チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ランナウェイズ

フローリア・シジスモンディ監督作「ランナウェイズ」("The Runaways" : 2010)[DVD]

ティーンの少女達が、反骨のガールズ・ロックバンドを結成し、一躍スターダムにのし上がっていく様を描くドラマ作品。

1975年、シェリー・カーリーは双子の姉マリーと共に不遇の日々を過ごしていた。2人の両親は離婚しており、母は家を出て、父は酒浸りの毎日だった。ボウイに影響を受けたシェリーは、奇抜なファッションを装い、過激なパフォーマンスで舞台に立ち、訪れた客を沸かせる。ロック少女のジョーン・ジェットは男勝りな反骨精神の持ち主で、日夜ギター片手に練習に励んでいた。

ある夜、ジョーンはクラブで有名なレコード・プロデューサーのキム・フォーリーと出会う。ジョーンはキムにガールズバンドを作りたい意向を伝えると、ドラムのサンディを紹介される。ジョーンとサンディは意気投合し、早速2人で練習を開始する。キムは新機軸となるガールズ・ロックバンドの方向性を定め、プロデュースに乗り出す。キムはジョーンらを率いて訪れたクラブで、刺激的なビジュアルのシェリーと出会い、バンドのボーカルとしての可能性を見出し、オーディションに誘う。

バンドはリード・ギターにリタ、ベースにロビンを加え、キムの指導の元、特訓を始める。シェリーは独自に歌の練習をした上で、バンドが特訓しているトレーラーハウスに訪れる。ところが、シェリーの音楽性がバンドと異なっており、キムは即興で「チェリー・ボム」を作曲し、シェリーに歌わせると、バンドの目指すロック像を諭す。シェリーがボーカルに加わった事で、「ザ・ランナウェイズ」としての活動が始まる。その直後、シェリーの母が姉妹を置いて、再婚相手とインドネシアへの移住を決める。

キムはバンドに猛特訓をさせると同時に、精力的にプロモーションを展開し、ツアーを決定する。シェリーはマリーに父の面倒を見させ、ツアーに出発する。シェリーとジョーンは酒とドラッグに浸りながら、ロックは男のモノという価値観に反抗する事で、ライブを成功させていく。その最中、キムが大手マーキュリー・レコードとの契約を成立させる。バンドは一躍有名となり、日本ツアーが決まる。マリーは留守番させられる事に不満を漏らす。家族の事で集中力を欠くシェリーを、キムが叱咤激励する。キムはシェリーにだけ日本の雑誌用の個人撮影を行わせるが、シェリーは露骨に卑猥な格好をさせられる事に違和感を示す。

バンドは日本へ渡り、大勢の熱狂的なファンによる歓迎を受ける。ジョーンはシェリーのセクシー過ぎる衣装に不快感を露わにする。シェリーの元にマリーから連絡があり、父が倒れた事が伝えられる。しかし、シェリーは酩酊状態でまともに取り合わない。日本でのライブは成功に終わるが、楽屋でメンバーが雑誌に載ったシェリーの写真を発見し、問い質す。ジョーンはバンドが色物扱いされる事を危惧し、シェリーを非難する。その直後、シェリーは酒とドラッグの影響で倒れ、入院する。

帰国直後、自宅へ戻ったシェリーは、病臥の父の姿を見て困惑する。程なくしてバンドは新譜のレコーディングに臨むが、シェリーは雑誌に掲載された、キムによる自身を批判する記事を見てやる気を失う。キムは話題作りだとシェリーを説得するものの、リタがシェリーへの不満をぶちまける。ジョーンはその場を執り成そうとするが、シェリーは元の生活に戻りたいとキムに告げ、レコーディングをボイコットする。ジョーンもキムに反旗を翻し、バンドとキムの関係は決裂する。シェリーは家族と暮らす意向をジョーンに告げ、バンドを去る。ジョーンはバンドが家族であり、人生だと呟く。

8ヶ月後、キムはザ・ランナウェイズがコンセプトロックの失敗例だと総括する。シェリーは映画に出演するも、酒と薬物中毒から抜け出せず挫折し、更生施設へ入る。ジョーンは孤高に音楽活動を続ける。その後、ジョーンは「ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツ」を結成し、自主制作アルバムを発売、「アイ・ラブ・ロックンロール」が世界的に大ヒットする。ラジオ番組に出演したジョーンの元に、シェリーが電話をかけ、2人は久しぶりに言葉を交わす。その後、依存症から立ち直ったシェリーは、同じ問題に悩むティーンのカウンセラーとなる。

 

 

音楽の歴史に疎いもので、1970年代に一世を風靡したガールズ・バンド"The Runaways"の事を全く知らないから、実話を基にしたストーリーと言われてもピンと来ないのよね。当時の時代背景とかその辺のアウトラインが分かっていれば、こうして映像化する事に、それなりの意義を感じられるのかも知れない。シェリーとジョーンの人物像や、それぞれの家庭の事情なんかをもう少し掘り下げて描いてもらえると、取っ付き易い作品になったんじゃないかな。クリステン・スチュワートはもともと大人びた顔をしているが、ダコタ・ファニングは幼顔というかカワイイ系の顔だから、ボウイに影響を受けたと言われるメイクがドギツクて、非常に違和感がある。しかもランジェリーみたいな衣装でステージに立っているし、これは実際のシェリーをどの程度再現しているんだろう。マイケル・シャノンのキレのある演技はステキだったな。

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