チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

アラフォー女子のベイビー・プラン

ジョシュ・ゴードン,ウィル・スペック監督作「アラフォー女子のベイビー・プラン」("The Switch" : 2010)[DVD]

人工授精による妊娠を選択したアラフォーの女が、元彼の招く思わぬトラブルに巻き込まれていく様を描くコメディ・ドラマ作品。

ニューヨークのTV局に勤務するキャリア・ウーマンのキャシーと、証券アナリストでマイペースなウォーリー。2人は、6年前に交際をしていたが、進展せず、その後は親友としての付き合いを続けていた。ある時、ウォーリーはキャシーから、妊娠のタイミングを逃さぬ内に子供を作りたいと相談を受け、人工授精を行うに当たって、精子探しの協力を求められる。キャシーはユーモアと背の高さを持ち合わせた男の精子を希望するが、キャシーに未練のあるウォーリーは乗り気になれず、つい邪魔をしてしまう。キャシーは非協力的なウォーリーと、冷却期間を取ることに決める。

しばらくした後、ウォーリーの元にキャシーから妊娠パーティの招待状が届く。精子提供者と医師が参加し、その場でキャシーに人工授精を施すのを、仲間内で祝うという。パーティに参加したウォーリーは、提供者のローランドと出会う。ローランドは大学でフェミニスト文学を教えるイケメンの既婚者で、金の為に精子の提供を引き受けたのだった。施術を前に不安になっているキャシーを、ウォーリーは宥めて送り出す。その後、ウォーリーは泥酔し、トイレに入ると、ローランドが採取した精液の入った容器を発見する。ウォーリーは酔った勢いでふざけている内に、精液をこぼしてしまう。ウォーリーは咄嗟に自分の精液を容器に入れ、何事も無かった様に会場を後にする。

翌日出勤したウォーリーに、同僚のレナードは、深夜泥酔したウォーリーが訪れ、意味不明な事を喚いていたと知らせる。しかし、ウォーリーは何も覚えておらず、時は流れる。

その後、キャシーは妊娠し、ミネソタの故郷へ戻る事に決め、ウォーリーに犬を預けて帰郷する。2人は互いに連絡を取り合う約束をしたが、月日が経つ毎にやり取りが少なくなっていく。その間、ウォーリーは仕事も恋も捗らず、人生は進展しなかった。

7年ぶりにキャシーがニューヨークに戻って、仕事に復帰する事になり、息子セバスチャンも同行するとウォーリーに連絡する。セバスチャンが写真立てを集めていると知ったウォーリーは、プレゼントに自分の所持品を持参する。中華料理店で会食し、ウォーリーはセバスチャンと初めて対面する。セバスチャンは理屈っぽく、強情な性格で、新品の写真立てを欲しがる。また、ウォーリーが注文した北京ダックにも、生産過程でのアヒルの虐待事情を持ち出し、否定する。ウォーリーはセバスチャンに自身と全く同様の、食べながらうなる癖があるのを不思議に思う。

キャシーはローランドとも連絡を取り合っており、久しぶりの再会をする。ローランドは妻と離婚をした事で、キャシーと気脈を通じさせる。一方、セバスチャンを預かったウォーリーは、動物園で2人きりの時間を過ごす。いじめっ子の話をするセバスチャンに、ウォーリーはイカれたフリでやり過ごす様に教える。セバスチャンはウォーリーを徐々に信用し、懐くようになる。

ウォーリーはセバスチャンが、自分と似ているのをいよいよ不審に思い、レナードに妊娠パーティの夜の事を再度尋ねる。レナードの話から、ウォーリーは自らが精子を交換した事実に気付き、妊娠を乗っ取ってしまったと嘆く。ウォーリーはすかさずキャシーの元に訪れ、事実を告げようとするが、キャシーはウォーリーが愛を打ち明けるものと誤解し、自分も同じ思いだと打ち明ける。キャシーはウォーリーの真意に気付かず、慌てて好意を否定し、ローランドと懇意である事を告げる。ウォーリーは真実を告げる機を逸する。

セバスチャンの誕生会がボルダリング施設で行われる。ウォーリーはキャシーに改めて真実を話そうとするが、誕生日を主催するローランドが割って入る。セバスチャンは保健所での開催を希望していた為、ローランドに嫌悪感を抱く。ローランドはセバスチャンと上手くいかない事を悩み、ウォーリーに相談を持ちかけ、キャシーとセバスチャンをミシガンの別荘に連れて行く希望を明かす。ウォーリーはローランドが軽い男だと知り、更にキャシーに自分に対する気持ちがあると知った事で、真実を告げるのを躊躇し始める。

ウォーリーの元に、ローランドの別荘にいるキャシーから連絡が入り、ニューヨークの知人に預けてきたセバスチャンにシラミが生じた事が判り、その駆除を請われる。ウォーリーはキャシーの助言を得て、セバスチャンのシラミ取りに奮闘する。セバスチャンは写真立てを欲しがる理由が、最初に入っているサンプルの写真に物語があるからだと話す。ウォーリーは感極まり、自らに父親がいない事を明かすと、セバスチャンから親子のサンプル写真が入った写真立てをもらう。翌朝、キャシーが帰宅し、ローランドと真剣に交際しており、同棲を考えている事を伝える。ウォーリーは真実を告げようとするが、そこへローランドが訪れ、また機を逸してしまう。

後日、いじめられて負傷したセバスチャンが、遠くはなれたウォーリーの自宅へ訪れる。セバスチャンは、言われた通りに振る舞った事で褒めて欲しかったと告げる。ウォーリーはセバスチャンをキャシーの元へ連れて行く。キャシーの自宅ではローランドが親族を招いてパーティを開いており、ウォーリーはローランドがキャシーにプロポーズしようとしている事を知る。咄嗟にウォーリーは割って入り、ついにキャシーに真実を告げ、過ちを詫びると共に、愛を伝える。ウォーリーは憤慨したキャシーに引っ叩かれ、その場を後にする。

後日、会社帰りのウォーリーをキャシーが訪ねる。セバスチャンには父親が必要だと告げるキャシーに、ウォーリーはプロポーズする。その後、3人は家族として一緒に暮らし始める。

 

 

邦題はちょっとおバカっぽいが、人工授精を核にしたアラフォー同士の男女のラブコメ。この手のおもしろ女性キャラを演じさせたら、ジェニファー・アニストンはピカイチだ。まぁ泥酔していたとは言え、ウォーリーが精液の入った容器で遊んじゃうところや、その事を全く覚えていないところは、完全におバカな要素だし、生まれてきたセバスチャンも、そこまでウォーリーの形質を遺伝しないだろうというツッコミどころはある。しかし、セバスチャンがウォーリーに自然に懐いてしまうのが、なんとも可愛くてほのぼのしてしまった。セバスチャン役のトーマス・ロビンソンは最近観たばかりのトゥモローランドに登場した子役と同じだと、観終わってから気付いた。この子も今後の活躍が一層期待できるんじゃないかな。

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