昨日の季節外れの雨模様から一転して、今日は極寒の氷点下へ。暴風雪警報まで出ているが、これを書いている午前の時点では至って穏やかである。路面はきっと超絶ツルツルに違いないが、コケるのが怖いから、外に出て確認する気はない。午後から、コインランドリーで今年初めての洗濯をしてくる予定だったが、早々に中止して、今日は完ヒキを決め込む事にした。ケガのリスクを最小限に留めたい、と言いながら、ムショクならではの甘えである。
昨日は生憎の悪天候の中、通院始めだったので、雨で雪が融けまくりのグシャグシャ或いはザブザブで、ところによりツルツルの、ロード・トゥ・クリニックをずぶ濡れになりながら歩いてきた。なぜキャンセルできない日に限って、狙った様に悪天候となるのかと、ブツクサ独り言が収まらなかったが、それでも今日が通院日じゃなくて本当に良かった。
先生とは年始の挨拶もそこそこに、僕がなぜ極度のコミュ障に至ったかなどを話し、遠回しにそれとなくDTである事も伝えた。尤も、僕の風貌と窮状から察すれば、DTである事に疑いを挟む余地はないだろうが。この齢になると、DTである事実を公言するのに、最早躊躇いなど無い。というのは嘘で、クローズドな関係で無ければ、話題にすらしたくないのが本音で、一度DTのスティグマを貼られたら最後、社会生活を営む上で、どんな憂き目に遭うやも知れぬ。だからDT臭を努めて隠す様に、それっぽく擬態しなければならない。しかし、その「それっぽさ」が分からないから、僕はまた途方に暮れるのある。
口内炎ができて1週間近く経過。食事で必ず当たる場所だから治りが悪い。痛い。
映画鑑賞記
ロドリゴ・コルテス監督作「[リミット]」("Buried" : 2010)
地中深く、棺の中にに監禁されてしまった男が、そこから脱出すべく、単身奮闘する様を描くシチュエーション・スリラー作品。
イラクに単身赴任で訪れ、民間会社のトラック運転手として働いているポール・コンロイ(ライアン・レイノルズ)は、勤務中に突然、何者かの襲撃を受ける。目を覚ましたコンロイは、人が1人収まる程度の大きさの、木製の棺の中に閉じ込められていた。コンロイは錯乱し、力づくで棺を破壊して脱出しようと試みるも、棺は地中深くに埋められているらしく、びくともしなかった。冷静さを取り戻したコンロイは、自分の物ではないライターと携帯電話を所持している事に気付く。携帯はアラビア語表示だった為に、操作に戸惑うも、棺の中からでも通話が可能である事が分かる。コンロイは即座に救援要請をすべく、会社や、米国で待つ妻に電話をかけるのだが、留守でなかなか通じない。コンロイはふと、携帯に予め登録されている番号に気付き、電話をかける。相手はアラブ系の男で、コンロイを監禁した犯人を名乗り、身代金として5億ドルを要求する。その後、コンロイは国務省と連絡が取れ、人質救出担当のブレナーに自身の置かれている現状を話すのだが、テロリストとの交渉はしない事が鉄則であり、5億ドルという法外な身代金など支払われるはずも無い。どこに埋められているのかすら分からない状況では、救出に全力を上げるというブレナーの言葉も、コンロイには虚しかった。再び男から連絡があり、人質となっている旨を宣誓する動画を、携帯で撮って送信する様、コンロイに要求するのだった。
終始、木製の棺の中で物語が進行し、画面上に登場するのはライアン・レイノルズだけという、なかなか挑戦的なシチュエーション・スリラー。どうやって撮影しているのか、トウシロにはまるで分からないけれど、どこからどう見ても棺に監禁されているかの様に、巧妙にカメラの視点を移動させる事で、閉鎖空間ならではの圧迫感と絶望感を演出しているから凄い。イラクに単身出稼ぎに来たコンロイは、ごく普通の米国人で、ひょんな事から襲撃され、棺に監禁という憂き目に遭う。コンロイはライターと携帯を持たされ、その後、動画撮影用のライトなどが用意されているのも発見する。人質動画を自撮りさせられ、犯人に送ると、動画はユーチューブに上げられてしまい、事を公にしたくなかったブレナーはコンロイを責めると。コンロイからすれば、んなもん知ったことか、早く身代金払えという感じで、為す術もなくひたすら救助を待つのみ。その後、棺が埋まっている付近で空爆が行われるなどして、棺に砂が漏れ入り始め、コンロイは死を悟る、とこんなハナシ。棺の中で、レイノルズがジタバタするってだけで、90分という尺が持つんだから、映画はアイデア勝負だなぁと感服。