チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

アース・トゥ・エコー

デイヴ・グリーン監督作「アース・トゥ・エコー」("Earth to Echo" : 2014)[BD]

少年達が宇宙から来た生命体と遭遇し、宇宙船の修理に協力すべく、奔走する様を描くSFアドベンチャー作品。

ネバダ州郊外の小さな町マルベリーウッズに高速道路の拡張工事が計画され、町の住人は立ち退きを余儀なくされる。町に暮らす仲良し三人組の少年アレックス、タック、マンチは互いに離れ離れになる事に反発するが、やがてそれぞれの家族の引っ越し先が決まると、三人は為す術もなく無力感を覚える。

別れの週になると、突然アレックスの家中の携帯に異常が生じ、画面に不可解な画像が表示されたきり、使用できなくなる。その報せを聞きつけ、タックやマンチがアレックスの家に持ち込んだ携帯にも同様の異常が生じる。程なく、三人はその画像が町から30キロ程離れた砂漠地帯の形状に酷似している事を知る。

その直後、工事現場の作業員の男達がやってきて、電気がショートした事を伝えると、携帯に異常が生じていないかを確認し、新品と交換すると申し出る。タックは男達に不信感を抱き、工事は偽装で秘密裏に何かを行っていると疑う。タックの発案で、三人はアレックスの引っ越し前夜に、親の目を盗んで砂漠まで画像の正体を突き止めに行く事を決める。

三人は陰謀を阻止すれば立ち退きを中止させられると信じ、三人で過ごす最後の夜の思い出作りに意気込む。動画制作が趣味のタックは、ライブカム、ハンディカム、スパイグラスを準備し、旅の一部始終を映像に記録する事にする。夜、三人はそれぞれの親に嘘を付いて家を抜け出すと、自転車に乗り、砂漠の位置する東を目指し、意気揚々と出発する。

日が落ち、三人は夜の州道をひた走り、やがて砂漠に近づくと携帯が反応し、三人を導き始める。三人は道路を離れ、草原を分け入った先で、砂に塗れた奇妙な筒状の機械の物体を発見する。タックはそれがゴミだと決めつけて意に介さず、旅を終わりにして撤収する様に提案する。その時、三人はそこから程近い場所で、作業員達が何かを捜索している様子を目撃する。

機械オタクのマンチが部品をバッグに回収し、三人は帰路に就くが、突然物体が音を発して動き出す。当惑した三人が再び物体を調べ直すと、それはアレックスの声にのみ反応して動き始める。タックはそれが爆弾だと思い込み、破壊を企てるが二人は制止する。物体はアレックスの携帯の着信音を模し、その後、三人の携帯がそれぞれ別の挙動を見せる。タックの携帯は新しい地図を、マンチの携帯は謎のオブジェクトをそれぞれ表示し、アレックスの携帯は勝手に撮影を始める。三人は地図を誘導しているのだと悟り、その場所へ向かう。

三人は地図に導かれ、民家の納屋に辿り着く。三人が納屋に入ると、物体は屋内の機械部品の一つを引き寄せ、それを改造して装着する。タックの携帯は、次に向かうべき新しい地図を表示する。物体が起動を始めると、三人はその中に動く生命体がおり、それがアレックスの携帯を目の代わりに使っている事を察知する。それが言葉を理解すると知った三人は、イエス・ノーのサインで質問を繰り返し、それが100万光年先の星からやってきた生命体の雄で、三人に好意を抱いており、星へ帰る為に墜落した宇宙船を作り直すべく、部品探しに協力を求めている事を知る。

三人は地図の誘導に従い、部品集めに奔走する。やがて生命体は物体の外に出て、浮遊できる事が判明する。三人はその生命体が音のこだまを返す事から、エコーと名付ける。

三人は地図で民家に誘われ、侵入するが、その家が同じ学校の生徒エマの家だと分かる。エコーはエマの部屋で部品を回収するが、そこにエマが現れる。エマはエコーを目撃すると、それに興味を抱き、自分も同行させる様に迫るが、三人は逃げ出す。

次の目的地の酒場へ向かう途中に、三人は作業員と遭遇する。作業員は三人に不信感を抱き、遠出の理由を問い質すが、そこにエマが駆け付け、言葉巧みに作業員を欺き、やり過ごす。エマは強引に同行を決め、一行は酒場へ向かう。

酒場で部品を回収すると、エコーは作業員達に船を撃墜させられた事を明かす。タックは自分達の身を危惧し、手を引く様に皆に提案するが、アレックスは里子の自分の境遇にエコーを重ねあわせ、絶対に見捨てないと決意する。

その後、ゲームセンターで部品を回収するが、騒動を聞きつけた警備員が駆け付け、アレックスが捕らえられる。タックが救出を躊躇う内に、エマがエコーと共に警備員を翻弄して、アレックスを救出して戻る。アレックスはタックが自分を見捨てた事に憤慨し、二人は取っ組み合いの喧嘩を始める。

一行はファミレスに入ると、マンチが仲直りを促し、二人は和解する。そこに居合わせた作業員の男が、探知機でエコーの存在を確認すると、バッグを奪って店を後にする。憤慨したマンチは、走り出す直前のトラックに飛び乗る。

自転車ではトラックを追跡できず、三人は途方に暮れるが、マンチから工事現場に向かっていると連絡を受ける。タックは兄が彼女の家で開かれるパーティに行った事を思い出す。三人はその家を訪ね、泥酔した兄から車の鍵を奪うと、タックの運転で一路マルベリーウッズの工事現場を目指す。一方、マンチは作業員の男に捕らえられる。

工事現場に忍び込んだ三人は、道路建設が偽りだと知ると、作業員達の目を盗み、マンチを探して建屋の中に侵入する。しかし、作業員の男に発見され、意図を追求される。男は長い間、信号を傍受しており、近くに宇宙船があるはずだと説き、更に6日前にある物体が時速三万キロで大気圏に飛び込んできた為に、撃墜した事を明かすと、鍵が作動して船が飛び立ったら住民の命が危ないと告げる。アレックスはエコーが宇宙に帰りたいだけだと訴えるが、男は貴重な研究材料を手放さない意向を示す。男は携帯に表示された地図に従い、物体を修復させた後、エコーに宇宙船まで案内させて、船の飛行機能を破壊する計画を伝え、一行に協力する様に強要する。

夜が明ける頃、一行は地図が示す廃材置き場へ連行される。衰弱したエコーをアレックスが介抱し、故郷へ返す事を約束する。エコーは力を取り戻すと、廃材から部品を大量に回収し、筒状の物体、すなわち鍵を完成させる。エコーが作業員達を翻弄している間に、一行はバンを盗み、アレックスの運転で町へ戻る。一行の携帯には宇宙船の全貌が表示される。

一行は作業員達の追跡を躱すと、バンを乗り捨て、住宅街へ逃げ込み、やがて地図に誘われるまま、アレックスの家の庭に辿り着く。エコーは地面に穴を開け、地中へ向かう。一行は町の下にずっと宇宙船が存在しており、立ち退きはそれを掘り起こす為だと確信する。アレックスは穴の中へ向かうと、エコーと共に船のハッチを開け、内部へ入る。

アレックスが中央部の台座に鍵をセットすると、エコーの操作で宇宙船が起動する。そこにタック達も駆け付け、その様子を驚きを交えて見守る。船の振動が始まると、アレックスはどんなに時が経っても友達のままで、ずっと忘れない事をエコーに伝え、一行は船を後にする。

一行が地上へ戻ると、町の至るところで地中から部品が散り散りに浮上し始める。それらは上空で再構築され、やがて巨大な宇宙船が完成し、宇宙へと飛び立っていく。町は大騒ぎとなるが、一行はやり遂げた事に歓喜する。

その後、住人の立ち退きは中止となるが、アレックスとマンチの家族は、それぞれ既に新居を購入済みの為、予定通りに引っ越し、タックの家族は町に残る事になる。タック、アレックス、マンチの三人は、冒険を自分達だけの秘密に留める事にして別れる。

やがて四人はエコーと出会った場所で再会し、親交を深める。

 

 

事前に内容をほとんど調べずに観たので、SFスリラー系かと思っていたのだが、どことなくETを彷彿とさせる様な、宇宙人と少年達による友情を描いたほのぼの系の作品だった。登場する宇宙人はこぢんまりとした機械の様な生命体で、見るからに弱々しくて、どんな組成をしているのかも全く分からない。目があるのに見ることはできず、スマホのカメラを使って間接的に見る事ができるというのもなんともイミフだ。機械を超能力で操る事ができて、バラバラにした上で元通り再構築する事もお手の物の様だ。終盤、アレックスが運転するバンがトラックと衝突になり、エコーがトラックをバラバラにして危機を回避するシーンがあるのだが、あれはこれ見よがしにVFXで遊んでるだけの様に思えて、蛇足感が否めなかったな。もう少し地に足の着いた展開でも良かったと思う。子役達がそれぞれ個性的でバランスが取れているのは面白かった。タックは先日観たばかりの「誘拐の掟」で存在感を発揮していた子役で、こんなに早く再会するとは思わなかった。マンチの子役も最近観たし、才能を感じさせる子役達がこうして活躍する様を見るのは嬉しい。

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