チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

メカゴジラの逆襲

本多猪四郎監督作「メカゴジラの逆襲」(1975)[DVD]

地球侵略を企てる宇宙人が、人類に怨念を抱く科学者の協力を得て、メカゴジラで逆襲に乗り出す様を描く特撮怪獣作品。

 

海洋開発研究所の調査船あかつき一号は、ゴジラに敗れて海に沈んだメカゴジラの残骸の捜索に向かう。あかつき一号は予定海域の海底で残骸を見つけられず、正体不明の怪獣に襲撃されて沈没する。インターポール東京支局は直ちに捜査に乗り出す。海洋開発研究所の若山は、あかつき一号が事故を起こす可能性を疑問視し、何か強力なエネルギーによって解体されたと推測する。期せずして、インターポールはあかつき一号が沈んだ辺りから円盤が飛び去ったとの目撃証言を得る。海洋開発研究所から更に海洋生物学専門家の一ノ瀬が招かれる。あかつき一号から回収されたボイスレコーダーより、乗員が最後に「恐龍が現れた」と交信していた事が判明し、一ノ瀬はその真意を測りかねる。

一方、大宇宙ブラックホール第三惑星人のムガール隊長は、故郷の最期が目前に迫っている事から、地球侵略を急ぐ必要に迫られており、東京を作り変えて再び肉体を取り戻す事のできる街を作るべく、副官の津田と共に人間の姿で謀議を進める。津田は有能な理学博士の真船が地球人を憎んでおり、また娘の命を救ってやった恩がある事から、計画に利用する意向を示す。真船はかつて海洋開発研究所の生物学専門の研究員で、海洋開発理論に基づく海底牧場プランを発表し、世界の注目を浴びると、動物を自由自在にコントロールするという実験に乗り出したが、それは成功には至らなかった。次に真船は、小笠原の海底で発見した恐龍チタノザウルスをコントロールすると発表したが、世間から猛烈な非難に晒され、15年前に研究所を辞めさせられたのだった。

一ノ瀬は真船に恐龍の研究について意見を求めるべく、真鶴の海岸からほど近い、人が立ち寄らぬ森の中に佇立する真船邸をインターポールの村越と共に訪ねる。応対に現れた娘の桂は、真船が五年前に死んでおり、その際に研究資料を全て焼却処分した事を伝えると、思い出したくないのだと説き、素っ気なくあしらう。一ノ瀬達は諦めて引き上げる。真船は地下の研究所で、津田の援助を受けながら研究を続けており、いよいよチタノザウルスのコントロール装置を完成させる。桂はインターポールが来た事を真船に報せる。真船は世界への怨念を露わにし、復讐の誓いを新たにする。津田はそんな真船と桂を唆して、天城山の洞穴内の基地に招く。真船はそこでムガールと対面し、彼らが宇宙人だと初めて知る。ムガールは海底から引き揚げて、修理改造中のメカゴジラ二号を紹介すると、コントロール装置の技術提供を真船に求める。その時、基地から一人の男が脱走する。津田は直ちに部下を率いて男を追跡し、射殺する。

一ノ瀬は桂を呼び出すと、研究所の資料室に一冊だけ真船のノートが残っていた事を明かし、真船の意見に対して理解を示す。桂はチタノザウルスについて忘れる様に請う。一ノ瀬は同じテーマの研究者として真船の研究を引き継ぐ必要性を説くと、新たに調査船を出す予定を伝え、同乗して真船の理論を共に実証する様に促す。桂は調査の中止を請う。真船はその報告を受けると、桂を咎めると同時に、研究の為に貧乏と軽蔑に苦しみながら死んでいった母について述懐し、もう引き返せないのだと諭す。

程なく、インターポール東京支局に天城山で男と遭遇したという修理工の山下がやってくる。山下は男から受け取った金属片を提示すると、男は喉に大きな傷があって口が利けず、インターポールと指で示して逃げていった事を明かす。所長の田川はそれが捜査員の草刈であり、金属片がスペースチタニウムだと確信し、村越に調査を命じる。一方、侵略基地では真船の技術でメカゴジラが完成に近づく。真船はより完璧にする為に、優秀な生きた頭脳細胞組織を利用する必要性をムガールに説く。

桂は一ノ瀬に調査への同行を断る連絡を入れ、その際に危険を伝えようとするが津田に阻まれる。桂はコントロール装置の試験運転時に事故死し、宇宙人の技術によって蘇生を果たしたサイボーグであった。津田は桂に人間に対する復讐と憎しみを思い出させると、チタノザウルスを操作して調査船を迎え撃つ様に命じる。間もなく、一ノ瀬達を乗せた調査船あかつき二号は、深海でチタノザウルスと遭遇し、海域からの離脱を図る。その時、チタノザウルスは突然制御不能に陥り、あかつき二号は難を逃れる。若山は本部に連絡を取ろうとした際に出力を上げ、音響測深機のスイッチを押し続けた事で発生した超音波がチタノザウルスの弱点だと推測し、より強力な超音波発生装置を作る意向を示す。

一ノ瀬は再び真船邸を訪ね、そこから走り去った車を追跡して天城山に辿り着く。その夜、一ノ瀬は山中で桂らしき女と男達を目撃するが、その矢先に不意を突かれ、銃を持った男達に包囲される。そこへ村越が駆け付け、一ノ瀬の窮地を救う。桂はチタノザウルスが突然苦しみだした事を真船に報せる。防衛司令部内の恐龍対策本部では、若山により超音波ビームを利用した兵器開発が提案される。村越は宇宙人から襲撃された事を田川に報告する。

程なく、桂が一ノ瀬の元に、金沢の生家で見つけたという真船の研究ノートを携えてやってくる。一ノ瀬はチタノザウルスが超音波に弱いと判明した事を明かすと、超音波発生装置が完成次第、再び調査に赴く意向を示す。桂は直ちにそれを真船に報告するが、地球人を宇宙人に売り渡す事への躊躇いを露わにする。真船はチタノザウルスを送り込むのが宇宙人の為では無く、学会から抹殺した者達に自らの正しさを証明する為だと説き、桂に命じてチタノザウルスを地上に出撃させる。防衛隊は直ちに部隊を展開する。若山達が前線に持ち込んだ超音波発生装置は何者かに故障させられ、修理を余儀なくされる。村越達は逃走する桂を発見し、追跡する。ムガールゴジラが南方沖からチタノザウルスの方角へ向かってきている事を探知すると、二体を戦わせて力を削いだ後に、一挙に東京を襲撃しようと企てる。

防衛隊はチタノザウルスを迎え撃つが、チタノザウルスはそれを物ともせず、市街地を蹂躙する。そこへゴジラが現れ、行く手を阻む。一方、村越達に追い詰められた桂は、銃撃を受けて海に転落する。真船はそれを知ると、チタノザウルスを引き上げる。桂は宇宙人によって真船邸へ回収された後、修理される。ムガールは真船に指示を待たずに攻撃を始めた事を咎め、以後作戦に従う様に命じる。真船は桂を再度救ってもらった恩義に応える為に承服する。

村越達は再び天城山に向かう。ムガールは基地が既に発見されている事を察知すると、メカゴジラの作動装置を桂に繋ぎ、出撃と同時に基地を爆破する意向を真船に示す。ムガールは桂の頭脳と合体する事で完璧なサイボーグと化したメカゴジラの逆襲だと意気込む。津田は真船に対し、戦いに勝った後に桂と一緒に新しい東京で幸せに暮らせる事を約束する。一方、再び真船邸を訪ねた一ノ瀬は、宇宙人に襲われ、地下へと連行される。拘束された一ノ瀬はそこで真船と桂、ムガールらと対面する。ムガールは人間が汚した地球を新しく作り直す救世主だと自負し、真船は遅すぎたのだと一の瀬に説く。

ムガールは桂にメカゴジラの作動を命じ、メカゴジラ天城山から出撃する。村越達は一足遅く侵略基地に到着し、そこに囚われていた人間達を救出する。その直後に基地は爆発する。桂は更にチタノザウルスを出撃させ、メカゴジラと共に市街地の攻撃を開始する。メカゴジラは強化された新兵器で、チタノザウルスは尾翼による大旋風で破壊の限りを尽くす。そこへゴジラが出現し、闘争を始める。メカゴジラとチタノザウルスは連携攻撃でゴジラを痛めつけ、地中に生き埋めにする。

程なく、修理の終わった超音波発生装置を搭載したヘリが現場空域に接近し、チタノザウルスに受信機を打ち込んだ後、超音波ビームを送出する。チタノザウルスは苦しみ悶え、制御不能に陥る。ゴジラはその隙に乗じて反転攻勢に出る。ゴジラメカゴジラの苛烈な猛攻撃を躱しながら接近戦に持ち込み、その動きを封じる。一方、ムガールは真船邸に迫る防衛隊の対処に向かう。一ノ瀬は首尾よく拘束を断ち切ると、不意を突いて津田を絞殺する。桂は一ノ瀬に銃口を向ける。そこに村越が駆け付け、桂の腕を銃撃する。そこへ戻ってきたムガールは、真船を盾にする事で村越の銃撃を防いで逃走する。真船はその場で絶命する。一ノ瀬は桂がサイボーグだと知りながらも好きだと告げ、抱き寄せると、涙を流す桂が誰にも負けない人間の心を持っているのだと説く。

メカゴジラゴジラに頭部をもぎ取られながらも、強力なレーザーで抵抗する。桂は自らの体の中にメカゴジラの作動装置が仕込まれている事を明かし、それを壊す様に請う。一ノ瀬はそれを拒むが、桂は銃で自殺を図る。ゴジラは立ち所に制御を失ったメカゴジラを放射熱線で破壊する。一方、ムガールは村越達に追い詰められるも、海に待機させていた小型の宇宙船で逃走を図る。ゴジラは放射熱線でそれを撃ち落とした後、チタノザウルスを撃滅する。一ノ瀬は桂の亡骸を邸外へ担ぎ出すと、海の彼方に帰っていくゴジラを村越達と共に見送る。

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