チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ダイアリー・オブ・ザ・デッド

ジョージ・A・ロメロ監督作「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」("Diary of the Dead" : 2008)[BD]

ある日突然、至る所で死体がゾンビ化して人を襲い始め、帰路に就く大学生の集団が危機に陥っていく様を描くフェイク・ドキュメンタリー式ホラー作品。

 

10月24日午後11時、ピッツバーグ大学の映画学科の生徒であるジェイソン、トニー、リドリー、フランシーン、ゴード、トレーシー、メアリーの七人は、引率する酔いどれの指導教授アンドリューの下、山林で卒業制作のホラー映画の撮影を行う。その最中、一同はラジオのニュースが、死者が次々に蘇って人を襲い始めていると報じるのを聞く。危険が及ぶのを恐れたリドリーは、撮影を中断し、撤収の準備を始める。富豪の息子のリドリーは豪邸に暮らしており、皆を招待するが、応じる者は無く、リドリーは恋人のフランシーンと共に車で帰路に就く。

監督のジェイソンは皆を引き連れ、移動の一部始終の撮影を続けながら、大学の女子寮に残る恋人デブラを迎えに行く。寮は既に生徒が脱出した後でもぬけの殻となり、更に窃盗に荒らされた後だったが、ジェイソンは寮室に留まっていたデブラの無事を確認する。デブラは家族と連絡が付かない事を心配し、帰宅を希望する。一行はメアリーのトレーラーに乗り込むと、皆をそれぞれの家に送り届けるべく、帰路に就く。ジェイソンは責任感に駆られ、事件の全てを撮影し、記録する意向を示すが、デブラはそれに反対する。

道中、トレーラーは衝突事故を起こして炎上する車と遭遇する。そこに黒焦げになった警察官の死体が立ちはだかり、メアリーは止むに止まれぬず轢き殺すが、その後も次々に死体が現れ、トレーラーの下敷きとなっていく。メアリーは人を殺した自責の念に苛まれ、精神が錯乱し始める。

深夜4時頃、一行は一旦トレーラーを停車し、車外へ飛び出したメアリーを一人にして落ち着かせようとするが、メアリーは突然拳銃自殺を図る。メアリーは顔面に重傷を負うが、一命を取り留めた事が判ると、一行は最寄りの病院にメアリーを運び込む。

一行は無人となった院内で医師を探すが、院内無線で屋外の惨状を知る。その直後、患者を食らうゾンビ化した医師と看護師に遭遇し、ゴードがメアリーの銃で頭部を撃ち抜き、撃退する。皆は手分けして院内に生存者を探すが、その内にゾンビ化した患者と遭遇し、撃退する。デブラはそこでもう一台のカメラを発見し、持ち出す。程なくメアリーがゾンビ化し、躊躇うゴードの代わりにアンドリューが銃で止めを刺す。かつて従軍の経験があるアンドリューは銃に忌避感を覚え、それをトニーに預ける。一同は病院から脱出を図るが、その直前にゴードがゾンビ化した患者に襲われ、噛み付かれて致命傷を負う。

翌日の午前7時過ぎ、死亡したゴードがゾンビ化すると、恋人のトレーシーが銃で止めを刺す。一同は森の中にメアリーとゴードを埋葬し、トレーラーで出発する。

田舎道を走る内にトレーラーがガソリン漏れで故障する。一同はトレーラーを老夫サミュエルの農場の納屋の寄せると、車の整備に通じるトレーシーが修理を始める。納屋に無数のゾンビ達が押し寄せ始めると、一同はサミュエルに導かれ、納屋の中に逃げ込む。トレーラーの修理が終わると、一同は納屋からの脱出を図るが、その際にサミュエルがゾンビに襲われ、自殺を図ってゾンビを道連れにする。一行は農場を出発するが、やがてガソリンが不足し、トレーラーは停車を余儀なくされる。

午前11時過ぎ、そこに元州兵の黒人集団が現れ、一行は周辺地域からかき集められた大量の物資と武器を保有するアジトへ連行される。デブラは自宅のあるスクラントンへ行く為のガソリンの融通をリーダー格の男に請うと、必要な分量のみの提供を認められる。ジェイソンは真実を伝える為に、撮影した素材の編集作業を始め、映像をネットにアップしていく。デブラはそれを咎めるが、ジェイソンはニュースが伝えない真実を多くの視聴者に伝え、皆が生き残る術を学べる様にすべきだと主張する。その時、デブラの携帯に弟から無事を伝えるメールが届く。一方、ジェイソンのPCにリドリーから連絡があり、いつでも訪ねてくる様に促す。その後、デブラによる交渉の末、州兵から十分なガソリンと武器、食料、水の融通を受ける事になり、一行はトレーラーに物資を満載してアジトを出発する。

午後4時過ぎ、トレーラーはデブラの家に到着する。しかし、家族は既に死亡しており、デブラに代わってアンドリューが、ゾンビ化した弟と母親に弓矢で止めを刺す。悲嘆するデブラを連れ、一行はトレーラーでフィラデルフィアのリドリーの家を目指す。程なく、盗賊と化した州兵の白人集団と遭遇し、一行は物資と武器の大半を奪われる。

深夜、一行はリドリーの邸宅に到着する。無人の屋内で様子を覗う一行の前に、堅牢な避難部屋の中からリドリーが姿を現す。リドリーは親や使用人、フランシーンが遠くへ行ったとのみ明かし、皆を歓迎する。デブラはリドリーの不可解な言動に不審感を抱き、問い質すと、リドリーは親達が殺し殺されの果てに皆死んでしまった事を打ち明け、死体を沈めたプールにデブラとトニーを案内する。その際、デブラはリドリーにも咬まれた痕がある事に気付くが、その直後にリドリーは姿を消す。程なく、リドリーはゾンビ化し、トレーラーで荷出しを行うトレーシーに襲いかかる。トレーシーは森に逃げ込み、リドリーを退けるが、助けもせずに撮影を続けるジェイソンに呆れ、トレーラーを奪って一人で邸宅から走り去る。

デブラは避難部屋で事態が解決するまで待つ事をジェイソンに提案する。その頃、屋内に戻ったリドリーは浴室のエリオットに襲いかかり、エリオットはドライヤーで感電死する。ジェイソンは事件を撮り逃してしまう事を拒み、生存者の為に記録を残す事が大事だと主張するが、デブラはジェイソンに一緒に部屋に入る様に哀願し、ジェイソンは応じる振りをする。そこへリドリーが現れ、ジェイソンが噛み付かれる。アンドリューが屋内の剣でリドリーに止めを差すと、ジェイソンは自分を殺す様にデブラに請い、デブラはその手でジェイソンを射殺する。デブラはこれまでの考えを改め、ジェイソンの使命感を継いで撮影を続け、作品として完成する決意をする。

翌朝6時過ぎ、デビラ達は、避難部屋の監視カメラで、邸宅に無数のゾンビが押し寄せて来ているのを確認すると、避難部屋の扉を閉じて中に篭もる。その後、デブラは撮り貯めた素材の編集を行い、ジェイソン監督「死の終焉」と称して、作品を完成させる。デブラは作品をネットにアップする事で、ジェイソンの意志を汲み、生存者に真実を伝え、過ちから学んで欲しいと願う。しかし、ジェイソンが生前ダウンロードしていた動画に、人間達がゾンビを吊るし上げて射撃に興じ、惨殺して楽しんでいる様子を目の当たりにし、デブラは人間に救う価値があるのか自問する。

 

 

あのゾンビのロメロがこんな現代的なPOV式のホラー作品を撮っていたとは知らなかった。突然世界中に原因不明のゾンビ化が生じ、人間が襲われていくという世界観は過去の作品と共通しているが、本作に登場するのは普通の学生+ちょっといぶし銀のおっさんで構成された映画撮影グループで、とくに目的があるワケでは無く、帰宅する為にトレーラーであちらこちらをゾンビから逃れて彷徨うだけ。低予算故に敢えてチープなCGによる演出が施されており、血が吹き出すシーンは苦笑してしまう。ロメロのゾンビは所作が緩慢だから、さほど恐怖を感じさせないのだが、急に出現するから犠牲になる人は皆、不意を突かれて咬まれてしまうんだよな。あ、でも子供のゾンビだけは飛びかかってきたな。よく分からん(笑)全体的に起伏に乏しいから、もう少し見せ場が欲しかった。

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