チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ピクセル

クリス・コロンバス監督作「ピクセル」("Pixels" : 2015)[BD]

突如、襲来した懐かしのアーケードゲームのキャラを模したエイリアンから地球を守るべく、ゲームオタクの中年達が奮闘する様を描くSFアクション・コメディ作品。

 

1982年の夏、少年サムは幼馴染の親友ウィルと共に、町にオープンしたばかりのゲームセンターに遊びに行き、パックマンギャラガといった最新のアーケードゲームに興じる。ゲームのパターン習得に長けるサムは、その腕前を発揮して客を魅了する。程なくして、サムはウィルの勧めを受けてビデオゲーム世界大会に参加する。サムとウィルは会場で、ドージョー・クエストの主人公レディ・リサにぞっこんの少年で、ワンダー・キッドと称されるラドローと出会い、友達になる。会場には自称ファイアー・ブラスターのエディが鳴り物入りで登場し、大会の幕が開ける。競技の模様は録画され、1982年の出来事を伝える記録映像の一つとなり、収録したビデオテープが地球外生命体へのメッセージとして、NASAの探査機によって宇宙に打ち上げられる事が表明される。競技が始まると、サムとエディはそれぞれハイスコアを叩き出して最終候補に残り、ドンキーコングで決着を付ける事になる。しかし、サムはエディに敗れ、優勝を逃す。

時が流れて現代。中年と化したサムは訪問電機サービスのオタク電機を営む一方、ウィルは米国大統領となり多忙を極める。二人は立場を違えながらも、昔の様に交友関係を維持し続けており、ウィルはサムにゲームの腕が現代では役に立たないと説き、才能を別の事に活かす様に勧める。

ある日、サムはヴァイオレットとその息子マティが暮らす裕福な家に、AV機器のセッティングを行う為に訪れ、ヴァイオレットに一目惚れする。ヴァイオレットは夫と離婚する予定であり、しかも夫が若い女と再婚を早々と決めた事に悲嘆する。サムはヴァイオレットの話を聞くと、自らの元妻の話を引き合いに出して慰め、間違った結婚相手だったのだと説く。サムはヴァイオレットの気持ちを誤解し、アプローチをかけてキスを迫るが、拒まれる。サムはオタクを嫌うヴァイオレットが上流気取りだと指摘し、自分が富豪ならキスを受けたはずだと詰る。

その頃、グアムの米軍基地に過去のアーケードゲームのキャラクターを模したエイリアンが襲来し、あらゆる物をキューブ化して破壊した後、一人の兵士が拉致される。

サムはウィルから呼び出され、ホワイトハウスへ急行する。サムはそこでヴァイオレットがホワイトハウスに勤務する米軍所属の中佐だと知る。ヴァイオレットは状況分析室へ向かう一方、サムはウィルの執務室へ招かれる。ウィルはサムにグアム基地が攻撃された事を明かすと、その模様を収めた映像を見せる。サムはエイリアンがギャラガに酷似している事を指摘する。ウィルは国家安全保障会議に出席し、将校達の前で敵がギャラガだという仮説を述べるが、一同は誰も真に受けない為に、見兼ねたサムが助言を申し出る。ウィルはサムをアーケードゲームのテクニカルアドバイザーとして紹介し、サムは自らがMIT=ミシシッピー工科大学卒でギャラガの世界チャンピオンだと胸を張る。サムはグアムに現れたギャラガが、現存する86年版では無く、不具合でリコールされた82年版だと指摘する。大将ポーターはサムの荒唐無稽な話に呆れ果て、サムに退出を促す。

已む無く帰路に就いたサムは、車内に忍び込んでいたラドローと久方ぶりの再会を果たす。ラドローはサムを自宅に招くと、ギャラガによる襲撃を友人を通じて知り、政府のサーバーをハッキングして陰謀に肉迫した事を明かす。ラドローはエイリアンがNASAの飛ばした探査機のゲームの映像を見て、それを現実化し、攻めてきたのだと主張する。更にラドローは、昨晩VHSで録画したドラマの中に挿入された、古い番組の映像を改変して作成されたエイリアン「ヴォルーラ星人」からのメッセージを発見した事を明かす。地球人が送ったカプセルを受け取ったヴォルーラ星人は、映像を敵意ある挑戦状だと理解した事を明かす。彼らは勝者が地球をもらうゲームのルールを説き、ライフが3つで初戦に敗れた地球人のライフが残り2つだと告げると、勝利の記念品として人質を取った事を明かす。彼らは次なる戦いの日時と座標を指定する。

サムとラドローはホワイトハウスにウィルを訪ね、事実を伝える。ラドローはそれが星間戦争の宣戦布告だと主張する。程なく、エイリアンに指定されたインドのタージ・マハルアルカノイドの襲撃を受け、近所で恋人に求婚していた青年が拉致される。

ウィルはサムとラドローを連れて、ヴァイオレットが主導する対エイリアン兵器の開発ラボを訪ねる。ヴァイオレットは攻撃してきたのが知的エネルギー体であり、ゲームを光エネルギーで再現している事から、銃弾やミサイルの様な物体では倒せないと説き、スーパーチャージした光子を当てるとキューブがおとなしくなる事を明かす。ヴァイオレットはシールズに試作兵器の使用法を指導しており、サムは専門家としての見地から屈強なシールズの面々にアドバイスを促される。サムは鍛え上げてきたゲームの腕前が実生活では役に立たないが、その能力が地球を救うのに役立つと主張し、自分達をバカにせずに短い時間で学ぶ様に諭す。サムはアーケードゲームの腕前を一同に披露する事で、要諦を教示し、指導する。程なく、再び昔のCM映像を使ってエイリアンからのメッセージが届き、明晩、ロンドンのハイド・パークがゲームの舞台に指定される。

英国軍はCM撮影と市民に偽り、戦闘の準備を開始する。ウィルは英国と協力してエイリアンを撃退する態勢を整える。ヴァイオレットは対エイリアン兵器の光線砲を、テストする時間が無いままに実戦投入する事を決める。夜、軍が敵の襲来を待ち受ける中、エイリアンはセンチピードで攻撃を開始する。サムは敵のパターンを覚えて動きを読むように忠告するが、軍はそれを聞き入れず、劣勢に立たされる。痺れを切らしたサムは光線砲を手に取ると、一人で反撃を始め、敵を駆逐し、レベル1をクリアする。レベル2が始まると、サムはラドローにも協力を求める。ウィルはサム達に指揮権を与える様に現場に指示を出す。サムとラドローは敵の攻撃パターンを首尾良く攻略して撃破し、勝利を収める。

その後、皆で祝杯を上げ、ウィルも駆け付ける。そこにエイリアンからのメッセージが届き、2対1であと1つ負けると地球が終わりだと告げる。ウィルはサム達に引き続き協力を求めると共に、詐欺で5000万ドルを荒稼ぎし懲役20年で服役中のエディを参加させる事を決める。

ウィル達は刑務所に収監中のエディを訪ね、刑期短縮と引き換えに協力を求めるが、エディはそれを拒む。ウィルは已む無くエディの要求に応じ、エイリアンを倒したら恩赦で釈放する事と、税金の永久免除、更にセリーナ・ウィリアムズとのデートの条件を飲む。その直後、エイリアンから今晩、ニューヨークがゲームの舞台に指定される。

ニューヨークに到着したサム達は、今度の敵がパックマンだと知る。ヴァイオレットは対パックマンのゴースト役として、キューブの力場テクノロジーを応用し、エネルギー発生機を装備した車を手配する。更にパックマンの生みの親である岩谷教授がチームに招聘される。

サム、ラドロー、エディ、岩谷の四人はニューヨーク都心部で、あらゆる物をキューブ化して食べ尽くすパックマンと会敵する。岩谷は息子同然のパックマンが悪役と化した姿に耐えかね、説得を試み、手を差し伸べる。しかし、パックマンはその手を食べ、岩谷はその場から走り去る。サム達は3台のゴーストでパックマンと戦闘を開始する。エディが首尾良くパックマンを一機倒すと、パックマンはパワークッキーを食べて無敵と化し、ラドローのゴーストを破壊する。エディは再びパックマンを一機倒すが、その後、パックマンの動きに翻弄されて河に転落する。サムはパワークッキーを食べたパックマンを巧みに誘導し、丁度10秒後に無敵が解けたところで罠に仕掛けて三機目を撃破する。

サムは市民に称賛され、エイリアンから勝利の記念品としてQバートが贈られる。ウィルは祝勝会を催す事を決める。一方、ポーターはオタクに面目を潰された事で苦虫を噛み潰す。サムはマティに促され、ヴァイオレットを祝勝会に誘う。

その後、臨戦態勢を維持したままで、盛大に祝勝会が催される。エディは約束通りにセリーナを会場に同伴するが、セリーナはエディの品の無さに愛想を尽かす。サムはヴァイオレットと親交を深める。ヴァイオレットはサムに対し、エイリアンとの戦いが終わった後に、適性を生かして新たな技術開発を行う様に勧める。サムは大物になるチャンスを逸して以来、運が向いてきては台無しになる繰り返しだと嘆く。会場に再びエイリアンからのメッセージが届く。彼らは地球人のルール違反を指摘すると、地球が自分達の物だと主張し、12時間以内に地球の破壊を開始する事を通告する。会場に集った一同は違反の意味を理解しかねて困惑する。その直後、マティは密かに会場から立ち去ろうとするエディを呼び止めると、エディが河に落とした眼鏡を拾った事を明かし、そこに裏ワザのコマンドが記されていた事を指摘する。エディは対パックマン戦で違反をした事と、更にかつて世界大会でサムに勝った際にも違反していた事を明かして逃走する。

ポーターは勝機を逸した責任をサムに追求する。ヴァイオレットはポーターには手の打ち様が無かったと反論するが、ポーターはヴァイオレットをクビにする。その直後、マティがエイリアンの母船に拉致される。ウィルとの連絡が途絶え、サム、ヴァイオレット、ラドローはQバートを交えて対応を協議する。Qバートは地球に脅される以前の故郷が平和な星だったが、今は戦争だけだと嘆くと、母船からゲームキャラの軍団が地球を破壊しにやって来る事を明かす。サム達は母船に乗り込んでエイリアンの企みを阻止し、マティを救出する決意を固める。

翌日、母船が襲来し、夥しい数のゲームキャラ達が地球への攻撃を始め、街を片っ端からキューブ化していく。サム達は敵の攻撃を掻い潜りながら、母船の真下に向かう。そこに地下シェルターから抜け出してきたウィルが合流し、持参した光線砲を皆に手渡す。サムはラドローに地上にとどまって市民を守る様に指示して、ウィル、ヴァイオレット、Qバートと共に先を急ぐ。ラドローは敵を撃退する最中、夢にまで見たレディ・リサと遭遇する。二刀流で襲いかかるレディ・リサに対し、ラドローは心からの愛を訴える。レディ・リサはその気持ちに心が打たれ、ラドローとキスをし、人間側に寝返る。そこへ心を入れ替えたエディが現れ、ラドロー達に加勢する。

サム達が母船の真下に到達すると、エイリアンはボスに勝てば地球が救われると説き、サム達を母船の中に招く。サム達はドンキーコングのステージに到着し、記念品としてさらわれたマティ達三人が人質になっている事を知る。サムは仲間と共に樽を躱しつつ、コングの待つ最上階を目指すも、かつてエディに敗れて王者の座を逃したゲームだけに自信を喪っており、苦慮する。一方、ラドロー達はゲームキャラとの死闘を繰り広げ、やがて窮地に陥る。

マティはエディが裏ワザを使って勝った事をサムに伝える。サムは自分が世界王者だと確信すると、自信を取り戻してコングをハンマーで撃破する。その瞬間、地上のゲームキャラ達は全て消滅する。同時にレディ・リサも消滅してしまい、ラドローは悲嘆する。

ウィルによる褒章の場で、エディは自らの違反を明かし、サムが世界一だと認める。その後、Qバートが勝利の記念品としてレディ・リサに変身し、ラドローは熱くキスをする。人類はエイリアンと和平協定を結び、母船が地球から去っていくと、サム達は世界の英雄として讃えられる。サムはヴァイオレットとキスをする。エディはセリーナに好意を寄せられ、ベッドルームに誘われる。

一年後、結婚したラドローとレディ・リサは5匹のQバートの子を儲ける。

 

 

懐かしのゲームキャラ達がVFXで再現され、画面狭しと暴れまくる痛快なSFコメディ。これはやっぱり当時リアルタイムでアーケードゲームをプレイしたおっさん世代をターゲットに据えた作品じゃないかな。と言っても、世界でパックマンドンキーコングがどれほど認知されているのかは知らない。エイリアンがゲームを忠実に再現して地球に襲来するというストーリーは荒唐無稽過ぎる感が否めないが、日本生まれのパックマンドンキーコングが、こうしてハリウッド映画の華として登場するのは面白いし、気分も良い。特に終盤のドンキーコング戦は忠実にステージが再現されていて、映画館で3Dで観ればもっと高揚感が得られたんだろうと思う。しかし、本物のセリーナ・ウィリアムズが登場するとは思わなかった。それとQバートがキモかわいかった。

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