先日から近くのスーパーでも売られる様になったあたり前田のクラッカー。パクパクつまめる小ぶりな大きさと、サクサクあっさりした食感に見事にハマってしまった。食事としては貧相だと分かっていながらも、昼はコレを袋半量程とコーヒー一杯で済ませる日々が続いている。往年のギャグとしてしか認識していなかったお菓子が、どういう経緯で突然置かれる様になったのかは分からないけど、Twitterにおけるつぶやきを抽出してみると、「あたり前田のクラッカー売ってたw」「本当にあったんだw」的な報告が散見されるから、最近になって販路が拡大されたのかも知らん。
同時にちょっと驚いてしまったのが、「あたり前田のクラッカー」というギャグが、若いヒト達(垢から察するにおそらく)の間でも未だに現役で使用されているコト。多くの場合、いわゆる死語だと自覚していながらも、あえてその旧さまでおもしろニュアンスとして含意した上で用いているらしい。もっともリアルなコミュニケーションの場で使うのは、やはりちょっと憚られる気がするのだけどどうなのかしら。友人おらんし、使う機会ないけども。
とかくデコレーション尽くしで、付加価値の追求に躍起になっている最近のお菓子の中で、こういうシンプルな味で後引くクラッカーの存在がありがたい。適量で何より安いのが良い。
映画鑑賞記
リドリー・スコット監督作「悪の法則」("The Counselor" : 2013)
裏社会の麻薬取引に足を踏み入れてしまった男を待つ悲劇を描いたクライム・サスペンス。カウンセラーの男(マイケル・ファスベンダー、※役名ナシ)は、恋人ローラ(ペネロペ・クルス)との結婚を控え、ちょいとばかり財を成そうと軽い気持ちで、実業家のライナー(ハビエル・バルデム)、ブローカーのウェストリー(ブラッド・ピット)らの口利きで、メキシコ発の巨額な麻薬取引のハナシに乗るコトに。ところが悪い偶然が重なり、取引の途中にアクシデントが生じ、その原因がカウンセラーにあると麻薬組織に誤解されてしまう。一度組織に目をつけられたら最後、カウンセラーらを待つのは口にするのも躊躇われる程の地獄なのでした。なんというかひたすらメキシコこえええ!なおハナシなのですな。実際には劇中にそこまで残酷で凄惨な描写は少ないのだけど、何気ない会話の中に、極限のグロイメージを喚起させる様な台詞が散りばめられ、その後の展開がとてもスリリングでたまらないんだわ。んで、特筆すべきなのが、ライナーの愛人マルキナ役のキャメロン・ディアスで、魔性の一言では表現するのに生温いくらいの、まさに夜叉の女。彼女の方が影の主役と言わんばかりの存在感で、新境地を開拓している。クルマで自慰する描写があったりしてエロス全開。ラストも衝撃な展開でとにかく面白かった。やっぱりリドリー・スコット監督は凄いわ。コレは是非ともBDを購入して、エクステンデッド版の方を観たい。
「攻殻機動隊 ARISE border:2 Ghost Whispers」(2013)
おなじみ攻殻シリーズ、リブート作品の二作目。前作で陸軍501機関を辞した草薙素子三佐は、荒巻の新設する特殊部隊、公安9課に所属し、早速お仕事開始。軍事裁判にかけられたソガ大佐による、国家への報復とも受け取れる大規模攻撃への対処を命ぜられる。ロジコマの他、パズ、サイトーを9課に引き入れ、事態の掌握に動くも、ソガの素にはバトーやイシカワ、ボーマがおり、ドンパチやら電脳戦やらの応酬が繰り広げられると。そこに米国や国防省、内務省の腹黒い思惑が見え隠れし、はたして真の敵は誰なのかってのがお楽しみなワケですな。前作よりはストーリーに起伏があって、また登場人物も増えてきたので、俄然攻殻らしくなってきた感じ。機械にゴーストは生じるのかっていう、本シリーズの根源的な部分の描写が意外なカタチでなされており、ほぉそう来たかって出来映え。しかし、ARISEのサイトーは随分卑小なキャラ設定だねぇ。