チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ベイビー・ドライバー

エドガー・ライト監督作「ベイビー・ドライバー」("Baby Driver" : 2017)[BD]

天才的な運転技術を持つ青年が、背負った借金返済の為に逃がし屋として犯罪への協力を強いられながらも、恋に落ちた女を連れて逃避を企てる様を描くクライム・アクション作品。

 

ジョージア州アトランタ。天才的な運転技術を有する青年ベイビーは、犯罪組織のボス、ドクの下で雇われの逃がし屋として働いている。かつて車泥棒だったベイビーは、麻薬を積んだドクの車をそうとは知らずに盗んだ事で、全額の弁償を余儀なくされ、長らくドクの命令に従って犯罪に加担し、その取り分を返済に充ててきたのだった。幼い頃に事故で両親を亡くしたベイビーは、その時に負った耳鳴りの後遺症を打ち消す為に、常にipodで音楽を聞いている。また、ベイビーは常にレコーダーを携行しており、人の声を録音してサンプリングし、オリジナルの楽曲をミックスする事を趣味としている。ベイビーは耳と脚が不自由な里親の老夫ジョーをアパートで世話しながら、取り分を使わう事なく慎ましく暮らしているが、ジョーはベイビーの身を案じている。

ある時、ベイビーはドクの指示を受け、悪党グリフ、バディとその妻ダーリンらの銀行強盗に同行する。グリフらが現金を強奪して車に戻ると、ベイビーはパトカーの猛追を振り切って首尾よく逃走に成功する。ドクはアジトに戻った四人に平等の取り分を支払うと、ベイビーからは返済分を除き、あと一回の仕事で完済となる事からそれを以って解放する意向を示す。その後、ベイビーはかつて母がウェイトレスとして働いていた行きつけのダイナーを訪ね、新入りの若いウェイトレスに心惹かれる。ベイビーは自らがドライバーだと明かす。女は20号線を宛もなく走ってみたいと、その望みを口にする。ベイビーは女が口ずさんでいた歌の曲名を聞いて、早速そのレコードを買い求める。

間もなく、ベイビーはドクから次の仕事の依頼を受け、アジトで自称サイコのバッツ、エディ、JDからなる悪党グループと対面する。四人はドクの指示を受け、現金輸送車襲撃計画を決行する。バッツらが現金を強奪して車に戻ると、ベイビーは逃走を図るが、武装した海兵隊員による予期せぬ妨害に遭う。バッツはショットガンで海兵隊員を迎撃しようとするが機を逸する。ベイビーは苦戦の末に海兵隊を退け、計画を成功に導く。バッツはベイビーが意図的に海兵隊員への狙撃を邪魔したのでは無いかと問い質すが、ベイビーは否定する。バッツは敵に同情すると命取りになると説く。アジトに戻ったベイビーは、バッツが逆らったJDを殺したのだと悟る。ドクは約束通りにベイビーを解放すると、最後にJDの死体を乗せた車の始末を命じる。ベイビーは車をスクラップ工場に持ち込み、処分されるのを見届ける。ベイビーは歌手だった母が、運転中に父と激しく口論して衝突事故を起こした記憶を回想する。

ベイビーは再びダイナーを訪ね、ウェイトレスからその名がデボラだと教えてもらい、ドライバーを辞めた事を明かす。二人は音楽について語り合い、意気投合する。ベイビーはデボラに付き添ってコインランドリーを訪ね、耳の問題や里親と暮らしている事について明かすと、違う場所で会う事を望むデボラをレストランでの食事に誘う。ジョーはいつにも増して楽しげなベイビーの様子を観て、運転で人の喜びを運ぶ仕事に就くよう促す。それを受け、ベイビーはピザ屋の配達員として働き始める

間もなく、ベイビーはデボラを高級レストランに連れて行く。そこに居合わせたドクはベイビーを外へ連れ出すと、自分と組んで金儲けするよう唆すが、ベイビーはそれを拒む。ドクはジョーやデボラに危害が及ぶかの様に仄めかし、協力への同意を取り付ける。その後、ベイビーはデボラを車で家まで送り届ける。デボラは物憂げなベイビーに理由を話すよう促す。ベイビーはデボラが自分に相応しくないのではないかと心配しているのだと説く。デボラはベイビーと口づけを交わす。

翌日、ドクはベイビーをアパートまで迎えに行き、郵便局の前に連れて行くと、甥っ子と一緒に客を装って内部を偵察するよう命じる。ベイビーはそれに従い、局内の警備体制などを把握し、ドクに報告する。ドクはすぐに大金持ちになれると唆す。その後、ベイビーはダイナーのデボラに連絡し、ドライバーを辞めたいと告げると、二人で20号線を高級車で宛もなく走り続けたいと打診する。デボラは応諾する。

ベイビーはアジトを訪ね、バッツ、バディ、ダーリンからなる次の計画のメンバーと合流する。ドクは作戦会議において、郵便局で大量の郵便為替を強奪して換金する計画の詳細を説明する。その後、ベイビーら四人はドクの指示に従い、武器の調達に出かける。ベイビーらは町外れの廃倉庫で、売人ブッチャーとその手下らと落ち合う。ブッチャーは早速、大量の武器の紹介を始める。その最中、バッツは武器を収めた木箱にアトランタ警察と刻印されている事に気付き、不意を突いて先に攻撃を仕掛ける。バッツ、バディ、ダーリンは激しい銃撃戦の末に、ブッチャーらを皆殺しにする。バディはバッツの横暴なやり方に憤慨するが、バッツはブッチャーらが警官だったと説き伏せる。一行は武器を奪取して逃走する。

帰り道、バッツは通りがかりのダイナーに寄るようベイビーに命じる。ベイビーはその店が嫌いだと偽って拒否するが、バッツはベイビーのその態度を訝り、寄っていくよう強要する。ベイビーはやむを得ずそれに従う。デボラは来店したベイビーらに初対面を装って接客する。バディは改めてバッツのやり方に異議を唱える。バッツは推測と称し、バディが元株屋で、妻子持ちだったが、働きすぎが災いしてヤク中となり、借金地獄に陥った挙句、会社の金に手を付け、ダンサーのダーリンと逃避行を続けているクズだと看破する。ダーリンはバディを擁護するが、バッツは笑い飛ばす。バッツはベイビーのデボラに対する態度を訝り、拳銃を持ってデボラを誂いに行こうとする。ベイビーはそれを制止する。興醒めしたバッツは店を後にし、バディとダーリンもそれに続く。ベイビーは会計時に、デボラに午前二時に落ち合う約束を記したメモを忍ばせる。

ドクはアジトに戻った四人に対し、ブッチャーから取引終了の合図が来ない理由を問い質す。バッツは相手が警官だった事を伝える。ドクは自らが飼っている警官だった事を明かすが、バッツは相手が先に撃ってきたのだと欺く。ドクは警察の急襲に備え、計画の中止を決定し、四人に街から出るよう命じる。バッツはそれを拒否し、計画を続行する意向を示すと、元株屋のバディなら郵便為替の買い手も探せるはずだと説く。バディはそれを認める。ドクはベイビーに意向を確認し、ベイビーは応じる構えを見せる。一同は翌朝の決行に備えて休息に入る。

深夜二時直前、ベイビーはアジトから抜け出し、車で逃げようと企てる。そこにバディが現れ、車を止めると、不本意で無いベイビーの心情に理解を示し、目を瞑って逃してやろうとする。そこへ更にバッツが現れ、ベイビーから盗んだレコーダーの録音の理由について問い質すと、警察か情報屋では無いかという疑いをかける。ベイビーは歌を作っているだけだと弁解する。バッツとバディは歌を収めたテープのあるアパートに連れて行くよう命じる。ベイビーが難色を示すと、バッツはベイビーを殴って気絶させ、その間にベイビーのアパートから大量のテープを持ち出してくる。間もなく、アジトで叩き起こされたベイビーはジョーの身を案じる。一同はテープを再生してデボラの声をサンプリングした音楽を聞き、ベイビーがデボラについて騙していた事を知る。ドクは別のドライバーを探す意向を示すが、ベイビーは自分に任せるよう請う。デボラはダイナーで待ち惚けする。

翌朝、四人は計画どおりに郵便局の襲撃を決行する。ベイビーは裏口で待機する際に、出勤してきた受付の女に危険だと仄めかす。女は警官を連れて戻ってくる。そこへ強奪を終えたバッツらが戻ってくる。バッツは警官を射殺し、ベイビーに車を出すよう命じる。義憤に駆られたベイビーは、目の前に停まっていたトラックに車をぶつけ、バッツはトラックに積載されていた鋼材に貫かれて死ぬ。そこへ警察が駆け付けると、ベイビーは郵便為替の詰まったバッグを奪って、走って逃げ出す。バディとダーリンも警察に応戦しながら逃走する。ベイビーは街を疾走した末に、駐車場で車を盗んで逃走を図るが、バディとダーリンが乗った車と衝突する。ダーリンは駆け付けた警察と応戦し、射殺される。ベイビーは車を乗り捨てて逃走する。バディは警察との銃撃戦を続ける。

ベイビーは通りがかりの老女から奪った車に乗ってアパートに戻る。ベイビーは荒らされた部屋で倒れているジョーの無事を確認すると、ダイナーに電話をかけ、接客中のデボラに自分が行くとの伝言を残す。ベイビーはこれまでに蓄えてきた大金の全てをジョーに託すと、高齢介護施設ジョーの身柄を預ける。別れ際、ベイビーはジョーに守れなかった事を詫びると共に、自分はもう大丈夫だと伝える。ベイビーは警察の捜索を掻い潜ってダイナーに辿り着く。先回りして待ち受けていたバディは、ダーリンの復讐を果たすべく、デボラに拳銃を向ける。その時、警官がベイビーとバディに気付かずにトイレの捜索にやってくる。ベイビーは不意を突いてバディを銃撃すると、デボラを連れて逃走する。バディは駆け付けた警官を射殺してベイビーの後を追う。

ベイビーはドクに連絡し、助けを求めるが拒まれると、通りがかりの不良を脅して車を奪い、アジトを訪ねる。ベイビーはドクに郵便為替と母のテープの交換を要求し、助けを求める。ドクはベイビーとデボラに自らの経験を重ね、要求に応じてテープを返却すると、郵便為替を持って二人で国境を超えるよう促す。三人が立体駐車場に出た途端、生き延びていたブッチャーの手下らが奇襲を仕掛ける。ドクは手下らをショットガンで撃退するも深傷を負う。そこへパトカーに乗ったバディが急襲し、ドクを轢き殺す。ベイビーはバッグを持ってデボラと共に車で逃走を図る。バディは車を猛追する。ベイビーは一計を案じる事でジョーの裏をかき、パトカーを押し出して地上へ突き落とす。直前に脱出したバディは、ベイビーが油断した隙に乗じて銃口を突きつける。バディはベイビーの両耳の傍で発砲して聴覚を奪うと、苦悶するベイビーの目の前でデボラを殺そうとする。ベイビーは朦朧としながらもバディの脚を狙い撃ち、バディは炎上するパトカーの上に転落して死ぬ。

ベイビーはデボラの運転する車で目覚める。デボラはベイビーの母のテープを再生し、ベイビーはスピーカーに手を当てて母の歌声に聞き惚れる。街を離れた車は林道を抜けた先の橋で警察の検問に遭遇する。ベイビーは車を停めさせ、デボラに口づけすると、住む世界が違うと告げ、投降する。その後の裁判で、デボラ、ジョー、更に受付の女と車を奪われた老女がベイビーを擁護する証言を行い、ベイビーには懲役25年のところ、5年で仮釈放となる寛大な処分が下される。服役中、デボラは裁判で明らかになったベイビーの本名マイルズ宛に数枚の絵葉書を収めた手紙を送り、ベイビーとのドライブの夢を繋ぐ。5年を経て、晴れて釈放されたベイビーは、高級車で迎えに来たデボラと口づけを交わす。

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