チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ウェンディ&ルーシー

ケリー・ライヒャルト監督作「ウェンディ&ルーシー」("Wendy and Lucy" : 2008)[DVD]

困窮する女が、仕事を求めてインディアナ州からアラスカ州に向かう旅の途中の町で、逸れてしまった愛犬を捜す為に奔走する様を描くドラマ作品。

 

生活に困窮するウェンディは、限られた金と荷物を携え、型落ちのアコードに愛犬ルーシーを乗せ、仕事を求めて旅に出る。ウェンディはそれまで暮らしていたインディアナ州フォートウェインを離れ、車中泊を繰り返しながら、オマハ、ノースプラット、ソルトレイクシティ、ボイシを経て、オレゴン州ポートランド郊外の小さな町ウィルソンビルに到着する。ウェンディは目的地のアラスカ州ケチカンまでフェリーで行くつもりで、乗船の為の金を確保する。夜、ウェンディはとある店の広い駐車場に車を止めて眠りに就く。

翌朝、ウェンディはその店の老警備員に起こされ、車を移動させるよう促される。ウェンディはそれに従おうとするが、車のエンジンがかからない為、老警備員に手伝ってもらって、車を車道に押し出す。ウェンディは自らの食料ばかりか、ルーシーの餌まで底を突いた事に気付く。ウェンディは目と鼻の先にある整備工場を訪ねるが、休業中だと知ると、最寄りのスーパーを訪ねる。ウェンディは店の前の自転車止めにルーシーを繋いで店内に入り、ドッグフードの万引きを企てるが、従業員に見つかって事務所へ連行される。ウェンディは弁解するが、店主は従業員に命じて警察に通報させる。ウェンディはルーシーを店の前に残したまま、警察署へ連行される。

署にて写真撮影や指紋採取などに手間がかかり、ウェンディは数時間勾留された後、罰金50ドルを払うか、二週間後の裁判に応じるかの選択を迫られる。ウェンディはなけなしの金から50ドルを支払うと、バスでスーパーに戻る。ウェンディは店の前にルーシーがおらず、従業員も関知していないと知り、周辺を探し歩くがルーシーを見つけられず、車を止めた場所に戻る。ウェンディは老警備員から、動物の収容所がそこから3マイルの場所にある事を聞く。老警備員は誰かがルーシーを連れており、すぐに戻ってくるはずだと励ます。ウェンディは直ちに収容所に向かおうとするが、老警備員は時間が遅い事から、明朝にバスで行くよう促す。ウェンディは公衆電話で姉デボラの夫ダンに連絡し、オレゴンで車が故障し、ルーシーがいなくなった事を伝える。それを聞いたデボラは金の無心を拒む。夜、ウェンディは車内で眠る。

翌朝、ウェンディは一番に収容所を訪ね、保護された犬の中にルーシーを捜すも、そこにはいないと知り、職員にルーシーの特徴を伝えて捜索を依頼する。車に戻ったウェンディは、整備工場が開いている事を知り、早速修理を依頼しに行く。ウェンディは整備工に対し、サーペンタインベルトの破損でエンジンがかからないと伝える。整備工はベルトの新調に125ドル、工賃50ドル、レッカー代に30ドルを提示する。ウェンディはレッカーに備えて車内の私物を持ち出すと、公衆電話を使う為の小銭への交換を老警備員に頼みに行く。老警備員は自らの携帯を貸す。ウェンディはそれで収容所に連絡し、ルーシーの情報を確認する。老警備員は住所も携帯もないウェンディに、自分の番号を連絡先に使うよう勧める。それを受け、ウェンディは迷い犬のビラを作り、町の方々に貼り付ける。ウェンディは再び老警備員の元へ戻り、車がレッカーされた事を知る。老警備員は、幼い頃に飼っていた猟犬が逸れた際に、主たる父の服を置いておいたらそこへ戻ってきた話を聞かせる。ウェンディはそれに倣い、スーパーの前やその近辺に、自分の服などを巻きつけていく。その後、ウェンディは町外れの線路沿いの林の中に、ダンボールを敷いて野宿する。夜更け、眠っているウェンディの傍に浮浪者が現れ、ウェンディが金目の物を所持していないと知ると、町の人間や社会に対する恨み辛みをぶちまけて去っていく。ウェンディは恐怖のあまり、その場を直ちに離れ、給油所のトイレに駆け込んで慟哭する。

翌朝、ウェンディは老警備員の出勤を待つ。そこへ老警備員がやってきて非番だと明かすと、昨晩収容所から携帯に連絡があった事を伝える。ウェンディは直ちに収容所に連絡し、ルーシーが民家で保護されており無事だと知って安堵する。老警備員はウェンディの旅の安全を願い、少額の餞別を渡して去る。ウェンディは整備工場に車を取りに行く。整備工はエンジンがかからないのはサーペンタインベルトが原因では無く、コンロッドが折れているからだと説き、エンジン交換に2000ドルはかかる見込みを示す。ウェンディは車を諦め、レッカー料金だけ払ってその場を後にすると、タクシーでルーシーを保護している家に向かう。ウェンディは住宅街の一角に位置するその家の傍で、主と思しき人の良さそうな老夫が車で外出するのを確認すると、庭に放し飼いになっているルーシーとフェンス越しに再会する。ルーシーが駆け寄ってくると、ウェンディはいつもの様に棒を投げて遊んでやる。ウェンディは車を失し、餌を買うにも窮する自分にルーシーを同伴させるのは不憫だと考え、その家に置いていく苦渋の決断を下す。ウェンディは金を稼いで、必ず戻ってくると約束すると、泣きながらその場を後にする。その後、ウェンディは北上する貨物列車に忍び込み、アラスカを目指す。

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