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チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。4年目。

コロニア

フローリアン・ガレンベルガー監督作「コロニア」("Colonia" : 2015)[DVD]

冷戦下のチリで、女が秘密警察と結託するカルト教団の施設に潜入し、囚われの恋人を救う為に奮闘する様を描く史実スリラー作品。

 

1973年、アメリカが背を向ける一方、ソ連の支持を得た事で、冷戦の主戦場と化したチリを世界中が固唾を呑んで見守る。サンティアゴではアジェンデ大統領支持派により数十万人規模のデモが行われる。ルフトハンザ航空の客室乗務員レナは、ドイツ発のフライトでサンティアゴに降り立つと、四ヶ月前からチリに滞在する恋人で写真家のダニエルの元へ向かう。ダニエルはチリ人の自由と尊厳を勝ち取る為の闘争に共鳴した事から、デモを主宰するグループに参加しており、アメリカがチリを乗っ取る為に政権転覆を狙っていると訴え、市民に団結を呼びかける。レナはダニエルと再会すると、帰国のフライトまでの一時の幸せな時間を過ごす。

三日目の朝、軍がクーデターを起こし、アジェンデ大統領支持派の拘束を開始する。ダニエルとレナは逃走を企てる。その最中、ダニエルは軍の市民に対する蛮行をカメラで撮影するが、その様子を兵士に見つかり、二人は大勢の市民達と共にスタジアムに連行される。軍はアジェンデ大統領に関与する者をその場で射殺し始める。ダニエルはデモのポスターを描いた廉でバンに乗せられ、連行される。

翌朝、解放されたレナはデモグループの事務所を訪ね、ダニエルが連行された事を伝える。グループのリーダーは、ダニエルの連行先が世間から隔絶された秘密警察の収容所「コロニア・ディグニダ(尊厳のコロニー)」だと明かすと、デモが大義の為の闘いだと主張し、ダニエルを助ける事を拒む。一方、ダニエルは収容所内の一室に連行されると、電気拷問にかけられ、グループの仲間について自白する様に強要される。

レナはその足でアムネスティを訪ね、コロニアが表向きは慈善団体でありながら、実体は「教皇」と称されるシェーファーが率いるカルト団体であり、入所すれば二度と出られない場所だと知る。レナは知己の機長ローマンに帰国できなくなった旨を連絡すると、修道女を装って、山麓に位置するコロニアへ向かう。

レナは厳重な警備体制が敷かれたコロニアを訪ねると、門前に現れたギゼラに施設を案内される。レナは私物をギゼルに全て没収された後、シェーファーに面会を許され、告解を促される。レナは神の導きに従う為にコロニアにやってきたと説く。シェーファーはコロニアでの暮らしが質素なもので重労働も課せられ、一度入所すれば留まり続けねばならない事を伝えると、レナの中に悪魔がいると指摘し、上着を脱がせて下着姿にさせる。シェーファーはレナが売春婦だと罵り、改めてコロニアへ来た本当の理由を問い質す。レナはシェーファーが必要な存在であり、シェーファーに会いに来たのだと訴える。シェーファーはレナを抱きしめ、メンバーとして受け入れる。レナはコロニアでは男と女と子供がそれぞれ一生隔離されたまま生活する事を知る。レナはギゼラに案内されたドミトリーでベッドと備品を与えられる。夜になり、同室の女達が戻ってくる。レナは他の女達と同様に、就寝前に薬を飲む様に命じられる。

翌日、レナは早速農場での労働に駆り出される。レナは疲労に耐えかね、その場に倒れ込むと、ギゼラからムチで叩かれ、水も与えられずに労働を強いられる。一方、ダニエルは拷問で受けた傷を治療する為にコロニア内の病室に搬送される。

9日目、レナを含む女子メンバーは女子集会所へ集められる。レナは同室のドロに以前聞いた婚約の件について尋ねる。ドロは大事な客が来た時に皆で出迎える混合行進の際に出会った男と婚約したものの、それ以来、行進は無く、その男と会っていない事を明かす。シェーファーは男子集会所で復活の儀礼を行い、女子は放送でそれを傾聴する。男女のメンバーはそれぞれ、シェーファーの説法に感激する。

37日目、回復したダニエルは鍛冶場を担うバーンドに預けられると、精神障害を患った様に見せかけ、労働に従事しつつ、脱走の機会を窺う。ダニエルは鍛冶場内の施錠された部屋でカメラを発見する。一方、ギゼルはレナの働きぶりを評価し、懐柔を図る事で、ドロの婚約者について問い質し、その名前を聞き出す。

その夜、ドロはドミトリーから連行される。レナは密かにその後を追い、窓越しにドロが礼拝室に集った男達の前に座らされるのを目の当たりにする。更にレナは男達の中にダニエルの姿を見つける。シェーファーはドロの体内に売春婦が宿っていると説くと、ドロの婚約者ディータに醜悪な求婚について問い質す。ディータはシェーファーに唆され、ドロを悪罵した後、殴り飛ばす。その様子を見て男達は歓喜する。シェーファーはドロを悪魔から救ってやる様に皆に命じ、ドロは集団リンチを受ける。その時、レナは男達に察知されるが、ドミトリーに逃げ込んで事なきを得る。シェーファーはギゼルに罰として苛烈な暴行を加える。

翌日、シェーファーは皆にドロが重篤な状態で入院した事を知らせ、同じ轍を踏まぬ様に警告する。レナはダニエルに会う為に敢えてギゼルを欺き、その廉で夜にドロと同様の集会に連行される。レナは集った男達の中にダニエルの姿が無い事に気付く。シェーファーは前夜と同じ様にレナの中身が売春婦の悪魔だと罵り、レナを殴り飛ばすと、男達にリンチをけしかけようとする。その時、ダニエルがコロニアから脱出を図るも、罠にかかって警報が作動する。シェーファーは男達を動員し、総出で捜索を始める。ダニエルは電気柵を乗り越えようとして気絶し、連れ戻される。シェーファーはレナに対し、人間が完璧では無く、誰しも道に迷う者だが、神は不完全な者を愛し、心を開けばその献身に報いてくれるのだと諭す。

130日目、コロニアに大統領ピノチェトが来訪し、メンバーは皆、正装した上で、混合行進への参列を命じられる。ダニエルは行進中にレナを見つける。シェーファーらがスピーチを行っている最中、レナとダニエルは偶然を装って接近する。レナは夜勤を行う貯蔵庫で会う約束を交わすと、ダニエルに十字架のペンダントを手渡す。ピノチェトシェーファーに毒ガスを所望し、更に人体実験を希望する。

その夜、ダニエルは夜回りの警備を希望し、認められると、貯蔵庫で芋向きを行うレナと落ち合い、再会を果たす。レナは連行では無く、自らの意志で来た事を明かす。ダニエルはシェーファーが家族を解体し、自分に依存させている事、稀に男女に会う許可を与え、子供が産まれたら奪い、性奴にしている事を明かす。その直後、二人は偶然、地下に繋がる扉を見つける。ダニエルは内部の様子を覗いに行き、コロニアの地下を縱橫に張り巡らされたトンネルの存在を確認する。そこへギゼラが作業の終わりを告げに現れ、レナは連れ戻される。ダニエルはかつて拷問を受けた部屋を見つけると、設備を破壊する。

翌日、レナはシェーファーに呼びつけられる。シェーファーはレナの同室の女ウルセルが小賢しく信用できない事を明かし、ウルセルの監視と報告をレナに命じる。ウルセルはレナに対し、九歳でコロニアに連れて来られ、母親はギゼラである事を明かす。一方、ダニエルは健診の末にガス実験の被験体に選ばれる。その直後、ウルセルは医務室でダニエルが落とした十字架を拾い、中に忍ばせた写真からレナとダニエルが交際している事を知る。

その夜、レナとダニエルは再び貯蔵庫で密会する。ダニエルはトンネルが数キロ続いており、コロニアの外に出られる見通しを示すと、明日にも実験で殺される事から、すぐに脱出を決行する意向を示す。ダニエルは拷問部屋で撮った写真をレナに託し、閉鎖に追い込む為の証拠になると説く。レナは写真を撮ったから捕まったのであり、写真で世界を救えると考えるべきでは無いと反論する。そこへギゼラがウルセルを夜勤に就かせる為に連れてくる。ダニエルは地下に隠れるが、その際に一枚の写真を落とし、レナは咄嗟にバケツでそれを隠す。ギゼラがナイフを取りに戻ると、ウルセルは写真を見てレナとダニエルの関係を知った事を明かし、脱出する目論見を指摘する。ウルセルは自らがダニエルの様に連れて来られた男との間に出来た子を身ごもっている事、その男は既に死んだ事を明かし、自らも胎児共々殺される事を危惧する。間もなくギゼラが戻り、レナが隠した写真を見つける。

レナはシェーファーの元へ連行され、写真について追求される。レナは拾ったのだと弁解する。そこへダニエルが現れ、その写真がバーンドの所持する本の中で見つけたものだと欺く。その本から、予めダニエルが仕込んだ他の写真が見つかり、シェーファーはバーンドに矛先を向ける。ダニエルとレナはその隙に乗じて脱出を決行し、ウルセルを連れて地下トンネルを抜ける。シェーファーは男達を捜索に駆り出す。

翌朝、レナ達はコロニアを脱出し、森に出る。喜んだのも束の間、ウルセルは罠にかかり、銃弾を浴びて即死する。レナ達は哀しむ間もなく、森を抜け、トラックの荷台に乗せてもらう。命からがらサンティアゴに戻った二人はドイツ大使館に駆け込むと、職員に写真を提示し、即時の帰国を要望する。しかし、大使館はシェーファーと繋がっており、その日の便に空きがない事を二人に伝える。レナはローマンに連絡し、その日の便を手配してもらう。

二人は職員の手配した車で空港に到着すると、間もなく連絡を受けたシェーファーが空港に駆け付ける。二人は罠だと悟り、離陸直前の便へと急ぐ。シェーファー達は二人を猛追するが、二人は辛うじて機内に逃げ込む。シェーファーは管制に手を回し、離陸許可の取り消しを命じさせる。ローマンはレナに請われ、離陸を強行する。レナとダニエルは無事チリを脱出する。

チリ秘密警察により拷問に使われたコロニアは尋問の末に数百人が殺された。流出した写真の公開で国際的なスキャンダルになったが、チリ国内では何の変化も起きなかった。ピノチェト政権下ではシェーファーは起訴されず、2004年にアルゼンチンで逮捕された。ピノチェト並びに大使館職員でシェーファーに協力した罪に問われた者はいなかった。児童への性的暴行などでシェーファーは33年の懲役刑を科された。2010年にシェーファーサンティアゴの刑務所で死亡した。

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