チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

REC/レック3 ジェネシス

パコ・プラサ監督作「REC/レック3 ジェネシス」("REC 3: Génesis" : 2012)[BD]

結婚披露宴の会場で勃発する、謎の感染症がもたらすパニックの行く末を描くホラー作品。

1、2作目とほぼ同時間帯の別の場所という設定らしく、ストーリー的には連続していない。また、モキュメンタリー手法も採用しておらず、録画の演出は申し訳程度に序盤のおよそ20分のみ。また、前作までの緊張感も何処吹く風といった具合に、コメディ要素がそこかしこに散りばめられ、毛色は全く違う作品となっており、もはやRECの名を借りたスピンオフと言ってもいい。本作だけ監督が違うのはその為だろうか。

主人公はクララとコルドという、イケてる若いカップル。彼らの素性の詳細は明らかにされないが、結婚式の規模と招待客の数から察するに、互いにかなり良家の様だ。結婚式が恙無く終わり、舞台が披露宴へと移ると出席者達の盛り上がりは最高潮へ。そこにコルドの叔父が突如ゾンビ化する。叔父は式に参加する前に、犬に噛まれたと言っていた。どういう経緯か不明だが、その時に例の悪魔に感染してしまったのだろう。叔父は叔母に噛み付き、そこから感染は一気に拡大。参加者は我先にと逃げ惑い、パニックに陥ってしまう。コルドとクララは、騒動の最中、離れ離れになってしまい、再会を信じて必死に生き延びようと知人らと共に奮闘する。

コルドは一旦安全な教会に逃げ込み、何故か鎧を着てクララの捜索に向かう。一方、ゾンビ化した母親を目の前で殺されたクララは、傷ついている暇も無く、地下の下水路に逃げ込み、そこでチェーンソーを発見するのだが、もうこれが完全にネタである。ウェディングドレスにチェーンソーの、超絶甘辛コーデやりたかっただけちゃうんかと(笑)チェーンソーを抱えたクララは人が変わった様に気丈になって、脚をガバって振り上げてハイキックまで披露。あんた何者なんだよと。せっかくチェーンソーが登場したんだから、ゾンビをズタズタにぶった切るかと思えば、スプラッター描写は抑制的で、なんだかなぁという中途半端な感は否めない。その後、クララとコルドは無事再会、というか他の人間はほぼゾンビ化して全滅。式に参加していた神父が生存しており、放送で聖書を暗誦し始めると、効果は覿面、ゾンビ達は一様に動きが止まる。しかし、耳が不自由だったらどうすんだ?って思っていた矢先に、補聴器を付けている爺ちゃんゾンビには放送が聞こえなかった様で、クララにガブリ。コルドは当局の制止命令に背き、ゾンビ化寸前のクララを抱え、敷地から外に出てしまい、蜂の巣END。こっちの方がスペイン映画の本来のノリなんだろうな。しかし、モキュメンタリーは貫くべきだったんじゃないか。

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