チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(2)

竜田一人 著「いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(2)」(2015)

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(2) (モーニング KC)

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(2) (モーニング KC)

 

原発事故直後から作業員として構内で働き続けた著者による、潜入取材に基づく漫画。著者は多重下請け構造の最底辺辺りの零細企業に所属し、厚生棟で行う線量測定などの、スキルをさほど要しない作業に就いていたのだが、更に過酷で熟練度を要する建屋内の作業に従事すべく、ツテを辿って下請けから遡り、より上流を目指す「転職」を行う。その辺りの事情に四苦八苦する様子が、原発内部の描写より面白かったりする。途中、現場から離れていた期間があった様で、前作に比べるとやや散漫で読み応えに乏しかったかなと。でも、実際に現場で働き、ありのままを見聞きして描いているだけあって、真に迫るモノはある。