ちまちまと本を読んではいるんだが、読み散らかしてそのまんまなんだよなぁ。読んだ端から内容が
飛んでいくし・・・。そこでまた読了記録。前回が3月末だったから相当期間が空いてしまった。無精
すぎるわ。以下、ただの備忘録。

- 作者: 孫崎享
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2012/12/16
- メディア: 新書
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孫崎氏ってネットじゃ叩かれてるよなぁ。陰謀論者的に揶揄されることもしばしば。本書は氏のキャリア
外交官としての半生をしたためた様な内容で構成されており、実体験に基づく国際舞台における情報戦の
生々しい描写は大変読み応えがあった。まぁ、ネトウヨは耳を貸さないだろうが。それでも氏の著書は
大変人気があるから順番待ちでなかなか借りれないんだよなぁ。

- 作者: 橘木俊詔,迫田さやか
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2013/01/24
- メディア: 新書
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多方面で格差の拡大が指摘されている昨今、本書では夫婦間に生じ始めた格差を指摘している。ここで
言う二極化とは「パワーカップル」と「ウィークカップル」における歴然たる収入差だ。富める者は
ますます富み、一方で貧困からの脱却が容易でない事実をデータが証明している。これじゃ結婚ってのも
金持ちの道楽になっちまうよなぁ。僕は来世に期待するよ。

- 作者: 安達誠司
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2012/11/30
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古くはEC他、諸共同体がEUへと発展していく過程を紹介し、ユーロ導入の経緯を見る。為替は大して
興味ないし、海外旅行に行ったことすらない身からすればユーロって馴染みないのよねぇ。そこで本書を
読めばユーロという通貨を通して、欧州圏の実情について多くのを学べること請け合い。金融不安が
ユーロ圏を震撼させたのは記憶に新しいが、いまだ危機は続いており安定化までは程遠いという印象だ。

強い力と弱い力 ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く (幻冬舎新書)
- 作者: 大栗博司
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2013/01/30
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乞食のおっさんのかつての専門分野。と言ってももうアタマから知識がごっそり抜け落ちてしまったが。
たまにこういう本を読んで先端科学の最新事情に触れては、幾ばくかの郷愁に浸るというか・・・。
理系じゃないと少し敷居が高いかなという印象だが、知的好奇心を存分にくすぐる内容でwktk度高し。
まぁ、ヒッグスが発見されたところで何かが劇的に変わるワケじゃないし、真に宇宙を理解する上では
まだまだ序の口。より高エネルギーの加速器の建設が待たれるが、さて理論の検証に繋がるのかどうか。
この辺はまさに鬼が出るか蛇が出るかってところで、理論を覆すナニカが出てくる可能性もあるかも。
昔、「CERNで働く」ってのが本当に夢だったんだよなぁ。嗚呼、僕の人生は何処へ・・・。

ショック・ドクトリン〈上〉――惨事便乗型資本主義の正体を暴く
- 作者: ナオミ・クライン,幾島幸子,村上由見子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2011/09/09
- メディア: 単行本
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いやぁ、こういうガッツリしたハードカバーの本はさすがにしんどくなってきたね。まだ上巻なんだが、
相当エネルギーと時間が必要だよ、内容が内容なだけにさ。これ読んでるとミルトン・フリードマン
率いるシカゴ学派がいかに鬼畜な集団か、これでもかって程、刷り込まれるんだが俄に信じがたいなぁ。
革命や災害のどさくさに紛れて徹底した市場原理主義を導入させ、その挙句国民生活に何が起きようが
知ったこっちゃねぇ的な大規模社会実験の数々。そこには往々にして血生臭い虐殺劇が伴うという。
近々、下巻を読んでもっと理解を深めてみよう。

- 作者: 岡田尊司
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2012/01/28
- メディア: 新書
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僕の好きな岡田先生の本。異常心理と言えば自分も心当たりがありまくりなワケで、自分再発見が目的。
なるほどなぁと大きく頷く部分多数で、改めて基地外一歩手前の我が身を振り返ることができたように
思う。それと以前から、それなりに社会的地位のある人物が、何故しょうもない事件で人生を棒に振って
しまうのか、不思議で仕方なかったが本書を読んでいくらかスッキリ得心が行った。

- 作者: 永濱利廣
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2012/10/26
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タイトルだけで泣かせるねぇ。前出の夫婦格差社会にも通底する内容で、女性の社会進出がより一般的に
なった反動で、労働市場から閉めだされてしまう男性が出てくるワケで。とりわけ雇用の情勢が、ここ
十数年で製造業からサービス業にその割合を大きく移してきた実態があり、女性の方が優位になって
きたと。新卒だと賃金が逆転してたりね。だからと言って著者は女性の社会進出を否定しているのでは
全くなく、今後を見据えてよりベターな方策ってなんだろねっていう問題提起を図っている。まぁ確かに
僕のようなコミュ障男には生きづらい世の中だわな。

ひきこもりはなぜ「治る」のか?: 精神分析的アプローチ (ちくま文庫)
- 作者: 斎藤環
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2012/10/10
- メディア: 文庫
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僕は完全なひきこもりではないが、著者の定義によると社会的ひきこもりというモノに該当するようだ。
セレンディピティというひきこもりには福音のような考え方があるのだが、そうは言っても高齢ヒッキー
とか高齢ニートには実践は難しいよなぁ。あとやっぱり第三者の介在が肝要だそうで、特に異性の
パートナーなら尚良いってさ。ハハッ!ワロタ・・・僕はそっと本を閉じた。いやまぁ結局読了したが。

- 作者: 吉本佳生
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/10/18
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世間はアベノミクス一色だが、本書こそ日本経済再生への処方箋足りうるかも知れませんなぁ。ド素人が
何を言っても虚しいんだが、インフレ期待頼みのリフレ政策ってどうも信用ならん。三本の矢が果たして
実体経済を牽引して行くんだろうか。そんな疑念を抱く僕の腑に落ちたのが本書の説く「1998年問題」
と「賃金デフレ」。データを見る限り明示的に家計から企業への所得移転が進んでおり、更には企業が
その金を投資に回さないことが問題と論じ、実際に投資額は他の先進諸国と比べると大きく見劣り
している。この企業姿勢こそが「奇妙な常識」だと喝破している。
やっぱこまめに読了記録付けなきゃ。どんどん脳が劣化していくよ。ズボラなおっさんで困るわ。
昨日は一昨日に引き続き「日本海軍400時間の証言 第3回」を鑑賞。んー、やはりこのシリーズは
Nスペにしては微妙だな。軍令部の核心に肉迫しきれていないというか。頼りが海軍反省会の録音テープ
だけだからなぁ。極東軍事裁判において陸軍トップが極刑に処せられたのに対し、海軍トップはそれを
免れた、その舞台裏で何が図られたのかという辺りは興味深く観ることができたが、軍令部の実態を
詳らかにせんことには命令されるがままに死んでいった末端の兵士達は浮かばれないんじゃないかな。