チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ザ・ギャンブラー/熱い賭け

ルパート・ワイアット監督作「ザ・ギャンブラー/熱い賭け」("The Gambler" : 2014)[BD]

ギャンブル依存症で堕落した大学教授が、闇金で抱えた多額の借金を返済すべく、人生に向き合い依存を克服する様を描くドラマ作品。

LAの大学の英文科で現代小説を教える准教授のジムは、オール・オア・ナッシング思考の持ち主で、長らく重度のギャンブル依存症を患っており、所持金を全て使い果たしてしまう事から、実業家で富豪の祖父から遺産相続を拒まれる。

ジムはリーが経営する韓国資本の地下賭博場で、リーに借金を重ねてまで勝負にのめり込むも負け続け、リーから合計24万ドルを7日以内に返済する様に要求される。ジムは闇金を営むネヴィルから5万ドルを借りると、4万をリーへの返済に充て、1万で再度勝負に臨むが、結局負けてしまい、金を失う。

翌日、ジムは自らの講義の受講生の中に、賭博場で給仕をしていたエイミーを発見し、才能があると持ち上げて、それとなく自分から遠ざけようと画策する。その後、ジムは母親ロベルタの元に金の無心に赴くが、ロベルタはジムの更生を図るべく、それを拒否する。

ジムは別の闇金を営むフランクの元を訪ね、26万ドルの借金を請う。フランクはジムの人となりを見透かし、殺されかねない窮地に陥っている事を理解した上で、引き換えとして男の尊厳を奪う言葉を発する様に要求するが、ジムは承服しかねて断る。大学構内でエイミーに講義中の発言の真意を問われたジムは、遠ざけたいという意向を直接伝える。エイミーは憤慨し、その場を後にする。

ネヴィルはジムに救済措置が無い事を伝えて釘を差し、車を担保に取る。その日の講義でジムは、将来有望なバスケット選手として大学に優遇されているラマーの、集中さを欠く受講態度が腹に据えかね、面談の場を持つ。ラマーは大人達に身勝手な理想を押し付けられ、うんざりしている事を嘆く。ジムはそれが才能に恵まれた者ゆえの悩みだと告げる。ラマーはジムがオール・オア・ナッシング思考の持ち主だと指摘すると、膝がかなり悪い事を打ち明け、バスケット選手としての将来が危うい事を仄めかす。

闇金からの電話を受け、事態の深刻さを察したロベルタがジムの元に訪れる。ジムが借金の額を明かし、身内にも被害が及びかねない事を告げると、ロベルタは憤慨するが、強引にジムを銀行へ同行させる。ロベルタは26万ドルを即金で下ろすと、ジムは絶縁覚悟でその金を受け取り、ロベルタと別れる。

エイミーはバス待ちをするジムを見つけると、車に乗せる。二人きりになると、エイミーはジムが恵まれた環境を再確認する為に道を外れる人の良い例だと指摘する。ジムが苦悩を自慢気に話したくないと告げると、エイミーは誰かに話して楽になるべきだと諭す。ジムはそれより自分を壊したい、過去をなくせばやり直せると告げ、エイミーを連れてカジノへ赴く。ジムはカジノで母から受け取った金を全額使い果たし、途方に暮れる。エイミーはジムをアパートに招く。ジムはラマーに指摘された事を打ち明け、勝利にこそ意味があり、不可能への挑戦だけに価値があると説くと、全てにおいて本物が手に入らなければ死んだほうがマシだと主張する。エイミーはジムの苦悩を理解し、二人は関係を持つ。

翌日、ネヴィルと遭遇したジムは一文無しだと明かす。ネヴィルはラマーの電話番号を教える様にジムに要求する。その後、ジムは自宅を訪ねてきたリーにも金が無い事を明かし、更に借金して一発当てるしか無いと伝える。リーは手下にジムを脅迫させ、期限までの返済を迫る。

ラマーを巻き込まぬ様にデタラメな番号を教えた事で、ジムはネヴィルに拉致される。ネヴィルはジムが直接ラマーに八百長の話を付ける様に命じ、エイミーの身を脅かす。ジムはエイミーを守るべく、大学を辞めて、遠ざけようとする。エイミーは強引に別れを切り出すジムに愛想を尽かし、ジムの元から去る。その足でジムはラマーの元を訪ね、手っ取り早く大金が稼げると告げて、八百長の話を持ちかける。ジムはやるかどうかの判断をラマーに任せる。

ジムは再びフランクの元を訪ねる。フランクは依存症が自制できない根性無しに過ぎないと説き、ジムが本当にギャンブルを止められるのか問う。フランクは返さなければ家族の口座を奪い、一族全員が死ぬ事になる事態だと告げ、ジムの覚悟を確認し、26万ドルを貸す。次にジムはリーの元へ赴き、勝って返すと更に借金を頼み込み、手下に痛めつけられながらも15万ドルを借りる。ジムは自分の講義の受講生で有名テニスプレイヤーのデクスターに金を託し、ベガスに向かわせる。

返済期限日、ジムは試合前のラマーに賄賂を渡し、試合の行方を見守る。ラマーが首尾よく八百長をやり遂げると、ジムはネヴィルの元を訪ねる。ネヴィルは自分以外に八百長に賭けた者がいた事を訝るが、ジムは何食わぬ顔でフランクから借りたと告げ、借金を全額返済する。

ジムは、フランクとリーの両者に対し、コリアタウンの地下賭博場を返済金の受け渡し場所に指定する。フランクとリーの双方に返済するには、元手を倍に増やすしか無く、両者が固唾を呑んで見守る中、ジムはルーレットで最後の賭けに挑む。勝利により双方の借金を完済したジムは、ギャンブルと決別し、夜の街を疾走する。夜が明け、ジムはエイミーのアパートに辿り着く。

 

 

熱い賭けなんていうからど真ん中のスリラーかと思いきや、大学の准教授でなおかつ大金持ちの息子でありながら、ギャンブル中毒で破滅寸前の男の再生ドラマだった。完璧かそれとも無かという、オール・オア・ナッシング思考は、僕も多少そんなところがあるので分からなくもないのだが、命がけで借金してまで賭けにハマっていく気持ちは理解し難い。そもそもジムは金にも仕事にも恵まれた存在であり、それ故、ギャンブル癖を継続してこられたのだと考えると、そんなに魅力的な主人公では無いよなぁ。でもこういう恵まれていながらも堕ちた男を、エイミーの様な子が好きになるのも世の常か。後半の金の巡りがトントン拍子で進む流れなんてご都合主義もいいところだ。まぁ、マーク・ウォールバーグもブリー・ラーソンも好きな役者だから、そこそこ面白く観られたけども。

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