チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

セブンス・サン 魔使いの弟子

セルゲイ・ボドロフ監督作「セブンス・サン 魔使いの弟子」("Seventh Son" : 2014)[BD]

闇の力で世界の支配を企てる魔女を倒すべく、魔使いの老騎士が、新たに取った弟子と共に奮闘する様を描くファンタジー・アクション作品。

 

魔女の女王マルキンは、魔使いによって山頂の地中深くに封印される。長い月日の後、100年に一度の血染めの赤い月が昇る頃、マルキンはその力を取り戻し、封印から解き放たれる。

魔使いとして、闇と戦う使命を帯びたファルコン騎士団の生き残りである老剣士グレゴリーは、弟子ウィリアムとの旅の途中、闇に取り憑かれた少女の救助を要請される。グレゴリー達は村の教会に駆け付けると、縛り付けられた少女と対峙する。グレゴリーはその言動から、取り憑いているのがかつて自らの手で封印したマルキンだと悟る。マルキンは少女の体から抜け出ると、真の姿であるドラゴンに変化し、グレゴリー達に襲いかかる。グレゴリー達は銀の毒薬と銀の網を用い、魔力を弱める事で、マルキンを檻に捕らえようとするが、マルキンはウィリアムを檻に引きずり込んだ末に殺し、自らの力を誇示する。グレゴリーはマルキンに火を焚べ、焼き殺そうとするが、マルキンはそれを物ともせず、檻を破って飛び去る。

グレゴリーは、新たに知識と技術を伝承する弟子となる、7番目の息子の7番目の息子「セブンス・サン」を探して、人里離れた湖に面した森の傍で暮らすウォード家を訪ねる。グレゴリーは金と引き換えに、トムを弟子に取る意向を示す。これまで農作業に従事していたトムは、予知能力で度々不可解なビジョンを見ており、グレゴリーがその中に登場していた事から、それが運命だと悟り、同行を希望する。トムの母はトムの身を案じながらも、赤い石をあしらったペンダントを託すと、恐れずに進む様に諭し、トムを送り出す。一方、マルキンはペンドル山の奥に位置する荒廃した宮殿に帰還すると、魔使いとの闘いに敗れて衰弱した側近リジーを魔力で復活させ、宮殿を再建する。

グレゴリーとトムは小さな町に立ち寄る。トムはそこで住民達が魔女と見做した娘アリスを連行する場に遭遇する。トムはアリスがビジョンに現れた娘だと気付き、魔使いの弟子の立場を利用して、アリスの身柄を引き取る。リジーと人間の父親との間に生まれた娘で、スパイとして送り込まれたアリスは、自らの素性を明かさず、その場から消える。宮殿に戻ったアリスはマルキンと初めて対面する。その夜、グレゴリー達は町を離れ、森を抜ける。その最中、トムはマルキンのビジョンを見て気を失う。翌朝、目覚めたトムは予知能力がある事をグレゴリーに明かす。グレゴリーの忠実な下僕タスクが合流し、一行はグレゴリーの家に到着する。

グレゴリーは血の満月までの一週間で必要な備えを施し、ペンドル山に向かい、マルキンを倒す決意を示す。グレゴリーはトムに抜き打ちでテストを課し、トムがまるで役に立たない事を知ると、魔使いの扱うナナカマドの杖を始めとする武器や、マルキンの強力な部下達について教示し、座学と実践による修練を課す。

夜、野宿するトムの元へ、リジーから監視の命令を受けたアリスがやってくる。トムがアリスの手に触れた瞬間、青い火花が散る。アリスは月明かりの下で魔女が運命の人に触れた時に青い火花が散るのだと説くと、自らが魔女だと明かす。アリスは悪い魔女ばかりでは無いと説き、人間を憎む誰かの為にトム達を尾行している事を明かして、姿を消す。

翌日、グレゴリー達の元へ騎馬隊がやってきて、怪物退治への協力を求める。グレゴリー達は騎馬隊に連れられ、城壁の町を訪ねる。司祭は悪魔が来て大虐殺が起こる兆しが出ている事を明かすと、捕らえたものの手に負えない、マルキンの手下で凶暴な大熊ウラグの退治をグレゴリーに依頼する。グレゴリーは報酬と引き換えにそれに応じる。グレゴリーとトムは銀の毒薬でウラグの魔力を弱めながら、苦難の末にウラグを制圧する。グレゴリーはウラグを油で浸し、トムに燃やす様に命じる。トムはそれを躊躇い、拒む。グレゴリーはトムに代わってウラグを燃やすと、トムを役立たずだと叱責する。一方、マルキンの宮殿には刺客集団を率いるラドゥ、豹に変身するサリキン、四本腕の剣使いヴィラハドラ、魔術師ストリックスが集結し、ウラグの到着を待つ。

失意に暮れるトムの前に、再びアリスが現れる。アリスはトムが躊躇った事に理解を示すと、グレゴリーがかつて魔女と恋愛関係にあった事を明かす。トムはアリスと関係を結ぶと、争いの無い場所へ連れ出す事を希望する。アリスはそんな場所は無いと説く。トムはマルキンがグレゴリーを殺し、世界を滅ぼすヴィジョンを見る。アリスは運命には逆らえないのだと説く。

トムはグレゴリーの元へ戻る。グレゴリーはかつてマルキンを愛した事、その当時のマルキンは悪い魔女では無かったものの、人間がマルキンを恐れたが故に邪悪な魔女に変貌した事、マルキンはグレゴリーに妻がいたと知ってその幸せを妬み、妻を殺した事、その後、マルキンを捕らえ、永遠に封印するつもりで檻に閉じ込めた事を明かすと、それが間違いであり、マルキンに人々が殺されているのは自分の責任だと説く。グレゴリーはトムを亡き妻の墓の前に招くと、自分と同じ過ちを犯さず、魔女を見たら殺す様に命じる。

グレゴリー達はペンドル山から程近い森で、地下に棲む巨獣ボガートの襲撃を受け、逃走を余儀なくされる。トムはグレゴリーと逸れた末に、ボガートを辛うじて撃退する。そこにリジーが現れ、トムを剣で殺そうとする。その時、ペンダントの石が放った魔力にリジーはたじろぎ、それがマルキンの物だと告げて、飛び去る。

トムはグレゴリーの元へ戻ると、石について尋ねる。グレゴリーはそれが魔女の聖なるお守りであり、魔力を強めるウンブラの石だと明かすと、それがヴィジョンを見せるのだと説く。グレゴリーはかつてマルキンがその石を所持し、強大な力を発揮していたが、他の魔女が石を盗んだおかげで、マルキンを封じる事ができたのだと明かすと、トムが魔女の息子だった事に納得する。

一方、マルキンはアリスのトムに対する愛を見抜くと、トムもまたグレゴリーと同じ仕打ちをするとアリスに諭す。アリスはトムを殺さない様に請う。マルキンはリジーからトムが石を所持している事を知り、それを取り返してくる様にアリスに命じる。マルキンはウラグを焼き殺した町に報復すべく、部下を率いて町を襲撃し、虐殺を始める。そこに家族と居合わせたトムの母は、自らの正体を晒すのも厭わず、戦いに臨み、ストリックスを殺す。マルキンは石を盗んだ魔女がいる事に気付くと、トムの死を宣告した後、トムの母を殺し、町を焼き払う。

程なく、トムの前にアリスが現れ、一緒に逃げるように促す。そこへグレゴリーが駆け付け、アリスを捕らえると、敵のスパイだと説き、燃やして殺す様にトムに命じる。トムはアリスを解放して逃がすが、石を盗まれた事をグレゴリーに咎められ、アリスの後を追う。そこにラドゥが刺客集団を率いて現れ、トム達を崖に追い詰める。トムとタスクは崖から転落し、グレゴリーは捕縛され、連れ去られる。

危うく落下を免れたトムは母の幻覚を見る。母はマルキンに敗れた事を明かすと、トムが特別な存在であり、石を使いこなす事で闇の支配を食い止められるのだと説き、石を取り戻す様に奮起させる。トムは傍でグレゴリーの杖を見つけると、同じく難を逃れたタスクと共に宮殿へ急ぐ。

宮殿に戻ったアリスはトムが死んだと伝えられ、マルキンに反発する。マルキンは夜空に血の満月が昇ったのに合わせて、グレゴリーを石の力で闇へと魅了し、二人で世界を支配しようと提案する。アリスはマルキンから石を奪って逃走を図る。マルキンはアリスの裏切りに激怒し、ドラゴンに変化してアリスに襲いかかる。リジーもまたドラゴンに変化し、アリスを守るべく、マルキンに反逆する。我に返ったグレゴリーは、ドラゴンに変化したラドゥと対決する。

リジーはマルキンから逃れる際に石を落として見失う。そこへトムとタスクが駆け付け、刺客集団を撃退する。トムは石を見つけると、杖の魔力を発動し、サリキンとヴィラハドラを倒す。グレゴリーは死闘の末にラドゥを倒す。リジーは闘争の末にマルキンと刺し違え、命を落とす。致命傷を負い、魔力を失ったマルキンは宮殿の中に退く。グレゴリーは愛と共に憎しみが消えた事を明かし、マルキンに止めを刺そうとするが、マルキンは不意を突いてグレゴリーに襲いかかる。そこへトムがナイフを放ち、マルキンの急所を突く。マルキンは取り憑いてやると告げ、息絶える。トムは火を焚べ、マルキンを燃やす。

帰還した後、グレゴリーはトムの右手に騎士団の焼印を刻む。旅立ちの準備を済ませたトムの前に、アリスが現れる。トムは旅立ちが自らの運命だと説き、アリスに別れのキスをする。アリスは再会を望んで姿を消す。グレゴリーは去るのがトムでは無く、自分だと明かすと、家とタスクをトムに託す意向を示し、決まりに縛られず、我が道を行くように命じて旅立つ。間もなく、魔使いの助けを呼ぶ鐘の音が鳴り響く。

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