チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

アブノーマル・ウォッチャー

ヴィクター・ザーコフ監督作「アブノーマル・ウォッチャー」("13 Cameras" : 2015)[DVD]

若い夫妻が、大家によって無数の隠しカメラを仕掛けられた貸家に移り住み、監視・盗撮された末に悲劇に見舞われゆく様を描くホラー作品。

 

夫ライアンと妊娠中の妻クレアはニューヨークから郊外の住宅街に移り住む為に、大家ジェラルドの所有するプール付きの貸家を訪ねる。クレアは、無口で薄気味悪い風貌で尚且つ悪臭を放つジェラルドに不快感を抱くが、ライアンは入居を即決する。二人は親友夫妻ポールとオードリーを招いて引っ越しを祝う。ライアンはクレアとの仲が以前程良好では無く、同居人の様に扱われている事への不満をポールに打ち明ける。ポールは子供が生まれたら変わるはずだと諭す。

ライアンとクレアは愛犬バロンを交えた新生活を始める。ジェラルドは予めその家の至る所に隠しカメラを仕掛けており、二人の生活ぶりを自宅のモニターで常に監視・盗撮する。ライアンは仕事のアシスタントとして雇ったハンナと不倫関係にあり、クレアの留守中にハンナを連れ込んでセックスする。ハンナはクレアに関係を打ち明けるようライアンに求める。

程なく、ライアンはジェラルドからクローゼットと聞いていた開かずのドアをこじ開け、地下室に繋がる階段を見つけるが、クレアが関わるのを嫌った為、元に戻して放置する。ジェラルドは二人が家を空けている隙に乗じて侵入すると、バロンにハンバーガーを与えて手懐けた後、プールにもカメラを仕掛け、更にクレアの私物を物色し、歯ブラシを口に含み、顔に擦り付ける。その夜、クレアは歯ブラシから汚物の様な悪臭がする事に気付く。

翌日、ライアンはクレアの留守を見計らって再びハンナを連れ込む。ハンナはクレアとの馴れ初めについてライアンに尋ねる。ライアンはクレアが結婚してから変わってしまい、惨めに感じていた時にハンナと出会い、恋に落ちたのだと答えると、プールでセックスする。ジェラルドはその一部始終を見届けた後、ある計画を実行に移す。ジェラルドは再び二人の家に侵入し、カメラを追加すると共に、地下室に防音を施す作業を開始する。夫妻はバロンが嘔吐し、吐瀉物の中に与えていないはずのベーコンが混じっているのを見つけ、原因を測りかねる。ジェラルドはモニター越しにクレアがシャワーを浴びる様子を見ながらオナニーに耽る。深夜、ライアンの携帯にハンナからの着信が入る。憤慨したライアンはハンナを厳しく非難する。

ジェラルドは連日に渡って密かに地下室での作業を続け、防音処置を完成させる。その夜、ハンナはライアンの出張中に、予てから頼まれていたブースターを設置する為に家を訪ねる。そこへ帰宅したライアンは、自分に断りもせず家に来た事を非難する。ハンナはライアンがクレアの妊娠について黙っていた事を責め、二人の関係をクレアに話すよう要求するが、ライアンはそれをはぐらかす。ハンナが帰った後、ライアンはクレアとセックスする。ジェラルドはその様子をモニターで監視する。二人が眠りに就くと、ハンナはライアンの携帯に電話をかけるが、ライアンがそれを無視すると、今度はクレアの携帯に着信を残す。

翌日、ライアンは電話会社にハンナの番号のブロックを依頼すると、ポールに不倫について打ち明け、ハンナがクレアとの仲を裂こうとしているのだと訴える。ポールはすぐにハンナと別れるようライアンに促す。程なく、トイレが詰まって流れなくなる。ライアンはジェラルドに修理を依頼する。クレアは一人きりの時にジェラルドが来る事に不安を抱くが、恐る恐る応対する。ジェラルドは修理を終えると、クレアの赤子に興味を示し、腹に手を宛がう。その夜、ライアンは結婚生活の改善を図る為に誰かに相談したいとクレアに提案する。クレアは他に相手がいるのか尋ねるが、ライアンはそれを否定する。

程なく、二人はセラピーを受け始める。クレアは関係が改善する事を歓ぶが、その矢先にプールサイドで指輪を見つける。その夜、二人の携帯に非通知着信が入る様になる。ライアンはそれがハンナだと確信し、直ちにハンナに連絡すると、関係の修復は無理だと説き、嫌がらせを止めるよう命じる。ハンナは家に行く意向を示す。ライアンはハンナが来る前にクレアを外食に連れ出す。間もなく、ハンナは家を訪ね、合鍵を使って侵入する。ハンナは二人の不在を知るや、ライアンに連絡し、話し合いに応じるまで帰らないとメッセージを残す。そこへジェラルドが現れ、ハンナに襲いかかる。ジェラルドはハンナを地下室に連れ込み、鎖で縛り付けて監禁し、ハンナの車を移動させて立ち去る。その後、ライアンから頼まれてポールが様子を見にやってくる。ポールはハンナがいない事をライアンに報せる。ライアンは帰宅後にクレアの携帯に何度も非通知で着信が入っている事に気付くと、バロンのいたずらを装って携帯を水没させ、証拠の隠滅を図る。

翌日、クレアはオードリーを招いた際に指輪について尋ねるが、オードリーはそれが自分の物では無く、前に住人の物では無いかと答える。ライアンはクレアに新規の携帯を与えると、ハンナは様子がおかしく、無断欠勤していると伝える。クレアはライアンに指輪について尋ねるが、ライアンはしらを切る。二人の留守中、ジェラルドはハンナにハンバーガーを差し入れると同時に、便器代わりのバケツを処理する。ハンナは泣き喚いて助けを求めるが、ジェラルドは翌日来る事を伝えて立ち去る。

オードリーは改めてクレアの元を訪ねると、ポールから聞いたライアンの不倫について報せる。クレアは帰宅したライアンに不倫について問い質す。ライアンは相手がハンナだと認めると、本気では無く、一度関係を持っただけだと弁解し、謝罪するが、クレアはライアンを家から追い出す。クレアは一人になる事を望み、オードリーに帰ってもらう。その夜、ジェラルドはモニターでハンナが今まさに鎖を外そうとしている事に気付く。ジェラルドはクレアがシャワーを浴びている最中に侵入し、鎖を付け直して立ち去る。

翌日、クレアはライアンに騙されていた事を悲嘆する。クレアは玄関のドアの上部に仕掛けられたカメラを見つけ、ライアンを呼ぶ。ライアンが駆け付けた時には、既にカメラが無くなっており、不安を覚えたクレアはライアンに泊まる事を許す。その夜、ジェラルドはハンナが再び脱出を企ててている事に気付く。ライアンはバロンが吠え始めた為に目を覚まし、バロンを外に連れ出す。バロンは庭で食べ物を口に含んで戻ってくる。間もなく、鎖を解いたハンナは地下室のドアを叩きつけ、助けを求める。ライアンがドアをこじ開けると、ハンナは閉じ込められたと訴える。ライアンはクレアに通報を命じ、浴室に二人を隠れさせる。その直後、ジェラルドは家の電源を落とす。ライアンはバットを持って地下室の様子を観に行く。クレアは携帯で通報を試みるが、電波が届かない為、ハンナが窓から外に出て通報しに行く。ジェラルドは地下室から戻ってきたライアンをハンマーで殴り殺すと、ハンナをプールに沈めて溺死させる。次にジェラルドは浴室に押し入り、クレアを気絶させた後、地下室へ運び込む。

数週間後、ジェラルドは警官を呼び、住民が音信不通で家賃を滞納していると伝える。警官は室内に不審な形跡が無く、事件性が認められない事から引き揚げる意向を示すが、去り際に唯一鍵のかかった部屋の確認を求める。ジェラルドは警官を無人の地下室に招き、そこが物置だと説明する。その後、ジェラルドは別の物件の監禁部屋に向かう。ジェラルドは泣き叫ぶクレアにハンバーガーを差し入れ、汚物の処理をした後、トラックに戻ると、助手席の生後間もない赤子をあやす。

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