チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)

本多猪四郎監督作「フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)」(1965)[DVD]

ドイツから広島に持ち込まれたフランケンシュタインの心臓が、原爆により再生を果たした後、時を経て子供の姿で見つかり、やがて人類を脅かす存在と化していく様を描く特撮怪獣作品。

 

1945年、連合軍の侵攻によりベルリンが陥落すると、ナチスはリーセンドルフ博士の研究所から強制的にケースを持ち出す。ナチスはケースをキールで潜水艦に積み込むと、連合軍の偵察を掻い潜り、ドーバー海峡喜望峰を経てインド洋へと運び、日本軍の潜水艦に引き渡す。河井大尉はケースを広島陸軍衛戍病院の軍医の元に持ち込む。ケースには装置に管理された拍動する心臓が収容されており、軍医はそれがかのフランケンシュタイン博士が創り出した永久に生き続けるとされるフランケンシュタインの心臓だと説くと、それを用いて不死身の兵隊を作る為の研究を行う意向を示す。程なく、軍医が研究に着手しようとしたその矢先に原爆が投下され、衛戍病院は灰燼に帰す。

15年後、広島国際放射線医学研究所の医師ボーエン、川地、戸上らは、原爆症患者を救う為に、破壊された細胞組織の再生に関する研究に精励する。ある時、浮浪児によってペットの犬や兎が食い殺される事件が立て続けに発生する。程なく、戸上のアパートの前に浮浪児が現れる。戸上が食料を用意し、浮浪児に投げ与えると、浮浪児はそれを持ち去る。

ある日、ボーエンと戸上は所内の病院で無くなった患者の墓参りに出かける。二人は海辺を散策中に、浮浪児の出現に伴う騒動に出会す。浮浪児が海辺の傍の洞穴に逃げ込むと、二人は浮浪児に出てくる様に促す。研究所で保護される事になった浮浪児は、調査の結果、純粋な白人であり、赤子の時に放射能を浴びたにも関わらず、原爆症に罹らず、寧ろ放射能に対する抵抗力を獲得している事が判明する。浮浪児はマスコミによって、「原爆の洗礼」、「放射能に強い怪童」などと報じられる。そんな折、退役後の河井が勤務する秋田油田が夜中に大地震に見舞われる。河井は崩壊した大地の裂け目に不気味な光源の明滅を目撃する。

保護された少年は緑色の瞳を有し、急速に成長すると同時に、手に負えない程に暴れ出す様になり、ボーエン達は少年を檻に入れる必要に迫られる。川地は少年の来歴を調査する最中、衛戍病院の焼け跡で赤子が一人で遊んでいるのを見たという証言を得る。その報せを聞きつけ、河井が研究所を訪ねてくる。河井は、自らが永久に死なない心臓を衛戍病院に届けた事、タンパク質を補給する事で永久に死滅しない細胞組織を有していると聞いた事を明かす。

川地はドイツの学会に照会する事で、真相を探るべく、フランクフルトにリーセンドルフを訪ねる。リーセンドルフは、タンパク質の補給さえ十分ならば、活発な細胞活動によって体が再生する事を明かし、少年の手か足を切り落としてみる事で、フランケンシュタインかどうか確認する様に勧める。

川地は帰国するとボーエンと戸上にそれを伝える。戸上は少年が人間には違いないと主張し、手足の切断に猛然と反対する。川地はボーエンと戸上が帰宅した後、密かに少年の手足の切断を企てる。そこへテレビ局の取材班が撮影に押しかける。少年はライトに曝された途端にパニックに陥り、鎖を解き放ち、檻を破って脱走する。ボーエンはその報せを受け、研究所に急行する。駆け付けた警察隊は総出になって少年の制圧を試みるが、その甲斐虚しく、少年は夜の闇に姿を消す。付近一帯には緊急警備令が発せられる。程なく、少年は戸上のアパートの前に現れる。直ちにパトカーが駆け付けると、少年は戸上に対して、悲痛な面持ちで何かを訴えかける様にして立ち去る。

翌日、研究所にはマスコミが押し寄せる。ボーエン達は科学者の立場から少年を殺すべきでは無いと訴えかける。その直後、檻の中で僅かに動き続ける手首が発見され、少年が自ら手首を切断する事で鎖から逃れた事が判明する。ボーエン達は少年がフランケンシュタインだと確信し、回収した手首を培養液に浸して生かす事で、研究に活かそうと企てる。

程なく、岡山の養豚場で人間の4倍もの大きさの怪人に豚が食べられる事件が発生し、また姫路城でも野生動物の死骸が見つかる。フランケンシュタインの手首は再生と生命活動を始める。その矢先に、ボーエン達は岡山県警に招かれる。川地は既に手首を確保しており、研究には支障が無い事から、フランケンシュタインを殺す事への理解を示す。その夜、フランケンシュタインは琵琶湖に出現し、再び姿を消す。

翌日、研究所に戻ったボーエン達は手首が忽然と消えた事を知る。間もなく、側溝から手首が死んだ状態で見つかる。一方、岐阜の山中にフランケンシュタインが出現するが、自衛隊の戦車が駆け付けるや否や、行方をくらます。ボーエンはフランケンシュタインが本能的にフランクフルトと似た寒い環境を求めており、日本アルプスの涼しさを気に入っていながら、食料を求めて平地の町や村まで降りてくるのだと推測すると、世論にフランケンシュタインが貴重な存在だと訴えながら、フランケンシュタインを適地に定着させる事を提案する。

その夜、白根山の地底から怪獣バラゴンが出現し、山小屋を襲撃する。その場に居合わせた客と従業員は全員行方不明となる。翌日、ボーエン達は現場に駆け付ける。自衛隊フランケンシュタインの仕業だと推断するが、ボーエン達はそれに疑義を呈し、これまでの足取りに鑑みてフランケンシュタインは富士の裾野に達する頃合いであり、自ら危害を加えた事も無いと主張する。

程なく、清水トンネル内にバラゴンが出現し、作業員が行方不明となる。次にバラゴンは石切部落に現れ、見境なしに蹂躙する。時を同じくして、付近の石切場に潜伏するフランケンシュタインが発見される。フランケンシュタインは駆け付けた自衛隊の銃撃に怯んで退散する。

白根山清水トンネルの被害もフランケンシュタインの仕業だった可能性が強まり、ボーエン達はフランケンシュタインの飼育を断念する。そこへ報道を見た河井がボーエン達の宿泊する旅館にやってきて、怪しい光りが明滅していたとの証言が、自らが秋田で見た明滅と一致する事を明かし、フランケンシュタインの他に怪獣がいて、それが地下に潜って人知れず移動しながら暴れているのだと主張する。

河井はボーエン達の要請を受け、フランケンシュタインの濡れ衣を晴らすために自らの主張を関係各所に直訴して回るが、まともに取り合ってもらえず、秋田へ帰る。ボーエン達はフランケンシュタインが潜伏していそうな場所に食べ物を仕掛け、ヘリで上空から探索を続ける。フランケンシュタインは密かにその食べ物を回収し、洞窟に潜伏を続ける。

ボーエン達は食べ物が無くなった地点の森に入り、フランケンシュタインの捜索を始める。その最中に天候が悪化し、ボーエンは捜索の中断を決定する。川地はフランケンシュタインを殺すべきだという世論への賛意を示すと、その前に肉体の一部を入手する事を希望し、目潰し用の爆薬を持参した事を明かす。戸上は失敗すればより危険だと非難するが、川地はその場で爆薬を使用する。その衝撃で地中からバラゴンが姿を現す。一同は森からの離脱を試みるが、逃げ遅れた戸上はバラゴンに追い詰められる。そこへフランケンシュタインが駆け付け、バラゴンと闘争を始める。ボーエンはその隙に戸上を救出し、車で逃走する。逸れた川地は崖から転落し、更に闘争で生じた落石で負傷して身動きが取れなくなる。バラゴンが地中に退散すると、フランケンシュタインは川地を救出し、ボーエン達に引き渡す。

日が暮れると、バラゴンは近くの部落に出現する。フランケンシュタインは再びバラゴンと闘争を始める。フランケンシュタインはバラゴンの放つ熱線に苦慮するが、俊敏さでバラゴンを翻弄すると共に、洞窟で焚いた火を持ち出し、バラゴンに投げつける事で優勢に立つ。火はたちまち森に燃え広がる。フランケンシュタインはバラゴンを撃退すると、燃え盛る森を背に勝鬨を上げるが、そこへ新たに大ダコが出現する。フランケンシュタインは大ダコに果敢に挑むも、触手に巻きつかれ、海の中に引きずり込まれる。自衛隊はそれを確認すると、撤収を開始する。ボーエン達はフランケンシュタインの安否を気遣いながらも、為す術無く立ち尽くす。

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