チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス

湯浅憲明監督作「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」(1967)[DVD]

火山脈の活動に因って目覚めた超音波怪獣ギャオスと人類の攻防、ガメラとの決闘の行方を描く特撮怪獣作品。

 

明神礁の海底火山の噴火を皮切りに、南から北へと富士火山脈が活動を始めた兆候が確認される。程なく、富士山が噴火すると、ガメラが溶岩のエネルギーを求めて飛来し、火口に姿を消す。現地調査の為に各方面から専門家が集い、ヘリで富士山に向かう。一方、高速道路公団は目下、中央横断高速道路の建設を急いでいるものの、コース予定地の村の住民から成る立ち退き反対同盟に阻まれ、遅れを取っていたところに、噴火の影響で工事の中断を余儀なくされる。現場主任の技師・堤は、上司から大至急、地主を説得し、工事を再開する様に厳命される。

富士山麓上空に接近した調査団のヘリは、二子山の山腹に緑色に光る穴から発せられた怪光線に、真っ二つに両断され墜落する。一方、堤は反対同盟のリーダーたる村長の金丸を説得すべく村に赴くが、同盟はバリケードを張って、村への立ち入りを頑なに拒む。そこへ金丸の孫娘のすみ子が仲裁に入り、堤に帰る様に促す。金丸は公団からの補償金を吊り上げる為に、自らが主導する事で、建設作業員達の飯場を取り壊すなどの妨害工作を行わせる。堤達はそれに屈せず、飯場の修理に着手するが、その矢先に、二子山の山腹に明滅する緑色の光を確認する。そこは工事の予定地である事から、堤達は調査に向かう。

一方、特ダネを狙って二子山に忍び込んだ新聞記者は、森の中で出会したすみ子の弟で小学生の英一を唆し、案内を依頼する。英一達は木々がなぎ倒された険しい山道の先に、緑色に明滅する洞穴を見つけ、その中に入る。間もなく、山が揺れ始め、崩落が生じると、記者は英一を置いて逃げ出すが、そこに現れた有翼の怪獣に餌食にされる。英一は崩落が収まるのと同時に洞穴の外へ出る。怪獣は山腹を突き破ってその姿を露わにすると、英一に迫る。その時、地中からガメラが姿を現す。怪獣は英一を掴み上げる。堤達は程近い場所でその様子を目の当たりにする。怪獣は口から発する光線でガメラの右腕を切り裂く。ガメラは怪獣に体当たりを仕掛ける事で英一を救出すると、火炎で怪獣を退け、英一を甲羅に乗せて飛び去る。堤は直ちに金丸の元を訪ね、英一がガメラに乗っている事を報せる。ガメラは遊園地に降り立つ。そこへ駆け付けた堤は、ガメラの傍の観覧車に乗って、英一を甲羅の上から助け出す。ガメラは再び飛び去る。

遊園地内のホテルに怪獣対策本部が設置される。怪獣は英一の呼称に従ってギャオスと命名される。自衛隊中央司令部は、動物学者の青木博士を招聘する。青木はギャオスが発する光線の原理が超音波メスと同じであり、二股に別れた背骨が音叉の様な構造になっている事から、数百万サイクルの超音波を発生できるのだと推測する。青木は富士火山脈の活動により長年の眠りから目覚めたギャオスが、別の場所に移動する前に息の根を止めるべきだと主張し、自衛隊に総攻撃を要請する。司令官は直ちに攻撃開始命令を発する。

緑色に光る穴目掛けて、航空爆撃が実施される。ギャオスは姿を現さず、穴の中から光線で航空部隊を返り討ちにする。司令官は攻撃を中止する。その夜、村では不可解な現象が頻発する。翌日、村中の牧場の家畜が忽然と姿を消す。金丸の家に反対同盟が集まり、対応を協議する。ギャオスを怖れる村人達は、早い内に土地を売って補償金を貰うべきだと主張する。金丸は公団に買い叩かれるのが落ちだと説き、自分に一任する様に諭す。

ギャオスによる被害が拡大するも、有効策が見いだせずに時間が経過する。飯場の作業員達は一旦郷里に引き揚げ、堤と作業員の熊、八公だけが留まる。英一は経験的にギャオスが夜しか現れないと明かす。それを受け、青木はギャオスが夜行性だと推測する。堤は夜でも昼の様に明るくする術が無いか司令官に尋ねる。司令官は対ゲリラ戦用に特殊な照明弾を開発している事を明かし、試作品を使用する意向を示す。

その夜、自衛隊は照明弾を使用し、二子山の周辺一帯を照らし続けるが、ギャオスは再び姿を現す。戦車部隊は一斉に砲撃を開始する。ギャオスは翼で繰り出す旋風で部隊を壊滅に追いやり、飛び去る。ギャオスは名古屋に襲来すると、見境なく街を破壊し始める。当局は街に電灯の灯火を促すと同時に、市民を球場に避難させる。間もなく、ガメラが腕の治癒を終えて、名古屋に飛来する。二体は激しい空中戦を繰り広げる。ギャオスは腹部から噴出する黄色い霧で、ガメラのジェット噴射を消火する。ガメラは飛行能力を封じられ、湾に墜落する。ガメラはギャオスが接近した際に足に食らい付き、飛ぶのを阻止する。程なく、夜明けが訪れると、ギャオスの頭部が赤く光り始める。ギャオスは自らの足を光線で切り落として飛び去る。

朝、港に漂着したギャオスの足が発見され、東洋医学研究所に持ち込まれる。足は時間の経過と共に縮む事が確認され、青木は研究所に細胞組織の調査を要請する。一方、ギャオスは二子山の穴に戻り、足を元通りに再生させる。程なく、研究所の調査により、ギャオスの細胞組織が紫外線直下で破壊される事が判明する。青木はギャオスを太陽光に長く曝せば殺せると確信する。

対策本部はギャオスを穴から誘い出し、動けない様にする方法を模索する。青木はすみ子と共にやってきた英一の発した言葉に着想を得て、ギャオスを回転台に乗せて目眩を起こさせる事を提案する。対策本部は、ホテルの最上部に設置されている回転展望台が最適と考え、早速、回転作戦の準備に着手する。堤の主導の下、回転展望台は強力なモーターで補強され、回転盤へと転用される。青木は人間を好んで捕食するギャオスの習性を利用すべく、人口体液の製造を急ぐ。その最中、反対同盟が堤の元へやってきて、言い値でもすぐに土地を売りたいと請う。金丸は自分に断り無く抜け駆けしようとする同盟の面々を戒める。

全ての準備が整うと、司令官は夜明け一時間前に作戦を開始する。自衛隊のヘリは体液ガスを噴霧し、二子山のギャオスを回転盤に設置された体液の噴水へと誘き寄せる。ギャオスは目論見通り、回転盤に止まり、噴水を貪り始める。回転盤はフルパワーでギャオスを回転させる。本部の面々は退避壕で作戦の帰趨を見守る。日の出直前になり、モーターが限界を来して故障し、変電所が炎上する。回転から逃れたギャオスは、回転盤を破壊し、炎を霧でかき消して二子山へ戻る。万策が尽き、本部は途方に暮れる。

反対同盟は金丸の家に押しかけ、コースが変更されるという話が浮上している事を明かし、土地を売り損なった責任を追求する。英一は金丸を総出になって糾弾する大人達を非難し、すみ子も皆に理解を求める。英一はギャオスが火を嫌う一方、ガメラは火を好む事から、金丸の所有する山を燃やして山火事を起こす様に提案する。それを受け、金丸は本部を訪ねると、ギャオスの出現は自分達の欲深さを諭す為の神の思し召しだと説き、英一の発案を伝える。

司令官は山火事作戦を実行に移す。自衛隊は日の出30分前に二子山を航空爆撃し、炎上させる。ギャオスは直ちに霧を噴射して消化する。自衛隊は尚も爆撃を続ける。一進一退の攻防が続く中、ガメラが飛来する。ガメラはギャオスの光線を巧みに躱しつつ、攻勢に出る。ギャオスは甲羅に隠れたガメラを掴み上げては、地上へ叩き付ける攻撃を繰り返す。ガメラはギャオスの口に岩を投げつけて光線を塞ぐと、不意を突いてギャオスの首に咬み付き、制圧する。間もなく日が昇り始め、ギャオスは弱体化する。ガメラはギャオスを富士山へと連れ去り、火口に投げ込む。ギャオスは断末魔にも似た光線を発して最期を迎える。堤が工事再開の見通しを伝えると、同盟の面々は歓喜する。火口から飛び立ったガメラを、英一は手を振って見送る。

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