チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

スウィート17モンスター

ケリー・フレモン・クレイグ監督作「スウィート17モンスター」("The Edge of Seventeen" : 2016)[DVD]

自分嫌いで社交性に乏しいひねくれ女子高生が、家族や親友と衝突し、迷い、傷つきながらも、成長を果たしていく様を描く青春コメディ・ドラマ作品。

 

幼い頃から自信と社交性に乏しかったネイディーンは、一つ年上の兄ダリアンの様な世渡り上手な勝ち組連中の滅亡を願うひねくれ者だった。感情的な母モナはネイディーンの世話にいちいち手を焼いたが、温厚な父トムは常にネイディーンの良き理解者となり、ネイディーンはトムをより慕っていた。ネイディーンは負け組気質をこじらせる余り、奇抜な格好をする様になり、それが災いして友達を作れず、いつもいじめられていた。ところが、ネイディーンは七歳の時に同じ年のクリスタと出会って意気投合し、唯一の親友を得た。13歳になったネイディーンは、イケメンに成長したダリアンと比べて、自らの冴えない風貌を激しく嫌悪する様になった。そんな折、ネイディーンはトムと一緒に車で出かけたが、トムはその途中で発作を起こして事故を起こし、帰らぬ人となった。ネイディーンは悲しみに打ち拉がれ、最悪な数年を送ったのだった。

17歳のネイディーンは、同じ高校に通うクリスタと親友としての関係を続ける。ダリアンは相変わらずネイディーンと正反対に社交的で筋トレに励む一方、モナは出会い系で意中の男を見つけ交際し始める。ネイディーンはペットランドでバイトしているという上級生のニックに好意を抱く。ある週末の夜、モナが交際中の歯科医と旅行に嬉々として出かける。ネイディーンはクリスタと家を独占し、酒を飲んで大はしゃぎするが、ダリアンも男友達を連れ込んで羽目を外す。ネイディーンは泥酔した挙句、トイレで寝入る。男友達が帰り、後始末に追われるダリアンは、クリスタと意気投合し、セックスする。翌朝、ネイディーンは二人が寝室でいちゃつく様を目の当たりにして、激しくショックを受ける。クリスタはネイディーンに成り行きでそうなった事を弁解する。ネイディーンはダリアンに怒りをぶつけるが、ダリアンはそれを聞き流す。

翌日、ネイディーンはクラスメイトのアーウィンに遊園地への誘いを受ける。ダリアンとクリスタは好意を確認し合い、再会を約束する。怒りが収まらないネイディーンは、クリスタに非難の矛先を向け始める。クリスタは金曜にダリアンとパーティに行く事を明かし、ネイディーンに同行を求める。金曜の夜、ネイディーンは二人に付き添ってパーティに参加する。ダリアンは友人シャノンらにクリスタを紹介し、クリスタはすぐに彼女らと打ち解け、ゲームに興じ始める。ネイディーンはどのグループにも入れずに疎外感を味わい、所在なさに耐えきれなくなってモナに迎えに来てもらう。ネイディーンは、歯科医と破局して落ち込むモナを慰める。帰宅後、ネイディーンはSNSを通じてニックにメッセージを送ろうと企てるも逡巡する。ネイディーンはアーウィンに連絡し、車で遊園地へ連れて行ってもらう。二人は観覧車に乗り、談笑に興じる。アーウィンはさりげなくネイディーンにキスをしようとするが、ネイディーンはそれを避ける。ネイディーンはアーウィンと園内で遊ぶ内に、その親切で優しい人柄に触れる。

翌日、クリスタは学校でネイディーンの怒りを宥めようとするが、ネイディーンはクリスタが親友の自分を疎外した事を詰り、ダリアンには絶対に捨てられると宣告する。クリスタはダリアンと正式に交際しており、プロムにも誘われた事を明かす。ネイディーンは自分かダリアンのどちらかを選ぶよう迫るが、クリスタはそれを拒む。ネイディーンは絶交を言い渡し、クリスタはそれに応じる。帰宅後、ネイディーンはダリアンからクリスタと話し合うよう促される。ネイディーンはダリアンが自分優先のナルシシストであり、妹の愛が理解できないと詰る。ダリアンは人生が不公平なものだと説き、乗り越えるよう諭す。憤慨したネイディーンは、ダリアンと取っ組み合いの喧嘩を始める。そこへモナが帰宅し、二人の仲裁を図るが、ネイディーンは外へ飛び出す。モナはダリアンにクリスタとの交際を批判する。ネイディーンは行きつけのアイスショップの向かいのペットランドを訪ねると、バイト中のニックに声をかけるが、適当にあしらわれる。

翌日、ネイディーンは昼休みを狙ってニックに声をかけようとするが機を逸する。ネイディーンはアーウィンが学生映画祭の準備中だと知って探しに行くが、アーウィンを見つけられず、結局いつも通り、担任ブルナーしかいない教室で昼食を取る。ネイディーンは友達がいないから一人でいる事を明かすと、同年代を悪罵した末に自分はそんな彼らと共通点が無いのだと強弁する。ブルナーはネイディーンが嫌われ者だと指摘する。ネイディーンは憤慨し、ブルナーが不熱心で見た目も冴えず、独身なのは年収が低いからだと面罵する。ブルナーは意に介さず、ネイディーンがお気に入りの生徒だと説く。ネイディーンは言いすぎた事を詫びる。

放課後、ダリアンは家にクリスタを連れ込む。ネイディーンは抗うつ剤を飲み、自室でニックを想いながら横になる。そこへアーウィンから連絡が入り、ネイディーンは自転車でアーウィンの豪邸に遊びに行く。ネイディーンは温水プールアーウィンと夜まで遊ぶ。アーウィンはネイディーンを自室に招き、上映会に出品を薦められているアニメ映画について明かす。ネイディーンはアーウィンの描いたイラストの数々に感嘆する。アーウィンは土曜の朝早くから上映会をやっている事を明かし、遊びに来るよう勧める。ネイディーンは快諾する。

翌日、ネイディーンはモナの車で学校へ送ってもらうが、その際にクリスタがシャノンらと車で登校する様を目の当たりにし、一回りして時間をずらすようモナに請う。モナは仕事に間に合わなくのを厭い、それを拒むが、ネイディーンが車に居座る為に、オフィスへネイディーンを連れて行く。ネイディーンはトムの話を巡ってモナと口論になると、まだ免許を取得していないのに車を奪って飛び出す。ネイディーンは衝動に駆られ、ニックのアドレスに愛の告白とセックスに誘う淫猥なメッセージを打つ。ふと我に返ったネイディーンはメッセージを消去しようとして送信してしまい、当惑する。ネイディーンは学校に駆け込むと、教室にブルナーを訪ね、自殺する意向を示す。ネイディーンはブルナーに送ったメッセージを見せ、助言を求める。ブルナーは授業を休んで気持ちを落ち着かせるよう命じると、不測の事態に備えて連絡先を教える。

ネイディーンはアイスショップで思案に暮れる。その最中、モナから非難の留守電が相次ぐ。程なく、ニックから今夜二人で出かけようというメッセージが届く。ネイディーンは大喜びして帰宅すると、最大限めかし込んで外出する。その直後に帰宅したモナは、荒れ放題になった室内を見るや動転し、外出中のダリアンを呼び戻す。モナはダリアンに我慢の限界を訴え、ダリアンだけが頼りだと説く。ダリアンはネイディーンと連絡を取ろうと試みる。その頃、ネイディーンはニックの車に乗り、人気のない廃品処理場の駐車場へ連れて行かれる。ニックはネイディーンにキスをし、体を求める。ネイディーンはニックを押し退け、セックスの前に互いを知り合う事を望む。ニックはネイディーンの送ったメッセージから、セックス目当て以外あり得ないと詰り、人格否定する。ネイディーンはニックを罵倒すると、車を飛び出し、悲嘆する。

ネイディーンはブルナーに迎えに来てもらう。ブルナーはネイディーンを自宅に連れていき、妻子を紹介する。ネイディーンは先入観に反して、ブルナーが家族思いの既婚者だった事を知る。ブルナーはモナに連絡する。程なく、ダリアンがクリスタを連れて車で迎えに来る。ネイディーンはクリスタと一緒に帰る事を頑なに拒むと、ダリアンがクリスタの前で良いところを見せ、モナに褒められたいだけだと詰る。ダリアンはそれを認め、モナを宥めるのは楽しく、荒れている家庭が好きで、その為に遠くの大学を諦め、癒やしてくれる恋人がいても、そのせいで妹を苦しめており、それが最高の人生だと皮肉を並べ立てると、ブルナーにネイディーンを任せて帰る。ネイディーンはブルナーに家まで送ってもらうと、眠っているモナを一瞥した後、ダリアンの元へ向かう。ネイディーンは自分だけが不幸だと思って悲劇のヒロインぶり、ダリアンに辛い思いをさせてきた事を心から詫びると、自分の全てが嫌いで認められなかった事を明かし、一生このままでは嫌だと嘆く。ダリアンはネイディーンを力強く抱き締め、二人は和解する。

翌朝、吹っ切れたネイディーンはクリスタと和解した後、映画上映会に向かう。ネイディーンは心配するモナに無事だとメッセージを送ると、アーウィンの作った短編映画を鑑賞する。それはエイリアンの高校を舞台に、冴えない男子が奇抜な格好の女子に好意を伝えようと奮闘し、その後、モンスターに攫われた女子を救出するという趣旨のコメディで、ネイディーンは自分へのアーウィンのメッセージだと悟る。終了後、ネイディーンはアーウィンにそれを指摘し、アーウィンはそれを認める。アーウィンは友人らにネイディーンを紹介する。ネイディーンは新たな世界への一歩を踏み出す。

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