チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ

サム・テイラー=ジョンソン「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」("Fifty Shades of Grey" : 2015)[BD]

若く初心な女が、大富豪にして嗜虐的な男と出逢い、禁断の関係に揺れ動く様を描く官能ドラマ作品。

ワシントン州立大学バンクーバー校で英文学を専攻するアナスタシア(アナ)は、卒業を間近に控える。ジャーナリズムを専攻するルームメイトのケイトは、学生新聞の卒業特集号に掲載する記事を書く為に、卒業式で学位を授与する予定の若き実業家クリスチャン・グレイへインタビューする予定だったが、当日に風邪を患い、アナが代理を務める事になる。

アナはシアトルのグレイ・エンタープライズ本社を訪ねると、クリスチャンに10分を割いてもらい、インタビューに臨む。しかし、準備不足が災いし、アナは基本的な質問すら覚束ず、逆にクリスチャンにリードされる。アナは、クリスチャンの威厳と洗練さを携えたスマートな人柄に触れ、巷で冷徹だと評価されがちなクリスチャンが、実は心が広いのでは無いかと指摘する。クリスチャンは素直で純朴なアナに興味を抱き、会社の実習生制度に誘うが、アナは遠慮する。インタビューを終え、会社から出たアナは、クリスチャンの魅力にすっかり心が奪われる。帰宅したアナは、クリスチャンからケイト宛にメールで全回答が届いた事を知る。ケイトはクリスチャンについて話す時のアナの動揺ぶりを冷やかす。

サプライショップでバイト中のアナは、母カーラから連絡を受け、義父レイが骨折をした為に、アナの卒業式に行けなくなった事を聞く。その直後、突然クリスチャンが店にアナを訪ねてくる。クリスチャンが結束バンド、マスキングテープ、ロープを買い求めると、アナはインタビュー記事に載せる写真撮影を打診し、名刺を受け取る。

写真撮影当日、アナはクリスチャンにお茶に誘われる。アナはクリスチャンが威圧的で強引だと告げ、身の上話をする。クリスチャンは恋愛をしないと打ち明け、自分に近づかない様に諭すと、アナはその場でクリスチャンに別れを告げ、去る。

アナは卒業試験を無事終え、ケイトと共にクラブへパーティに繰り出す事にする。その矢先に、クリスチャンからアナ宛に高価な文学書の初版本が届く。クラブで盛り上がる最中、アナは酔った勢いでクリスチャンに連絡し、本を送り返すと伝える。アナの様子を心配したクリスチャンは、クラブへアナを迎えに現れる。ケイトがクリスチャンの兄エリオットと意気投合するのを見届けるや否や、アナは酔いつぶれて気を失う。

翌朝、高級ホテルの一室で目を覚ましたアナに、クリスチャンは飲み過ぎで身を危険に晒していた事を叱る。独りにしたくなかったと告げるクリスチャンに、アナは独りにしないで欲しいと請う。更に、クリスチャンが嗜好が普通と違う事を告白すると、アナはそれを教えて欲しいと請う。クリスチャンは契約するまでアナに触れられないと告げるが、帰り際、エレベーターに入るや否や激しくキスをする。アナはクリスチャンと共に自宅へ戻ると、ケイトがエリオットと関係を持っている場に出会す。クリスチャンの去った後、ケイトは、アナがクリスチャンとキスだけしかしなかった事を聞き、冷やかす。

その夜、バイトを終えたアナは、迎えに誘われ、クリスチャンのヘリに招かれる。クリスチャンの操縦で、アナはシアトルのクリスチャンの自宅ビルまで向かう。豪華にしつらえたビルの屋内に入ると、2人の関係を口外しない様にと、アナは秘密保持契約書へのサインを求められる。アナがセックスの有無について尋ねると、クリスチャンの秘密のプレイルームに誘われる。室内にはSM用の器具が完備されており、アナは唖然とする。クリスチャンは自身をドミナント(支配者)として、身を委ねる様に求め、従えば褒美を、従わなければ罰を与えるとするルールを提示し、同意すればアナ専用の部屋を与えると告げる。クリスチャンは詳細を記した契約書がある事を明かし、アナがどこまで可能か正直に交渉して欲しいと求める。その時、アナはバージンで、キスすらしたことが無いと打ち明ける。驚いたクリスチャンが、理由を尋ねると、アナは良い男に出会えなかったからと答える。アナはクリスチャンに誘われるままに服を脱ぎ、バージンを捧げる。

翌朝、アナはクリスチャンに身を委ね、ネクタイで手を縛られ、愛撫を受ける。そこへ突然、クリスチャンの継母グレースが訪ねてくる。クリスチャンはアナを送ると称し、グレースとのランチを断る。グレースはアナを翌週の食事会に誘う。その後、アナは過去に15人の女がクリスチャンの部屋に来た事を聞き、SMへの不安と抵抗感を告げる。アナは恋人同士としての関係を望むが、クリスチャンは恋愛は趣味では無いと答え、その上で、アナにサブミッシブ(従属者)になって欲しいと求める。

クリスチャンはアナを連れて、街から離れた山林に訪れる。クリスチャンは15歳の時、母の友人の従属者として6年過ごし、家族は誰一人その嗜好を知らない事、更にその友人とは今でも時々会っている事を打ち明ける。クリスチャンは、アナにも怖れず従属者になって欲しいと請い、アナだけは特別だと称し、キスをする。クリスチャンは、アナを自宅まで送ると、契約書を手渡し、更に調べ物をする為の新しいPCを買い与える。ケイトは一晩会わない内に、アナが変化した事を察知する。アナは契約書に目を通し、従属者に課される諸々の制限などについて知る。そこには、飲酒や他者とのセックスの禁止、ピルの服用・所定の食品摂取義務や、プレイ中のルールなど、アナの限界を探ろうとする内容が記されていた。

その後、アナとケイトは共にシアトルへ引っ越す。クリスチャンはアナが契約に怯んだのではと心配し、新居に突然訪れる。クリスチャンはアナの両手をネクタイで縛り、目隠しをすると、愛撫し、激しくファックする。事後、アナは契約への迷いを打ち明けるが、他人とは寝ない主義のクリスチャンは帰っていく。

アナはクリスチャンのオフィスで契約への交渉に臨む。アナは拒絶したい危険な行為の削除を要求し、クリスチャンは褒美として、週に1度だけ恋人の様にデートする事を条件に追加する。アナは内容を見直して結論を出すと告げ、クリスチャンのファックしたいという要求を退けて帰る。

卒業式を迎え、アナはクリスチャンから学位を授与される。自宅に戻ると、クリスチャンはアナの旧い車を処分し、その代わりに新車を購入した事を明かす。アナは高価過ぎると困惑するが、クリスチャンはアナの目玉を回す癖を咎め、罰と称してスパンキングすると仕事に戻っていく。アナはカーラからの電話で、クリスチャンとの関係の悩みや不安を漏らす。カーラはアナに里帰りして2人きりで話をする様に促す。ケイトはアナがクリスチャンに振り回されているのではないかと心配する。

再びクリスチャンの自宅を訪ねたアナは、プレイルームで初めて鞭や拘束具を用いたセックスを体験する。その後、アナとケイトは、グレースと約束したグレイ一家との食事会に参加する。その席上、アナは翌日、カーラに会うために、ジョージアに行く予定を明かす。クリスチャンは初耳だと戸惑い、アナを外に連れ出す。アナはクリスチャンが自分を強引に支配し、変えようとしている事に躊躇い、あくまで恋人同士の関係を望む。クリスチャンは、恋愛とセックスの両方は無理だと告げ、4歳の時に死んだ、薬物中毒の売春婦だった実母と過ごした、不遇な少年時代がその原因だと明かす。

翌日、アナはジョージアに暮らすカーラの自宅を訪ねる。その夜、メールのやり取りで、クリスチャンが支配者と食事をした事を知ったアナは、電話を拒否する。翌日、カーラとの会食の場に、クリスチャンが現れ、アナの誤解を解こうとする。その後、クリスチャンはアナと共にセイルプレーンに乗り、恋人の様に楽しむ。アナが恋愛を拒絶する理由を問うや否や、クリスチャンに仕事上のトラブルが生じ、シアトルへ戻っていく。

翌日、アナも母の元を発ち、シアトルに戻り、クリスチャンの自宅へ向かう。アナはクリスチャンに誘われ、プレイルームで束縛プレイに興じる。事後、アナはクリスチャンがピアノで哀しい曲ばかり弾く意図を尋ね、普通の関係になれない理由を問う。クリスチャンは契約が必要なくなったものの、ルールは有効だと告げる。アナは罰し、痛めつける理由を問い質す。クリスチャンはそれを話せば軽蔑されると告げ、自らに50の顔がある事を打ち明ける。アナはそれを教えて欲しい、どこまで痛めつけるのか、罰して欲しいと哀願する。クリスチャンは再びプレイルームにアナを誘い、鞭で強く打ち付ける。その後、アナはこの行為の何が良いのかと詰り、クリスチャンを拒絶する。

悲しみに暮れるアナに、クリスチャンは嫌わないで欲しいと訴える。アナはSMの嗜好が無い自分を、二度と痛めつけないで欲しいと哀願する。クリスチャンが尚も自分を愛してはいけないと諭すと、アナはクリスチャンを遠ざける。

翌日、アナは処分された車の金を請求し、クリスチャンと決別する。後日、アナは「幸せな日々を思い出す」とメッセージを添えた、セイルプレーンの模型をクリスチャンに送る。以後、2人はそれぞれの生活に戻る。

 

 

全世界で話題騒然の官能小説の映画化作品で、日本国内でも劇場公開に当たって、R15とR18でその修正の在り方を巡って、物議を醸したと聞いている。どんなにエロチックで刺激的なハナシなのかと、それなりに期待して観たのだが、ごく普通のソフトSM的な表現に終始しており、予想していた程、刺激は強くないというか、どちらかと言えばヌルい方だった。問題視されるとすれば、ヘアが薄っすら見えるくらいである。SMも鞭でピチピチ叩く程度。恋愛映画としては、そんなに深みがあるハナシでは無く、凡作だよなぁというのが正直なところ。完全童貞の僕にはおよそ無縁の異次元の様な世界だから、この作風を理解できないのは当然かも知れない。そうは言っても、美男美女が乳繰り合うのだから、画は美しく、ラブシーンには目を奪われる。クリスチャンの契約書には、アナルフィストや膣クランプなんかの条項があるのだから、本当は劇中で描かれない様なもっとハードなプレイを望んでるって事だよなぁ。そりゃ、直前までバージンだった女子にはさすがに酷でしょ。とまれ、総合的にはなかなか面白かったよね。ダコタ・ジョンソンのヌードはとても美しく、存分に目の保養になったし。

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