チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

アデル、ブルーは熱い色

アブデラティフ・ケシシュ監督作「アデル、ブルーは熱い色」("Blue Is the Warmest Colour" : 2013)[DVD]

17歳の少女が、偶然出会った青髪で年上のレズビアンの女と恋に落ちて自らのセクシャリティに覚醒し、時に惑い、時に傷つきながら大人へと成長していく様を描くロマンティック・ドラマ作品。

 

17歳のアデルはパリ郊外の住宅街で両親と暮らす普通の高校二年生で、毎日バスと電車を乗り継いで市内の学校に通っている。ある日、アデルはクラスメイトの女子達から、三年の男子トマがアデルを頻りに見ている事を指摘され、交際するよう唆される。後日、アデルは通学時にバスでトマと乗り合わせる。トマは文系のアデルに対して自らが理系であり、卒業後は音楽レーベルを立ち上げようと志望している事などを明かすと、改めてアデルと会う約束をする。程なく、アデルはトマに会う為に市街地へ向かう。その途中、アデルは交差点で青髪でボーイッシュな風貌のレズビアンの女とすれ違うと、振り返った拍子に視線を交わし、心を奪われる。アデルはその足でトマと落ち合うと、食事をしながら談笑した後、映画を観に行く。トマはそこでアデルにキスをする。帰宅後、アデルは青髪の女に愛撫される自分を想像して自慰に耽る。

翌日、アデルはトマとのデートについてクラスメイトの女子達に冷やかされ、セックスしたのか問い質される。その日、トマはアデルに好意を告白し、アデルはキスで応える。程なく、アデルはトマとセックスするが、トマに嘘を付いている様な罪悪感に苛まれ、ゲイの親友ヴァランタンに相談する。ヴァランタンは自分を責めぬよう諭す。アデルはトマに別れを告げ、トマはそれを受け入れる。アデルは帰宅するや、自責の念に駆られて号泣する。アデルはヴァランタンら友人達とデモに参加して鬱憤を晴らす。

後日、アデルの親友ベアトリスはふざけ半分でアデルの唇にキスをする。アデルは自らのセクシャリティを自覚し始め、戸惑いを覚える。翌日、アデルは自分からベアトリスにキスをし、更に愛撫する。ベアトリスはそれを拒み、誤解させてしまった事を弁解するが、アデルは酷く落胆する。アデルの異変を気遣うヴァランタンは、アデルを励ます為に、その夜、歓楽街のゲイクラブにアデルを連れて行く。アデルは初めて訪れる世界に困惑し、クラブを抜け出すと、程近い場所にレズバーを見つけて足を踏み入れる。多くのレズが入り乱れる店内で、アデルは交差点で遭遇した青髪の女を見つける。女もまたアデルに気が付き、隣にやってくる。アデルは店に訪れたのは初めてであり、偶然だと伝える。その女エマは美術学校四年生で、哲学に傾倒している事を明かす。アデルは英語が得意で、アメリカ映画を好んでいる事を明かす。エマはアデルの学校名を聞くと、恋人サビーヌらとクラブへ出かけていく。

後日、エマが学校の前にアデルを迎えにやってくる。エマは公園でアデルをモデルに肖像画を素描しながら、影響を受けたというサルトル実存主義に関する知識を披露する。アデルは苦手とする哲学の小論文を手伝って欲しいと頼むと、自宅の電話番号を伝える。エマはアデルの頬にキスをして別れる。その直後、アデルは自宅でエマから連絡を受ける。翌日、アデルはクラスメイトの女子達からエマについて詮索され、レズでは無いかと疑われる。アデルはそれを否定するが、女子達は嘘を付かずにレズと認めるようアデルに迫り、更に売春婦などと罵り始める。アデルは口論の末に女子達と取っ組み合いの喧嘩を始め、傍にいたヴァランタンがアデルを引き離す。

後日、アデルはエマと美術館を訪ねるなどしてデートを楽しみ、二人は互いの事をより深く知っていく。エマは14歳で女と初めて関係を持った事を明かす。アデルはエマにキスをする。その後、二人はLGBTのパレードに参加し、気脈を通じていく。エマはアデルを自宅に招くと、母と義父に紹介し、夕食を共にする。母はエマの才能は絵の愛好家だった実父譲りだと説く。アデルは子供好きであり、教員を志望している事を明かす。

程なく、アデルは18歳の誕生日を迎え、両親と親友達が企画したサプライズパーティで祝福を受ける。後日、アデルはエマを自宅に招くと、両親に友達として紹介し、食事を共にする。母はエマがアデルの哲学を手伝ってくれている事に感謝する。エマは年の暮れに展覧会を開く意向を示す。父は芸術家の不安定な立場を慮り、堅実な職業に就く事を勧める。エマは彼氏が商売をやっており、結婚はまだ先だと応える。その夜、アデルは自室でエマと密かにセックスする。

それから数年後。アデルは志望通り幼稚園の教員として働きながら、芸術家になったエマの家で暮らし、互いに充実した日々を送る。アデルは同僚から度々遊びの誘いを受けながらも、エマとの時間を優先して断り続ける。ある時、エマは芸術家の友人達を招いてパーティを開く。アデルは料理の腕前を披露する。エマは妊娠中の親友リーズをアデルに紹介する。アデルはエマの友人達の芸術に関するインテリな会話に付いていけず、所在なさを覚え、料理番に専念する。そんなアデルを俳優業を営むサミールが気遣い、雑談に誘う。サミールはロサンゼルスで活動している事を明かすと、アデルに米国へ行ってみるよう強く勧める。アデルはエマがリーズと談笑に耽るのを横目にしながら、サミールと時間を過ごす。パーティが終わると、エマは大画廊のオーナーで業界の有力者に好印象を与えられた事に手応えを感じると、アデルも文章を書く才能を活かして好きな道に進むべきだと諭す。アデルはエマといられる事に満足しており、それで幸せだと答える。

アデルはエマが仕事に夢中で、かつてほど自分を求めなくなった事に寂しさを覚え始める。そんな折、アデルは同僚のアントンとバーで飲んだ際に、ダンスに興じて高揚し、激しいキスを交わす。エマはリーズと仕事に没頭し、家を空けがちになる。ある晩、アデルはアントンにエマの家の近くまで車で送ってもらい、別れ際にキスをする。アデルは予期せず帰宅していたエマに、同僚と飲みに行ってきたと嘘をつき、同居を職場に隠したくて寄ってもらわなかったのだと弁解する。エマは車でのやり取りを見ていた事を明かすと、アデルの嘘を詰り、男との関係がいつから続いており、何回寝たのか怒気を込めて問い質す。怯んだエマは、寂しさの余り数回寝た事を認めると、悔恨を示し、泣いて許しを請う。激昂したエマはアデルの弁明を意に介さず、売春婦などと罵倒し、泣きじゃくるアデルを家から追い出す。

アデルは失意のどん底に叩き落された状態で仕事を続ける。やがてアデルは一年生の教員として働き始める。アデルはエマへの慕情を断ち切れぬまま、幾つかの季節を孤独に過ごす。ある日、アデルはエマと連絡を取り、レストランで久しぶりに再会すると、互いの近況を伝え合う。アデルは子供達に触発されて満足感を得ながらも、私生活では独りぼっちであり、その場限りの女としか関係を持っていない事を明かす。エマは展覧会が順調で、リーズとその三歳の娘と一緒に幸せに暮らしている事を明かす。アデルはセックスについて尋ねる。エマはアデルの時の様には満たされていないと答える。アデルはエマと愛し合えないのが寂しく、常にエマを欲していると訴えると、エマの手を愛撫し、激しく体を求める。エマはアデルの心情を慮りながらも愛撫を拒むと、自らには家族があり、それでもアデルへの想いを死ぬまで抱き続けると説く。アデルは滂沱の涙を流しながらも、エマを煩わせるのを厭い、先に帰るよう促す。エマはアデルと固く抱き合い、店を後にする。

数ヶ月後、アデルはエマに展覧会へ招待され、鮮やかなブルーのドレスを着て画廊を訪ねる。エマはアデルの来訪を喜ぶが、客への作品の説明に追われ、アデルは所在なさを覚える。アデルはそこで、不動産業に転身したというサミールと再会すると、米国へはまだ訪れていない事を明かす。間もなく、アデルはワインを飲み干すと、エマに断らず、画廊を後にする。

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