに興じようとする。その矢先にサイラスが叫び声を上げ、モリーはサイラスの介抱に行き、そのまま眠りに就く。ジョンが様子を見に行くと、サイラスがジョンをキッチンに招き、自らが子供の頃から夜驚症を患っている事を明かす。サイラスはジョンのモリーに対する接し方について、やや押しが強い為に抑えめにした方が良いと、モリーの意向を忖度して助言する。ジョンはそれを受け、モリーと距離を置こうと考え、メモを残して帰る。翌朝、サイラスはモリーに対して、ジョンが進展が早すぎてペースを落としたいと考えている様だと伝える。モリーがそれに困惑すると同時に疑義を呈すと、サイラスは憤慨する振りをして家を出ていく。

モリーはサイラスが帰ってこない事を不安視し、ジョンに連絡する。駆け付けたジョンは、気落ちするモリーと共にサイラスの帰りを待つ。しばしの後、帰ってきたサイラスは、家を出る為に部屋を借りてきた事を明かすと、自らが大人として一歩踏み出し、またジョンとモリーが絆を深める必要性を説くと、翌朝までに荷造りしておく様に依頼する。モリーはサイラスの突然の決断に困惑する。ジョンはモリーに代わって荷造りをするが、その最中にクローゼットの奥に隠されていた自分のスニーカーを見つける。

翌朝、サイラスがトラックで戻ってくると、ジョンは何食わぬ顔で積荷を手伝い、サイラスを見送る。その後、ジョンはジェイミーに、案の定サイラスが靴を盗んでいた事、愛想良い振りをしながら最初から騙し続けていた事を明かし、サイラスが家出をする事でモリーを悲しませ、自分を悪者に仕立て上げようと企てているのだと説く。

ジョンは家に篭って悲嘆し続けるモリーを慰め、励ます。モリーはやがて気を持ち直し、ジョンと二人きりの時間を満喫する様になる。程なく、ジョンはモリーの許可を得て、同棲を始める。ところがある晩、サイラスが突然やってきて、パニック発作を起こした為に家に戻る意向を示す。ジョンはサイラスと二人きりで話し合いの場を持つと、スニーカーの件について問い質す。サイラスは謝るつもりでいたのにジョンが墓穴を掘ったと開き直り、モリーがどちらの言い分を信用するか明らかだと説く。ジョンは相手になる構えを示す。サイラスは一人になると考えるだけで発作が起きてしまうとモリーに訴える。ジョンは自らのパニック発作の経験を述懐し、それに耐えてきたからこそ今の自分があると説くと、サイラスにも発作と戦う様に勧め、暗に出ていく様に促す。サイラスはそれを無視し、戻る決断を下す。ジョンはモリーの手前、拒めずに屈する。

サイラスはジョンとモリーが出席する、ジェイミーとパッチの結婚式に自らも出席する事を希望する。サイラスに大事な式を台無しにされる事を危惧するジョンはモリーに対し、サイラスにはモリーの知らない不誠実な面がある事を明かす。しかし、モリーの対応は要領を得ない為、ジョンは夜中にサイラスを起こし、その見え透いた魂胆を指摘すると、企てを察知し次第、気絶するほど殴ると脅す。

翌日、ジョンはモリー、サイラスを連れて、意気揚々と式に出席する。サイラスはジョンとモリーがイチャつく様子が気に入らず、泥酔し、ジョンがトイレに入るや否や、モリーとの結婚を認めないと告げる。ジョンはサイラスが泥酔しているのを見かね、帰る様に促す。サイラスはモリーを横取りされる事に激昂し、ジョンに殴り掛かる。ジョンがそれに応じる形で二人は取っ組み合いの喧嘩を始め、パーティは台無しになり、ジェイミーの顰蹙を買う。サイラスはジョンに殴られたと主張する。ジョンはモリーに非難されると、目を覚ませと告げて、会場から立ち去る。

程なく、ジョンの家にモリーがやってくる。ジョンは自分の方が襲われたのだと明かすと、サイラスが自分を憎み、モリーとの仲を壊そうと躍起になっており、こちらが歩み寄ろうとしても無駄なのだと説く。モリーは関係の継続を求めるが、ジョンは深入りしてダメになった時に、自分には何も残らなくなる事への懸念を示し、関係の終わりを告げる。

モリーはサイラスに対し、育て方に問題があった事を認め、自分が誰かと過ごす事に抵抗を感じるのは不健全だと諭す。サイラスはモリーに良い人を見つけて幸せになって欲しいと願うものの、それはジョンでは無いと説く。モリーはスニーカーの件を始め、サイラスの嘘が問題だと指摘する。サイラスはモリーが自分を遠ざけようとしているのでは無いかと疑うが、モリーは親子の絆はずっと変わらないと諭す。

その後、ジョンは手狭なアパートに移り住む。一方、モリーは再び自宅に塞ぎ込む。その様子に耐えかねたサイラスはジョンのアパートを訪ね、自分が出ていく代わりにジョンに戻ってくる様に請う。ジョンは激昂してサイラスを追い返そうとするが、ドアの前で座り込んで泣くサイラスを見て、話に応じる。サイラスは同情を買う為に発作を演じる事があると認めると、自作の音源を手渡し、自分はまともとは程遠い人間なのだと卑下する。ジョンは自らの発作の経験談も作り話だった事を打ち明ける。ジョンはサイラスを家まで送り届けると、サイラスと抱き合って和解する。ジョンはまだモリーと会う余裕が無い為にそのまま帰ろうとするが、サイラスはジョンの荷物を取りに行くと言い残し、家に入っていく。間もなく、モリーが現れ、笑顔でジョンを家に招く。

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