チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命

パブロ・ラライン監督作「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」("Jackie" : 2016)[DVD]

ジャクリーン・ケネディが夫の暗殺に悲嘆しながらも、自らの使命と課した、歴史に残る荘厳な葬儀を執り行う様を描く史実ドラマ作品。

 

1963年、マサチューセッツ州ハイアニスポート。ジョン・F・ケネディの葬儀から程なくして、かつてのファーストレディのジャクリーン(ジャッキー)はホワイトハウスから移り住んだ屋敷に、一人のジャーナリストを招いて取材を受ける。ジャッキーはその日までに世に出た亡き夫に関する記事への不満を並べ立てると、話を正確に国民に伝える事を希望し、取材メモを自ら確認する意向を示す。ジャーナリストはそれを渋々了承する。ジャッキーはジャーナリストに促されるまま、二年前に放送された自らがホワイトハウスを案内する番組について語り始める。不本意ながら浪費癖を指摘されていたジャッキーは、自らが担当したホワイトハウスの修復について、費消した金の全額を自前で調達した事を明かすと、それが米国の偉大さを国民と分かち合う為に必要だったと主張する。ジャッキーはケネディ暗殺直前からその後の葬儀に至るまでの詳細を描写していく。

11月22日、ケネディは遊説の為にジャッキーと共にダラスに訪れ、パレードの途中で頭部を狙撃されて即死する。ジャッキーは遺体を乗せた専用機で直ちにワシントンへの帰路に就く。その機内で、哀しみに打ちひしがれるジャッキーの前でジョンソンが宣誓を行い、大統領に就任する。ワシントンに到着すると、ジャッキーは駆け付けたケネディの弟ロバートと合流し、遺体を収めた棺と共に病院へ向かう。当惑するジャッキーは手術室へ押し入ろうとする。検死の後、ジャッキーは遺体と共にホワイトハウスへ戻る。

ジャッキーは一晩休むと、早速、葬列行進の計画立案に着手する。ジャッキーは偉大なるリンカーンの葬儀に倣い、人々の記憶に残る圧倒的な美しさと正しさで葬儀を行う事を切望する。その後、ジャッキーは秘書ナンシーの助言を得て、二人の幼い子どもキャロラインとジョンにケネディの死を伝え、棺の前で一緒にケネディを悼む。ジョンソンの特別補佐ヴァレンティはロバートに対し、安全性の観点から葬儀行進に反対すると共に、執務室の明け渡しを要求する。ジャッキーはケネディの埋葬に最高の場所が必要だと躍起になり、アーリントン国立墓地を候補地に選定する。ロバートはジャッキーの心情を慮り、司祭と話すよう促す。ロバートはジャッキーに葬列行進が危険だと諭すが、ジャッキーはケネディと共に歩む最後のチャンスなのだと説く。ジャッキーはホワイトハウスから退く準備をしながら、ケネディとの思い出の「キャメロット」を聴いて感傷に浸る。ジャッキーは慰めを求めて神父と会うと、子供達から父親を奪い、また二人の子供アラベラとパトリックを奪った神が冷酷だと説く。

葬儀前日、遺体を収めた棺をホワイトハウスから国会議事堂に移す直前、暗殺の容疑者オズワルドが警察署の前で撃たれて殺され、その模様は生中継される。ロバートはジョンソンを含むホワイトハウスに集う面々に、その事実をジャッキーに知らせぬよう厳命する。その後、ジャッキーは大衆の面前に子供を連れて現れ、議事堂へ移動し、棺の前でケネディに最後の別れを告げる。間もなく。ジャッキーはオズワルドの死を耳にすると、ロバートがそれを隠し、子供達を危険に晒した事を激しく責め立てる。ジャッキーは葬列行進を中止する意向を一方的に告げる。

ジャッキーは再び神父と会うと、自らの苦悩を吐露する。神父はジャッキーが罪を犯したからでは無く、神の御業を受けるべく選ばれたからだと諭す。ジャッキーは自らの虚栄心の為に人々を危険に晒す事を拒み、行進の中止を決意し、それに従って葬儀の手配が行われる。ロバートはケネディの数々の業績が志半ばで途絶え、ジョンソンに引き継がれる事への強い不満と苛立ちを露わにする。ジャッキーは再び翻意し、ヴァレンティに葬列行進を行う意向を伝える。ヴァレンティは各国首脳陣に対する安全面での重大な懸念を示すが、ジャッキーは独りでも歩く決意を示し、それが使命なのだと説く。葬儀当日、ジャッキーはロバートと共に葬列を率いて行進する。滞りなく葬儀が終わると、ジャッキーはナンシーに見送られ、子供達を連れてホワイトハウスを後にする。

ジャッキーはジャーナリストの取材メモをその場で手直しする。ジャーナリストはそれが、国民の「母」たるジャッキーが数日間で国に歴史を刻んだ物語であり、時が流れようとも人々は葬儀と共に、威厳と崇高さに満ちたジャッキーの姿を忘れないと説く。ジャッキーは最後にもう一つ、何よりも大事な事と称して、生前ケネディの愛した「キャメロット」に関する話を続ける。ジャッキーは毎晩ベッドに入る前に、ケネディと一緒にそのレコードを聴いた事、その最後の曲が頭の中で響き続けている事を明かすと、ケネディの信念は生き続け、世の中が進歩し、偉大な大統領が出てこようとも、「キャメロット」は二度と会わられないのだと説く。ジャーナリストは取材を終えて辞去する。

ジャッキーは再び神父に会うと、ケネディを救えなかった自責の念を吐露し、あの日以来、毎晩死にたいと願っている事を明かす。神父は、人生の意味を探す旅の途中で答えは無いのだと気付く時が来る、その事実に気付いた時に受け入れるか、命を絶つか、または探す事を止めるか、自らもまた迷っている事を明かすと、迷うからこそ人間であり、神は無限の叡智によってそれで良いのだと教えてくれているのだと説く。ジャッキーはジャーナリストに語った「おとぎ話」を世界中の人々が信じ、その記憶に刻まれるのだと説くと、ケネディと共に老い、子供達の成長を見届けるなど高望みだったのだと憂う。神父は悲しみの闇は決して去らないが、闇が薄れる日は来ると説く。その後、ケネディは亡きアラベラとパトリックをケネディの墓に埋葬する。

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