チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

くるーぐまん先生。

最近、メンタルが幾分復調気味なのでちまちま読書を再開した。

まあ小難しいのはアタマが頑として拒否するのでマイルドな本を選択。

その読了記録。

さっさと不況を終わらせろ

さっさと不況を終わらせろ

言わずと知れたクルーグマン大先生の本。まあ僕は経済に無頓着だし、氏の著作物はコラムも含めて

読む機会はほとんどないけど、彼の言説を引用する記事やブログ等は枚挙に暇がないので、そういう

ルートからどんな御仁なのかは大体窺い知ってはいたところ。

内容は至ってシンプルでタイトル通りの一言に尽きてしまう。邦題でもそのまんま。日本に関して

直接言及している箇所はほとんどないけど、いまこそドンピシャのケインズ的政策を総動員させて

やりましょうやってこんこんとなされる提言の数々は、まさに現在の日本にこそ適用できそうなもの。

先般、アベノミクスについて氏は「結果的に全て正しい」と表明されたものの、その一方で

本書の中では増税や生活保護の切り下げについて反対する旨の記述もあるからね。アクセルと

ブレーキ踏んでどーすんのってね。まあ、僕みたいなドシロウトのおっさんには理解の及ばない

ところだけども・・・。

 

黒革の手帖〈上〉 (新潮文庫)

黒革の手帖〈上〉 (新潮文庫)

黒革の手帖〈下〉 (新潮文庫)

黒革の手帖〈下〉 (新潮文庫)

松本清張は「日本の黒い霧」しか読んでなかったんだよね。本作はしがない銀行員の女性が、成功を

夢見て銀座のクラブのママに転身するんだけど、その元手となるのが横領してせしめた金っていう

設定がもうおかしいよね。以後、なんとも独善的な理屈を振りかざして、金持ちオヤジ共への強請りを

繰り返し銀座の街を上り詰めていく・・・かのようにみえた。そこに待ち受ける衝撃、いや笑劇の

落とし穴。ラストはまるでホラー作品みたい。もう世にも奇妙な物語のセカイ。救いはないけど

ある意味痛快。

 

乞食のおっさんの楽しみと言えば、これからも映画と読書くらいなもんです。