チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

20190130

今日はシネコンへ出かけてルカ・グァダニーノ監督版『サスペリア』を観てきた。当初は今週の金曜日に観るつもりで予定していたのだが、昨日更新されたシネコンの上映スケジュールを確認したら、公開二週目にしてレイトショー一回のみの上映となっていたので、そんな夜中の外出を厭う私は、やむを得ず午前の上映があり、メンズデーでもある今日に急遽予定を繰り上げたのだった。ダリオ・アルジェント版の原作『サスペリア』は数年前にDVDで観たばかりで、ある程度は内容が頭に入っていたから、40年の時を経て果たしてリメイク版では何がどう進化しているのか楽しみにしていた。ところが本作は原作の設定を流用してはいるものの、ほとんど別物と言っても過言ではないくらいシュールで変態的な玄人向けホラー作品へと様変わりしていた。端的に言ってこれは難解過ぎて、軽い気持ちで見たら大やけどするのではなかろうか。近くの座席の老婦はついていけなかったのか、途中からいびきをかいて寝ていた。二週目にして上映が一日一回になるのも納得できなくもない。とくに最終盤の演出にはまったく度肝を抜かれてしまったのだが、結局なにかしらのテーゼがあったのかよく分からないままだったから、レンタルか配信でもう一度観たい。ルカ・グァダニーノの作品は『胸騒ぎのシチリア』、『君の名前で僕を呼んで』を観たが、この人がこんな変態的ホラーを撮るとは想像だにしなかった。いやはや稀にみる鮮烈な作品だった。