チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

パトリオット・デイ

ピーター・バーグ監督作「パトリオット・デイ」("Patriots Day" : 2016)[BD]

2013年の愛国者の日に発生した「ボストンマラソン爆弾テロ事件」の実行犯二人の捜索と、新たなテロの阻止に奮闘する警官達の姿を描くアクション・ドラマ作品。

 

2013年4月15日の早朝。「愛国者の日」を迎えたマサチューセッツ州ボストンの中心部では、恒例のボストン・マラソンの設営準備が始まる。ボストン警察殺人課の刑事サンダースは捜査官を蹴った咎を受け、一時的に巡査部長へと降格されており、この日の交通誘導係を以って、元の職場に戻れる運びとなっていたが、前夜の任務においてある男の部屋のドアを蹴破って押し入った際に右脚を負傷しており、万全では無い体で自らが担当するゴール地点にやってくる。サンダースは足のサポーターに不具合を感じると、看護師の妻キャロルに連絡し、代わりのサポーターを持ってくるよう頼む。

スタート地点のホプキントンに集まった二万人を超える競技者達は、9時過ぎから順次ボストンを目指して出発する。ゴール会場のボイルストン通りに集まった大勢の観衆が見守る中、トップ集団の競技者達がゴールし始める。キャロルは任務中のサンダースにサポーターを届けると、仕事に戻る為に会場を後にしようとする。14時50分、歩道で立て続けに二度の大きな爆発が置き、周囲にいた観客を吹き飛ばす。子供を含む三人が即死し、大勢が重軽傷を負い、辺りは血の海と化し、現場はパニックに陥る。サンダースは直ちに無線で医療班を要請すると、負傷者への対応に当たる。間もなく、サンダースはキャロルを見つけ、無事を確認すると、警官に頼んで家に送らせる。負傷者は次々に現場から救急病院へと搬送される。

爆発からおよそ50分後、FBI特別捜査官デローリエ州知事パトリック、警視総監デイヴィスと共に現場に到着する。デローリエは現場で殺傷力を高める為の金属片を見つけると、本件をテロと断定し、FBIが指揮を執る意向を示す。16時半、港のブラック・ファルコン・ターミナルに大規模な捜査本部が設置され、回収された証拠品を同じ場所に配置する事で爆発の現場が再現される。捜査員達は夥しい情報の分析作業などを始める。サンダースは足の痛みを堪えながら、負傷者が搬送された病院で聞き込みに当たる。

翌朝、サンダースは病院での聞き込みを切り上げて、一旦帰宅する。心身共に疲れ果てたサンダースは、家に集まった親族に事件と犯人について問い詰められて激昂し、皆を追い出す。サンダースはキャロルに、現場の悲惨な光景が頭から離れない事を明かして悲嘆すると同時に、犯人を探し出す決意を新たにする。その頃、本部の捜査員が監視カメラの爆発直後の映像に、一人だけ逆方向に進む白い帽子を被った不審な男を見つけ、デローリエに報せる。それを受け、デローリエは誰よりも現場に詳しいサンダースを本部に呼ぶ。サンダースは現場を再現したフロアで、その男の動きを推測する。それに基づいて複数のカメラの映像に男が確認され、またサングラスに黒い帽子を着用したもう一人の男が共犯だと判明する。

メディアはFBIから犯人に対する情報が公開されない事を批判的に報じ始める。デイヴィスは二人の男の写真を公開すべきだと主張する。パトリックも不安に駆られている市民に情報を提供すべきだと同調する。デローリエは二人が犯人だと疑いながらも、無実だった場合にイスラム教信者との間に激しい軋轢を生む事を懸念し、公開は時期尚早だと判断する。

18日、新聞が別の二人の写真を容疑者として掲載する。デイヴィスとサンダースは、このままでは収集がつかなくなりかねず、写真を公開して市民の協力を得るべきだと主張する。デローリエは自らの一存では無理だと応じる。そこへテレビ局が二人の写真を入手し、間もなく公表する意向を伝えてくる。やむを得ずデローリエは、テレビ局に先を越される前に会見を開き、二人の写真を公開して市民に情報提供を求める。

その夜、MIT構内で警備任務に就いていた警官シェーンが、二人組の男に襲撃を受け、拳銃を奪われまいと抵抗した末に殺される。その一報は直ちに警察無線で伝えられる。二人組の男はその付近に停車していたSUVの持ち主マンを銃で脅し、車を強奪すると、自分達の車から爆弾を詰めたダンボールを載せ替える。二人組の男は爆弾事件の犯人である事を明かすと、マンを拉致して走り去る。二人組はボストンを離れ、ウォータータウンへと移動すると、マンのキャッシュカードで現金を下ろす。二人組はニューヨークへ向かう意向を示す。マンは降ろして欲しいと哀願するが、二人組は意に介さず、給油所に寄る。一人が売店へ買い物に行くと、マンは不意を突いて逃走を図る。マンは向かいの店に駆け込むと、拉致されて逃げてきた事を明かし、店主に通報を頼む。カージャックの通報は直ちに警察無線で伝えられる。二人組はSUVに乗って給油所から逃走する。二人組はマンを拉致した場所に戻り、元の車に再びダンボールを載せ替えると、SUVを捨てる為に二台でその場を離れる。

間もなく給油所に駆けつけたサンダースは、マンから事情を聞き、二人が爆弾事件の犯人だと確信する。一方その頃、パトロール中のウォータータウン警察の警官が住宅街で走行中のSUVを発見し、追跡を始める。SUVが停車すると、二台のパトカーはSUVに接近する。その矢先にSUVから男が発砲を始める。警官達はこれに銃撃で応戦すると同時に、応援を要請する。二人組は手作りの筒状の爆弾を投げつけ、爆発でパトカーを大破させ、警官達を退ける。警官達はマシンガンで反撃に出るが、二人組が矢継ぎ早に投げつける爆弾に防戦を強いられる。要請を受けて駆けつけた巡査部長ピュジリーズは、民家の裏から二人組の側面に回って奇襲を仕掛け、拳銃で一人の足を撃ち抜く。二人組はより威力の強い圧力釜爆弾を投げつけ、ピュジリーズを退ける。

応援の警官が続々と到着する。足を撃たれた男はもう一人の男に、自分を置いてニューヨークに行くよう命じると、ピュジリーズとの銃撃戦に挑んで敗れる。もう一人の男は猛スピードでSUVを発進し、ピュジリーズが制圧した男を轢いて逃走を企てる。現場に駆けつけたサンダースは、警官達を従えて男を追跡し、間もなく乗り捨てられたSUVを発見する。夜遅く、病院に搬送された男は蘇生措置の甲斐なく死亡する。指紋から男の身元がタメルラン・ツァルナエフだと判明すると、デローリエは直ちにタメルランの家に人質救出班、特殊作戦群、爆弾処理班を向かわせる。また、タメルランはFBIの注意人物リストに載っていた事が判明する。ウォータータウンでは夜を徹して、逃走を続けるタメルランの弟ジョハルの捜索が続く。パトリックはボストン市民の外出禁止を決定し、街は封鎖される。

19日、朝。警察は逃走を続けるジョハルと、行方を晦ましたタメルランの妻キャサリンの捜索に全力を尽くす。一方、ジョハルの携帯への着信履歴を元に、MITダートマス校のジョハルの寮室に屯し、大麻に興じていた三人のクラスメイトが逮捕される。その夜遅く、キャサリンが逮捕される。政府から本部に派遣された尋問官ヴェロニカは、キャサリンに爆弾とジョハルの所在を問い質すが、キャサリンは黙秘を貫く。ヴェロニカはキャサリンの幼い娘の将来を案じる事で、キャサリンの動揺を誘う。キャサリンはそれを意に介さず、ヴェロニカは尋問が無駄だと判断する。

20日、爆発からおよそ100時間後。サンダースは老夫妻が住む家の裏のボートに不審者が隠れているとの通報を受け、同僚と共に直ちに現場に駆けつける。サンダースは血痕の付いたボートの切れ目から、中に潜んでいるジョハルを確認する。道路は封鎖され、近隣住民は退避を命じられる。間もなく、駆けつけたSWATが家屋を包囲する。ボートに動きがあり、SWATは手違いで一斉に銃撃を浴びせる。夜、FBIの人質救出班が派遣され、SWATに代わって事態の対処に当たる運びとなる。FBIはまず閃光弾でボートに威嚇射撃を行い、ジョハルに投降を命じる。間もなく、ジョハルはカバーから姿を現し、その場で即座に確保される。報せを受けた捜査本部は喜びに湧き上がる。集まった住民が大歓声を送る中、ジョハルはパトカーで護送される。

翌日、事件解決の報せは世界中を駆け巡る。サンダースを始めとするボストン警察の面々はバーに集まって祝杯を上げる。レッドソックスの試合前にオルティーズがスピーチに立ち、誰にも自由を奪わせないと市民に訴える。その後、ジョハルは死刑を宣告され、今も刑務所で控訴を待っている。クラスメート三人は捜査妨害の罪で刑務所行きとなる。捜査当局は現在もキャサリンの関与について調べている。本事件では二人の女性、子供、警官の合わせて四名が犠牲となり、多数の市民が負傷した。最後に、共に爆弾の傍に居合わせ、脚を失ったカップルのパトリックとジェシカ、事件の解決に関わったデイヴィス、ピュジリーズ、エヴァンス、デローリエ、パトリック、マンら本人が、事件当時を回想し、愛こそが憎悪による犯行に対抗しうるという旨の希望を語る。

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