チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

マッドマックス/サンダードーム

ジョージ・ミラー,ジョージ・オギルヴィー監督作「マッドマックス/サンダードーム」("Mad Max Beyond Thunderdome" : 1985)[BD]

荒廃した世界で放浪の旅を続ける男が、辿り着いた町で争いに巻き込まれていく様を描くアクション・アドベンチャー作品。シリーズ三作目。

大国間同士の核戦争の末、荒廃し尽くした近未来世界。妻子を亡くしたマックスは、砂漠の荒野の中を、ラクダに車を引かせて放浪の旅を続ける。道中、盗賊ジェデダイアの乗る小型飛行機に襲撃され、マックスはラクダと車、それに積載した荷物の全てを奪われる。マックスはジェデダイアの後を追い、物々交換の町バータータウンに辿り着く。

マックスは町でジェデダイアの行方を尋ねるが、交換以外の来訪では相手にされない為、己の腕っ節との引き換えを望む。度胸を買われたマックスは、町のリーダー、アウンティと面会する。マックスがアウンティの面前で手下どもを退けると、アウンティはその腕を見込み、身内の男を秘密裏に殺害するように依頼する。町は地下工場で大量に飼育されている、豚の糞が発生するメタンガスで、エネルギーを賄っており、小男のマスターが頭脳役、屈強な大男のブラスターが筋肉役として、二人一組で工場を支配していた。アウンティはマスターの増長ぶりが許せず、ブラスターを殺し、マスターだけを残す計画をマックスに明かす。マックスはマスター、ブラスターの様子を探る為に、作業員として工場で働き始める。

工場に潜入したマックスは、豚殺しで終身刑を食らって働き続けるピッグ・キラーと会う。マックスは、工場内でジェデダイアに盗まれた車を発見すると、予め仕掛けておいたダイナマイトを外すように、マスターに命じられる。マックスがそれを拒否すると、ブラスターがマックスを締め上げる。更にマスターがガスの供給を遮断し、町の電力を止め、自らの力を誇示すると、アウンティはマスターに屈する。マックスはマスターの指示に従い、作業を始めるが、その最中、車の警報を鳴らすと、突然ブラスターが苦しみ始める。マックスは、試みに、町に来る途中で拾った笛を吹くと、ブラスターは更に苦しみ、思わぬ弱点を露呈する。

その後、マックスはアウンティにラクダ、車、食料、水を交換条件に提示し、ブラスター殺しを引き受ける。町では、判定勝ちも引き分けもない、2人入って1人だけ出るという掟の、決闘場サンダードームで勝負を付ける事になっており、アウンティはマックスに、マスター、ブラスターに喧嘩を売り、決闘に持ち込む様に促す。

マックスは首尾よくマスター、ブラスターと諍いを起こし、住人達が見守る中、サンダードームでブラスターとの決闘に臨む。マックスはブラスターの怪力に劣勢を強いられ、窮地に陥るが、笛を使い、ブラスターの動きを止めると、反撃に出る。死闘の末、マックスはブラスターを倒し、鉄仮面を剥ぎ取る。ブラスターのあどけない素顔を見たマックスが、殺すのを躊躇うと、アウンティは掟通り殺すように命じる。マスターがブラスターを庇うが、アウンティの手下アイアンバーがブラスターを射殺する。掟を破ったマックスには、運命のルーレットで裁定が下される事になり、死の追放の処分が決まる。

翌日、マックスは縄で縛られ、お面を被せられた上に、馬に乗せられ、身一つで砂漠に追放される。ブラスターを排除したアウンティは、マスターを苛虐し、服従させ、意のままに利用し始める。ピッグキラーは愛猿に水筒を持たせ、マックスの元に向かわせる。

砂漠のど真ん中で、馬が力尽きると、マックスは孤立無援で立ち往生する。そこへ猿が到着し、水分を補給したマックスは、宛も無く彷徨い歩き、力尽きて倒れる。程なくして、砂漠のオアシスに子供達だけで暮らす部族の女サバンナが現れ、マックスを救出し、集落に連れて行く。サバンナは、マックスを部族が語り継いできた予言に登場する指導者ウォーカー機長だと思い込み、手厚く介抱し、もてなす。

目覚めたマックスは部族のリーダー格のスレイクと、子供達と対面し、誤解されている事に戸惑う。サバンナは部族に伝わる予言のあらましを語り聞かせる。その昔、核戦争で荒廃した都市から逃れた飛行機が不時着したのが、彼らのいる集落であり、彼らはその都市をいつか帰るべきトゥモローランドと考え、ウォーカーがそこへ導くと信じ、彼の到来を待っていたのだった。マックスは事情を理解すると、予言が真実で無いことを伝え、誤解を解こうとする。マックスは子供達に伴われ、砂漠に佇む不時着したジャンボ機を目の当たりにする。

スレイクは予言がデタラメだったと理解するが、サバンナはトゥモローランドの存在を信じて疑わず、意見が対立する。サバンナは危険を覚悟し、オアシスを離れ、トゥモローランドに歩いて向かうべきだと主張し、軌を一にする者を連れ、出発しようとする。マックスはサバンナを銃で脅し、オアシスに留まって平穏に暮らす様に命じる。サバンナが拒絶し、反抗すると、マックスはサバンナ達を縛り上げ、拘束する。翌朝、マックスが目覚めると、サバンナが3人の同志を連れ、既に出発した事を伝えられ、連れ戻すように頼まれる。

マックスは部族から3人の子を従え、サバンナ達の追跡に向かう。道中、マックス達は砂地獄に嵌ったサバンナ達一行を発見し、窮地を救う。夜になり、マックス達は光を頼りにバータータウンを目指し、坑道から地下工場に侵入する。アウンティの手下に侵入が発覚すると、マックス達は攻勢に打って出る。ピッグキラーの協力を得て、マスターを救出すると、マックス達は手下達を退け、工場を破壊し、町の外に向かう鉄道列車で脱出を図る。

アウンティは町の再建を賭け、マスターを連れ戻す様に手下に命じ、自身が先導し、列車を猛追する。手下達が列車に襲いかかると、マックス達は総出になって猛攻を退け、後部車両を切り離し、アウンティからマスターを守る。ところが、線路が途中で終わり、列車は停車を余儀なくされる。そこにジェデダイアの息子が現れ、マックス達は後を追って、ジェデダイアの隠れ家に辿り着く。マックスは一行を小型飛行機に乗せ、離陸する様にジェデダイアに命じる。

重量オーバーで滑走にもたつき、離陸に失敗すると、そこへアウンティ達が迫る。マックスは一計を案じ、単身、車に乗り込むと、身を挺してアイアンバーの車に衝突し、アウンティ達を足止めする。その隙に、子供達を乗せた小型機は離陸し、飛び去る。アウンティはマックスの心意気を称賛し、手下と共に引き上げる。マックスはただ一人、荒野に残る。

その後、小型機は廃墟と化したかつての大都市に辿り着く。サバンナは、そこがまさに部族の予言に登場した伝説のトゥモローランドだと確信し、部族の新たなリーダーとして集落を築く。部族は過去を乗り越え、未来を目指すべく、再び物語を紡ぎ始める。マックスは彼らの救世主として後世に語り継がれる。

 

 

三作目にして、とりあえずの完結編。前作に比べスケールアップはしたものの、やや作品の色合いが代わり、アクション要素が鳴りを潜めた印象。序盤から中盤にかけて、車すら登場せず、終盤にカーアクションが凝縮されているのみで、観る人によっては退屈かも知れない。タイトルのサンダードームは、本作のメインの舞台となるバータータウンにある決闘場の事だが、このドームも一度出てくるのみで、物語を左右するほどのインパクトは感じなかったのだが、どうしてこれをタイトルに入れたのだろうか。 いまいちピンときていない。しかし、核戦争後の世界で、豚の糞でメタンガスを生成してエネルギーを賄っているというのは、非常に示唆的で、現代にも通じる価値観じゃないかな。大人が存在せず、子供達だけで原始的な暮らしを営む部族というのも、いかにもな感じで深く考えさせられる。マックスはこの後、どうなったんだろうなぁ。前作でジャイロ役として登場したブルース・スペンスが、冒頭シーンから登場するもんだから、今作でもジャイロが登場するのかと思ったら、全くの別人ジェデダイア役だと分かり、混乱させられたよ。まったくもう。

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