チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

新感染 ファイナル・エクスプレス

ヨン・サンホ監督作「新感染 ファイナル・エクスプレス」("부산행" : 2017)[BD]

韓国で感染するとゾンビ化する謎の奇病がパンデミックを起こし、ソウルからプサン行きKTXに乗った乗客達が生き延びる為に死力を尽くす様を描くホラー・スリラー作品。

 

ソウルの投資会社でファンドマネージャーを務めるソグは、多忙を極める余り、家庭を疎かにしがちだった為、家を出た妻ナヨンとは、小学生の娘スアンの親権を巡って争うまでに関係が悪化していた。スアンの誕生日前日、国内で疫病の発生や魚の謎の大量死などの不穏な事件が相次いだ事から、ソグは直ちに部下のキム代理に関連銘柄の売却を命じる。夜、ソグはスアン、母と三人で暮らすアパートに帰る。スアンはナヨンに連絡し、誕生日に電車で会いに行く意向を伝える。それを聞いたソグは多忙を理由に連れて行く事に難色を示すと、スアンに誕生日プレゼントを贈るが、それはスアンがこどもの日に貰ったのと同じゲーム機だった為、スアンを落胆させる。ソグはスアンに欲しいものを尋ね、スアンはプサン行きを希望する。ソグの母はソグにナヨンと会って話し合い、離婚回避に努めるよう促すと、ソグが学芸会に来なかった為にスアンが寂しがっていた事を伝える。ソグは母が代わりに撮ってきたビデオで、スアンが歌を途中で歌えなくなる様子を見る。ソグはスアンをプサンへ連れて行く事に決め、未明に車でソウル駅へ向かう。ソグはスアンが歌えなくなった件について、途中で諦めるなら始めないほうが良いと説く。道中、ソグ達は高層アパートで生じた火災を目にし、不穏な気配を感じる。

ソグ達は5時30分発プサン行きKTX101号に乗車する。ソグはキム代理からアンサン工業団地で暴動デモがあった事を伝え聞くと、関連銘柄を絞るよう命じる。出発直前、駅の構内に暴徒が押し寄せ、その内の一人で挙動不審な少女がKTXに駆け込む。乗務員はそれらに気付かず、KTXを発車させる。ソグと同じ客車の、高圧的なビジネスマン風の男ヨンソクは、トイレに篭っている客について男性乗務員に報せる。スアンは寝入っているソグの隣を離れ、トイレに向かう。スアンは男性乗務員が開けたドアの中で、「みんな死んだ」などと呟く浮浪者の男を目の当たりにする。男性乗務員は浮浪者に外へ出るよう命じる。スアンは先の車両のトイレに向かう。体格の良い男サンファは身重の妻ソンギョンがトイレを済ませるのを待っており、スアンに更に先のトイレを使うよう促す。その頃、女性乗務員は連結部で発作を起して倒れている少女を見つけると、男性乗務員に無線で報せ、指示を仰ぐ。目を覚ましたソグは車内のテレビを見て、暴動が全国的に広がっており、政府が軍を派遣して鎮圧に乗り出した事を知ると、スアンを捜しに行く。

少女はゾンビ化し、女性乗務員に食らいつく。女性乗務員は客室に逃げ込むが、間もなく同じ様にゾンビ化し、乗客らを見境なく襲い始める。客はパニックに陥り、我先にと後方車両へと逃げ始めるが、逃げ遅れた者達は次々にゾンビ化していく。ソグはゾンビ化した乗客らが押し寄せて来ている事に気付くと、途中で見つけたスアンを連れ、サンファら他の生存者と共に元の客室に逃げ込む。ゾンビ達はドアの開け方が分からず、また見える物目掛けて襲ってくる事から、ソグ達はドアのガラスを新聞紙で覆う事で難を逃れる。運転士は途中のチョナン駅を通過する意向を乗客に伝えるが、ヨンソクはチョナン駅に止まるよう要求する。ソグは母から連絡を受け、母が苦悶しながらソグとスアンの身を案じ、間もなく正気を失う様を聞く。

KTXはチョナン駅に到着するが、既にゾンビの群れの襲撃を受けている事が分かり、通過を余儀なくされる。政府は会見を開き、全国規模の暴動デモが発生した事により、多数の死傷者が出て、都心の機能が麻痺している事を認めた上で、国家非常事態宣言を発令し、安全な被害拡散防止に最善策を取っている事から、事態が収束に向かうとの楽観的な見通しを示すと、国民に流言飛語に惑わされず、家の中で過ごすよう促す。ソグはナヨンと連絡が付かない事を知る。運転士は乗客に対し、テジョン駅に軍の部隊が待機し、車内を鎮圧する運びとなっている事を伝えると、到着次第下車するよう促す。それを受け、ソグは知己の投資家のミン大尉に連絡し、自らの状況を伝える。ミンはテジョン駅で乗客が隔離される事を明かす。ソグは自分とスアンだけでもなんとかして欲しいと頼み、ミンは中央広場では無く東広場に移動するようソグに促す。

間もなく、テジョン駅に到着する。乗客らは無人のホームに降り立つと、恐る恐る駅構内に向かう。ヨンソクは運転士の元に駆け寄ると、自らがバス会社の常務であり、テジョンが封鎖されてバスも入れない事を明かし、ゾンビに占拠された車両を外して、まだ無事だと目されるプサンへ向かうよう要求する。運転士は客にそれを伝えに行く。ソグはスアンと共に中央広場に向かう乗客らから離れ、東広場に向かおうとする。スアンは意図を測りかねる。二人の後を付いてきた浮浪者はソグの電話を聞いていた事を明かす。スアンはソグが自分の事しか考えないから、ナヨンも家を出たのだと詰る。駅の前には鎮圧に失敗し、ゾンビ化した軍の部隊が屯しており、乗客に気付くや襲撃を始める。乗客らはホームへ引き返す。ソグ、サンファとヨングクを始めとする野球部員達は、ホームに通じるドアを閉めてゾンビの侵入阻止を図る。襲撃を逃れた運転士と乗客らはKTXに逃げ込む。ゾンビの群れは連絡通路の窓を破ってホームに侵入する。ソンギョン、スアン、浮浪者、老夫ジョンギルはゾンビが占拠する車両の連結部に逃げ込む。ヨンソクは構内に残った乗客を待たずに出発するよう乗務員に強要し、乗務員は運転士に発車を要請する。ソグらは押し寄せるゾンビに抗しきれずにドアを破られ、ホームに向かう。生き残ったソグ、サンファ、ヨングクは走り出したKTXの後方に乗り込む。

運転士は管制室に連絡し、プサンまでの線路開放の了解を得る。ソンギョンらはゾンビの群れから逃れ、トイレに身を隠す。サンファはソンギョンに連絡し、13号車のトイレに隠れている事を聞く。ヨングクは応援団長のジニに連絡し、乗客らが15号車に集まっている事を聞く。9号車にいるソグらは、ゾンビが占拠する車両を突破し、ソンギョンらと合流する事を決意する。ソグらは腕をテープで巻いて守りを固め、警棒とバットを手に取ると、腕っ節の強いサンファを先頭にして、ゾンビの群れの中に突入する。死闘の最中、トンネルに入って車内が暗くなると、ゾンビは途端に動きを止める。ソグらはゾンビが暗部では視界が効かず、音のみに反応するのだと悟る。ソグらはその習性を利用し、携帯の音でゾンビを誘導するなどして客室を通り抜け、ソンギョンらの元に辿り着く。ヨングクはジニに間もなくそちらに向かうと伝える。それを聞いたヨンソクは、感染の確認ができない者達を安全な客室に入れる事を拒否し、乗務員と他の乗客らもヨンソクを支持する。

車両がトンネルに入ると、ソグらは暗闇の中、荷物棚を這って進む事で、ゾンビが占拠する14号車の通過に成功するが、トンネルを出た直後にゾンビに気付かれ、連結部のドアの封鎖に失敗する。ソグとサンファはゾンビの侵入阻止に苦慮する。一方、ヨンソクの主導により、15号車側のドアが封鎖され、一同は連結部で足止めを食らう。ヨングクはバットでドアのガラスを叩き割り、客室に押し入ろうとするが、ヨンソクらは束になってそれを阻む。サンファはゾンビに手を噛まれ、死を覚悟すると、ソグにソンギョンを頼み、身を挺して逃げる時間を稼ぐ。ソグはやむを得ず、ソンギョンを連れて15号車へ向かう。サンファはこれまで付け倦ねていた赤子の名がソヨンだと叫んだ直後、ゾンビの群れに飲まれる。

ソグらは力づくで15号車に押し入り、ドアを封鎖するが、その際にジョンギルだけが遅れてゾンビに襲われる。ソグはヨンソクを殴り飛ばし、その責任を問う。ヨンソクはソグらが感染していると喚く。乗務員はそれに感化し、前方の連結部に移動するようソグらに命じ、乗客らはヒステリーを起してソグらに罵声を浴びせ始める。ソグらはやむを得ず連結部に移動し、ジニもヨングクに付き添う。乗客らは連結部のドアを封鎖する。ジョンギルの妹インギルは、乗客らの愚行に呆れると、14号車側のドアを開放して、ジョンギルを含むゾンビの群れを客室に入れる。ソグらは乗客らがゾンビに襲われる様を傍観する。ソグはナヨンに会わせてやるとスアンに誓う。スアンは学芸会の歌がソグの為に練習したものであり、ソグがいないから途中から歌えなくなった事を明かすと、ずっと一緒にいて欲しいと請う。ソグは尚もナヨンと連絡が付かない事を知る。その矢先にキム代理が連絡を寄越し、プサンが初期防衛に成功した事と同時に、本件の発端が自分達が株価を操作して助けたバイオ企業だった事を明かして嘆く。ソグはキム代理に責任は無いと説いた後で、トイレの中で慟哭する。

東テグ駅に接近したKTXは、線路が横転した貨物車で塞がっている為に停止を余儀なくされる。運転士は救助隊を待つか、他の列車でプサンに行くかの選択を乗客に促すと、自らは車両基地へ運行できる列車を探しに行く意向を示し、乗客の無事を祈って出ていく。ソグらはプサン行きに賭ける事を決意し、運転士が指示した線路を目指す。運転士は襲撃を免れた機関車を見つけ、基地から発進させる。一方、トイレに隠れて難を逃れたヨンソクと乗務員もまた、線路に向かおうとするが、ヨンソクは乗務員をゾンビの餌食にし、その隙に車外へ脱出する。間もなく、抜け道を探して彷徨うソグらの元に、炎上する暴走列車が突っ込んできて、他の車両と衝突して横転する。一同は直撃を免れるが、その際にヨングクとジニはソグらと逸れる。二人は機関車の来る線路に向かう途中で、通り抜けようとした車両内でヨンソクの妨害に遭い、ゾンビに襲われる。ゾンビに追われるヨンソクは、走行する機関車に辿り着く手前で転倒する。運転士は機関車から降りてヨンソクを助けに行く。ヨンソクは運転士を犠牲にして自分だけ機関車に乗り込む。

ソグらは倒壊し、今にも炎上しそうな車両に行く手を阻まれる。間もなく、車両からゾンビが溢れ出る。浮浪者は自らを犠牲にし、ソグらを先に行かせる。ソグらは夥しいゾンビの群れから逃れ、機関車に辿り着く。運転室へ入ろうとしたソグの前に、ゾンビ化したヨンソクが現れる。ソグは死闘の末にヨンソクを車外へ投げ落とすが、その際に手を噛まれる。ソグはスアンとソンギョンを運転室に入れ、安全な場所でブレーキを引いて止まるよう命じると、泣きじゃくるスアンの手を振りほどき、車両後部に移動する。ゾンビと化す直前、ソグは赤子のスアンを抱き上げた至福の時を想起し、微笑みながら線路に身を投げる。

機関車は、プサン郊外のトンネルの入口に築かれながらも、破壊されて無数の死体が転がるバリケードの手前で停止する。ソンギョンとスアンは下車し、トンネルの中へ歩みを進める。トンネルの出口でバリケードを築き、監視を行う韓国軍の兵士は、二人の接近に気付くと、目視では感染の確認ができない事から上官に判断を仰ぐ。上官は射殺を命じ、兵士は引き金に手をかける。その時、スアンがソグを悼んで泣きながら口ずさむ、学芸会で歌えなかった「アロハ・オエ」が聞こえてくる。兵士らは二人が生存者と確認し、救出に向かう。

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