チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

アブダクション・プロジェクト ~遭遇~

アイヤス・カドゥジ監督作「アブダクション・プロジェクト ~遭遇~」("Abduct" : 2016)[DVD]

テキサスの田舎に暮らす住人達が、異星人によるアブダクト経験を主張する女を保護した事で、政府の陰謀に巻き込まれていく様を描くSFスリラー作品。

 

1977年、テキサス州農村部。リドリーは母の子守唄を聞いた直後に異星人の影を目の当たりにするが、その記憶は消失したまま現在に至る。リドリーはキャンピングカーを根城にしながら、UFO、精霊、政府の陰謀などマニアックなネタを扱う深夜ラジオ番組「シャドウ・ハウス」を個人で運営している。マルヴィンは番組を聴きながらトラックで山道を走行中に、道端に倒れている若い女を見つけ、乗せていく。間もなくその女クリスタルが目を覚ますと、マルヴィンは山道沿いの休憩所に寄り、食堂に居合わせたリドリーらとカードゲームに興じる。マルヴィンはクリスタルの指示に従って大勝ちするが、その直後にクリスタルは突然錯乱して泡を吹き、近くの部屋に駆け込む。その直後、どこからともなくクリスタルを呼ぶ声が聞こえ始める。クリスタルはマルヴィンに自分から離れるよう訴えかける。一方、リドリーは敷地を間借りする老夫ゼインの家を訪ねると、著名なUFO研究者リラを紹介する。

しばらくの後、我に返ったクリスタルは、傍らで死んでいるマルヴィンから鍵を盗み、トラックで走り去る。リドリーはリラをゲストに迎えて番組を開始すると、近所に住む親友で電気工学と天体物理学の博士号を持つホワイトを電話で繋ぎ、HAARP(高周波活性オーロラ調査プログラム)に関する説明を請う。ホワイトはそれがアラスカに実在する国の極秘研究施設で、大気に放った低周波電波が世界中に拡がる事で多くの問題が報告されている事、天候を管理し、異次元に穴を開け、思考操作を不法に行うなどの疑惑が持たれており、HAARPが作動するとUFOを見て精神に影響が出るなどの現象が報告されている事を明かす。その時、リドリーの携帯に番号を知らないはずのクリスタルから連絡が入る。クリスタルは何者かに追われていると訴え、助けを求める。リドリーはいたずらだと一蹴する。クリスタルはHAARPから発せられる音を聞かせ、自分が真実を見せると告げる。その直後、キャンピングカーにトラックが衝突する。トラックから飛び出したクリスタルに対し、ゼインは不法侵入と訴え、猟銃を構える。クリスタルは追われていると訴える。リドリー達はトラックの発する煙の向こうに不気味な黒服の男を確認する。ゼインの妻キャロラインは、怪我をしたクリスタルを慮り、家の中に招き入れる。黒服の男は忽然と姿を消す。リドリーはホワイトを呼び出す。直ちに駆け付けたホワイトは、リドリーから事情を聞くなり、クリスタルが邪悪な力を宿していると感知し、関わる事に難色を示す。リドリーは奇妙な現象を確かめる好機だと説く。リラは町のモーテルに戻る。

翌朝、ゼインは部屋で塞ぎ込むクリスタルを薪割りに誘う。その夜、皆はゼインの家に集まって夕食を囲む。リドリーとホワイトはMKウルトラなどの国家の陰謀について語り合う。リラは自らが9歳の時にアブダクトされた事を明かす。その直後、リビングのテレビが突然起動する。ホワイトはノイズが映る画面を録画するようゼインに促す。そこへ電話がかかってきて、クリスタルに容器を渡せと命じる。クリスタルは電話の主に付いて来ぬよう叫んで家から飛び出すと、ここにいたら皆が死ぬと訴える。リドリーはいずれにしても政府からは逃げられないと諭す。家に戻ったクリスタルは、9歳の時に両親が殺された後に施設に入り、普通の子と暮らして自らの特異さを自覚した事を明かすと、両親を殺した犯人が逮捕されておらず、しばしば記憶を無くす自分が殺したのかもしれないと説く。(クリスタルの両親は何らかの計画に関わっている事が示唆され、クリスタルを呼ぶ声の直後に得体の知れない力で殺される。)クリスタルは幼い頃に家を見つめていた男と、昨夜の男が同一であり、自分を狙っているのだと説く。クリスタルは施設を出た後にアブダクトを経て、マルヴィンに車に乗せてもらい、光や音に追われて気付いた時にはマルヴィンが死んでいた事を明かすと、明かりが見えたら逃げるよう皆に促す。その後、リラはモーテルの部屋の前で黒服の男に襲われる。夜更け、リドリーは眠っている時に得体の知れない現象に見舞われる。そこへクリスタルが駆け付けると、現象は消失し、リドリーは目を覚ます。

翌日、リドリーはクリスタル自身が殺人を犯した可能性を疑うと、クリスタルがゼインらと教会へ出かけている内に容器を捜すべく、ホワイトと共にクリスタルの部屋に忍び込む。リドリーはクリスタルのキャリーケースの中から小箱を見つける。間もなく、教会から戻ったゼインらは、玄関口にクリスタル宛の小包を見つける。その中にはマルヴィンの携帯が収められており、そこに記録された音声はクリスタルの声に続いてマルヴィンの悲鳴で途切れる。ゼインはそれを聞くなり、クリスタルが危険だと説く。リドリーはクリスタルを連れ出すと、マルヴィンが死んだ休憩所の部屋を訪ねる。しかし、そこには遺体は無く、壁には実家にも飾られていたという英国王室紋章の絵などが貼り付けられており、クリスタルは困惑する。リドリーはその絵を持ち出す。車に戻った二人は、車内で10時間近く過ぎ去ったのにその間の記憶が無い奇妙な現象を経験する。間もなく、ホワイトから連絡を受け、二人はゼインの家に戻る。

ホワイトは同じ空間に共存しても触れられない異なる世界を探知し、黒服の男の正体を掴む為、瞑想するクリスタルの電磁放射線を自作の装置で測定し始める。ホワイトはリドリーに、HAARPが電話を受けた時間に作動した記録を示すと、一連の奇妙な出来事が連動するはずだと主張する。リドリーは記憶を失った時間にHAARPが作動している事に気付く。それを聞いたゼインは陰謀論だと一蹴する。リドリーはクリスタルの小箱に収められていた奇妙な人型のオブジェクトを見せる。ホワイトはクリスタルが異次元と繋がる入口だと推測する。リドリーは異星人が次元を超えて地球に来るのだと説き、ホワイトの説を支持する。ゼインはクリスタルだけアブダクトされる理由を問う。ホワイトはリドリーが持ち帰った絵を見て、逆らえぬ血統の可能性を指摘する。その後、リドリーはリラと連絡が取れない為に、一人でラジオを開始する。夜更け、ゼインはクリスタルの寝室から異音を聞いて様子を観に行き、異星人の姿が消滅する様を目撃する。それを以って、ゼインはクリスタルの話を信用する。リドリーの番組にUFOマニアのアート・ベルが連絡を寄越し、オブジェクトが古代シュメールの神エンキの像であり、エンキは堕天使ルシファーの最初の名前の一つである事、別のものに姿を変えて人々を誘拐する物語は古代から世界中で起きている事を伝える。リドリーは異星人と呼ばれるものは精神的な存在なのかと尋ねるが、ベルはそれについてホワイトに聞くよう促す。

翌日、ゼインはクリスタルに追跡装置が埋め込まれている為に、部屋に閉じ込めておいても無駄だと推察し、取り出してクリスタルを密かに逃がしてやるべきだと主張する。元看護師のキャロラインは切開が可能だと説く。リドリーは敵と接触して会話を記録し、要求を探って公にすべきだと反駁する。ゼインはリドリーがクリスタルより真実探求の方が大事だと詰る。クリスタルはゼインに従う意向を示す。ホワイトの装置でクリスタルの首の後ろに信号が確認される。それを受け、キャロラインはクリスタルに埋め込まれた紐状の装置を摘出する。ホワイトは虫の様に動き始めたその装置を空き瓶に閉じ込める。ゼインは安全を期す為にキャロラインを妹の家に退避させる。リドリーとホワイトはゼインから拳銃の提供を受けると、キャンピングカーで出発の準備を始める。その最中、まるで人が変わったかの様なリラが押しかける。そこへホワイトがケーブルが切られているせいで車が動かないと伝えに来る。リラはホワイトに発砲し、弾が顔を掠めると、次にリドリーに銃口を向ける。リドリーは咄嗟に子守唄を口笛で吹き、リラを正気に戻す。ホワイトは混乱するリラに、歌が引き金となって人格が変貌するMKウルトラであり、リラには大勢のファンがいて同じ道を歩むように政府に仕組まれているのだと説く。リドリーはどこか静かな場所へ逃げてそこで暮らすようリラに促す。

リドリーとホワイトは車にクリスタルを乗せて、ゼインの家を離れる。間もなく、後方から光る物体が飛び立つ。その矢先に、前方にマルヴィンが現れ、車は避けきれずにマルヴィンを撥ねる。クリスタルはマルヴィンを探して森の中へ駆け出す。ホワイトはその後を追いかけ、クリスタルに戻るよう命じる。二人が開けた場所に着くと、上空に宇宙船が飛来し、クリスタルの傍にマルヴィンが現れる。一方、リドリーの前には実の母親だと称する女が現れ、約束を破った罰を与えるなどと説き、子守唄を歌い始める。リドリーは近寄ってくるその女に発砲するが、効かないと悟って森の中へ逃げ出す。その頃、ゼインは紐状の発信機を飲み込む。間もなく、黒服の男が現れると、ゼインは男にオブジェクトを手渡すが、男はそれをへし折る。ゼインは容器がクリスタル自身だと悟ると、猟銃を構え、失踪した自らの娘も誘拐したのかと問い質す。男はそれに黙して語らず、ゼインの猟銃を消し去ると、サングラスを外して虚空の目を見せる。

クリスタルは正気を失って念動力を発動し、リドリーの銃を弾き飛ばす。そこへ女が追ってくると、リドリーは人類を支配する為に子供を産ませ、指導者が密かに人を操っているのではないかと問い質す。マルヴィンはクリスタルが人殺しでは無く、自分達が育てたものを埋め込んだだけだと説く。リドリーはどこから来て何が目的なのか問い質す。女は人類よりずっと前から存在し、定住するまで普通の人生を送らせてそれを見守っていた事を明かすと、全人類が計画の一部であり、知ろうと知るまいとそう決っているのだと説く。リドリーはクリスタルに、悪霊に体を奪われてはならず、偉大な精霊のものだと訴える。クリスタルはそれに呼応し、念動力で女とマルヴィンを弾き飛ばす。その直後、上空の宇宙船が傍に墜落する。間もなく、別の宇宙船が現れ、クリスタルを光の柱で包んで連れ去る。女は自分のものだと叫ぶと、リドリーにまたすぐに会いに来ると告げて消え去る。そこへ数機のヘリがやってきて、リドリーとホワイトはどこかの施設に連行される。リドリーは取調室の様な部屋で、何も話さない不気味な男と対面する。リドリーは考えを読ませはしないと牽制する。男の目が光った途端、リドリーは鼻からの出血に動転して、部屋から出ていこうとする。ドアを開けると、リドリーはそこがキャンピングカーだった事に気付き、困惑する。リドリーは再び森に戻ると、ホワイトが開発していた装置を起動し、空に光を放つ。

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