チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ドゥームズデイ

ニール・マーシャル監督作「ドゥームズデイ」("Doomsday" : 2008)[BD]

殺人ウィルスの治療薬を求めて、隔離地域に派遣された特殊部隊と、暴徒化した集団との死闘を描くSFアクション作品。

2008年、グラスゴーで極めて致死性の高い殺人ウィルスが蔓延し、人類は未曾有の危機に直面した。イギリス政府は戒厳令を発し、軍を投入してパニックに陥った市民の制圧を試みたが、暴徒化した市民を抑えきれず、政府はスコットランド全域を封鎖する事に決定。スコットランドの国境には堅牢な壁が建設され、全土が隔離される事になった。封鎖直前、幼子だったエデンはウィルスの感染を免れたものの、右目を負傷してしまい、母親の手で軍に委ねられた。2035年、スコットランドの国土と市民を犠牲にした事で、政府はウィルスの拡大を阻止する事に成功していた。一方、そんなイギリスを世界は見放した為、イギリス経済は窮乏化し、市民は疲弊していた。成長したエデンは、失明した右目を機械化した特殊な義眼に置換し、軍の特殊部隊の一員として辣腕を振るっていた。いつの日か、エデンはグラスゴーの母の消息を知りたいと考えていた。

ある時、ロンドン市内でウィルスの感染者が発見される。事態を重く見た政府は、更なる拡大を防ぐために、感染者諸共、発生源を水没させ隔離する案を検討する。政府は2008年の隔離後も、衛星でグラスゴーの監視を続けており、死に絶えたはずの市民に生き残りがいる事を確認していた。グラスゴーにはウィルス研究の権威ケイン博士がおり、政府は彼が治療薬を開発した可能性が高いと考えた。そこで、秘密裏に特殊部隊を派遣し、治療薬を確保する作戦を立案する。首相ハッチャーの側近で、作戦を指揮するカナリスは、軍を統括するネルソンに部隊の招集を命じる。ネルソンは旧知のエデンを適任者として、部隊のリーダーに選ぶ。スコットランド国境に到着したエデンは、部隊と合流し、装甲車でグラスゴーを目指す。

グラスゴーに到着した一行は、廃墟と化したケインの研究施設で、武装した暴徒達と遭遇し交戦する。劣勢のエデン達は犠牲者を出し、現場からの離脱を図るが、装甲車も破壊されてしまい、足止めを食らう。部隊は四散し、エデンは暴徒達に捕らわれてしまう。暴徒のアジトに拘束されたエデンは、暴徒のリーダー・ソルの拷問を受け、国境を超えて来た事を話す。ソル達はスコットランドの外の世界こそ死滅したと思い込んでおり、エデンを利用して国境の外へ出ようと目論む。その後、隊員の1人が火に焼かれ、暴徒達に食べられる。エデンは脱獄を図り、囚われの身だったカリーを救出する。カリーは自らがソルの妹で、ケインの娘である事を告げる。アジトを脱出したエデンはカリーに導かれ、鉄道駅に向かう。駅ではカリーの友人ジョシュアが列車を発車させる準備を整えていた。エデンは部隊の生存者ノートンスターリングと合流すると、ソル達の追跡を逃れ、列車でグラスゴーを離れる。

列車で人里離れた場所に到着したエデン達は、ケインが送った刺客に捕らえられ、ジョシュアが殺される。エデン達が連行された先は、人々が文明を放棄し、中世の様な暮らしをする集落だった。リーダーとして城に君臨するケインは、初めから治療薬など存在せず、生き残った者達は免疫を備えていた為に助かった事を打ち明け、更に政府への恨み節をエデンにぶつける。

その頃、感染被害が拡大し始めたロンドンでは、暴徒化した男が作戦司令室に侵入し、ハッチャーを襲撃する。ネルソンは既のところで、男を射殺するが、ハッチャーは血しぶきを浴びてしまう。カナリスはハッチャーを拘束し隔離すると、事実上のナンバー1として権力を恣にする。その後、ハッチャーは自殺する。

エデンはケインに見世物の格闘による死を強いられるが、脱獄したノートンらの助けを借り、城を脱出する。ケインの追手から逃れ、エデン達は物資が大量に備蓄されている格納庫に辿り着く。庫内でベントレーを発見し、一路国境を目指そうとする矢先に、ノートンが追手に殺される。ケインの手下から逃れたエデン達は、今度はソル達の待ちぶせに遭い、猛追を受ける。エデン達は激しい応酬の末、ソルを殺し、追手を振り払う。

国境に到着したエデン達をカナリスが出迎える。治療薬を求めるカナリスに、エデンはカリーの血でワクチンが作れる事を説明し、カリーを保護させる。カリーとスターリングはカナリスと共にヘリでスコットランドを離れ、残ったエデンは単身グラスゴーに向かう。グラスゴーでかつての生家を探し出したエデンは、そこで母の写真を回収し、思い出に浸る。エデンを探してやってきたネルソンに、エデンはカナリスとの会話を記録したディスクを手渡す。程なくして、カナリスの陰謀はメディアで大々的に報じられは、カナリスは失脚する。エデンは暴徒達のアジトにソルの頭部を持ち帰り、彼らの新たなリーダーとして迎えられる。

 

殺人ウィルスでディストピアと化したイギリスが舞台の、ほんのりサイバーパンク臭のするSFアクション。隻眼のヒロインは異彩を放つ設定ではあるが、さほど効果的に利用できている様には思えなかった。義眼は主に記録装置の役割を担うだけで、単に隻眼というビジュアルが欲しかったんじゃないかと。確かにローナ・ミトラの眼帯姿はカッコ良かったが、そのシーン自体少ないのよね。ガンアクションにせよ、カーアクションにせよ、アクションシーンは可もなく不可もなくといった感じで、ハリウッド作品と比べるとどうしても見劣りする。ミトラのナイスバデーを駆使したアクションがもう少し観たかったな。頭部がぶっ飛ばされたり、人が丸焼きにされたり、首チョンパになったりと随所にゴア演出があるが、やり過ぎじゃない絶妙な按配でなかなか痛快。

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