チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

テッド2

セス・マクファーレン監督作「テッド2」("Ted 2" : 2015)[BD]

ひょんな事から、「人間」では無く「所有物」だと認定されてしまったテッドが、弁護士の協力を得て、裁判で人権を獲得すべく奮闘するコメディ作品。

 

ジョンは半年前にロリーと離婚した事で傷心が未だ癒えぬ一方、テッドはスーパーの同僚タミ=リンと結婚し、盛大に披露宴を挙げる。ところが1年後、テッドがロリーの金遣いの粗さを詰った事から激しい口論が生じ、結婚生活は破綻の危機を迎える。テッドは離婚を回避すべく思案に暮れる一方で、ジョンが女と疎遠になっている事を心配し、恋人探しを勧める。

テッドはタミと仲直りする機会を窺う最中、同僚のジョイから子供を作る様に勧められる。テッドは早速、タミに子作りを提案すると、タミは快諾し、二人は和解する。テッドはジョンに事情を明かすと、精子ドナー確保の協力を依頼し、ジョンは快諾する。テッド達はまずサム・ジョーンズに相談を持ちかけるが、ジョーンズはコカインのやり過ぎで精子数が少ない事を明かし、協力を拒む。次にテッド達はトム・ブレイディの寝込みを襲い、手コキで精子を奪おうとするが、目覚めたブレイディに企みが発覚し、失敗する。

ジョンは自らの精子の提供をテッドに申し出る。テッドはジョンが第一候補でありながら、離婚で落ち込んでいた為に頼みづらかった事を明かし、申し出に感謝する。二人は早速、産婦人科を訪ね、ジョンが精子の採取に臨む。ところがその後の検査の結果、タミの体は過去の薬物大量摂取が災いして卵巣が使い物にならなくなっており、妊娠できる状態では無い事が判明する。タミは自分の子供が持てない事に悲嘆する。

それならばと、テッドとタミは養子を迎える事にし、紹介所を訪ねる。ところが職員は、テッドが人間では無く、所有物であるという政府見解を市役所から指摘された為に、養子を取る事が認められないと説き、これまでは政府から見落とされていたが、今後は調査対象とされる事を警告する。テッドは自分が法的に人間では無く、所有物である事を知り、激しく落胆する。

その後、テッドは勤めているスーパーを解雇され、更に銀行口座の失効、クレジットカードの解約等の不遇を強いられ、挙句の果てにタミとの婚姻も無効扱いに処される。ジョンは弁護士を雇って政府を訴え、市民権を得るべく闘うべきだと提案する。テッドとジョンは大手法律事務所を営む弁護士ジャクソンの元を訪ね、弁護を依頼する。ジャクソンは二人の経済的状況を見透かすと、見習い弁護士の姪サマンサに経験の場を与えるべく、無料で二人の弁護をさせる意向を示す。

テッドとジョンはサマンサの力量を疑問視するが、サマンサが大麻ファンだと知ると即座に意気投合する。正義感と人権意識の強いサマンサは、テッドの依頼を快諾し、一同は早速裁判の準備に取り掛かる。ジョンの女離れを心配するテッドは、ジョンとサマンサの仲を取り持とうと画策する。ジョンはサマンサに離婚した事を明かす。

一方、コミコンの準備に追われるハズブロの副社長ジェサップに、テッドのストーカーであり、清掃員として社に潜り込んだドニーが接触を図る。ドニーはテッドが人権を巡って訴訟を起こす事を明かすと、敗訴でテッドが正式に所有物になれば、テッドを奪取し、解体して、その仕掛けを解明する事で、大量生産して売る事ができ、社の売上が倍増するとジェサップを唆し、あらゆる手を使って敗訴に導くべきだと提案する。ジェサップはその提案に応じる事にし、州側に最高の弁護士ワイルドを付ける。

裁判の日を迎え、法廷に赴いたテッド達は相手が負け知らずの弁護士ワイルドだと知る。ワイルドは無闇に人権を分け与える事への危惧を陪審に説く。一方、サマンサは裁判の争点が正義であり、かつての奴隷裁判に正義が無かった事は後に歴史が証明したと説くと、間違った歴史を作らない様に正しい判断を下す様に陪審に訴えかける。ワイルドはテッドが物に過ぎないという陪審の心証形成を図るが、サマンサはテッドが人を愛する能力と自意識を持ち合わせた、人間そのものだと主張する。ワイルドはハズブロの元社員でテディベアの製造責任者を証人に呼ぶ。元社員はテッドの胸に電子装置が内蔵されており、胸を押すとプログラムされた言葉が再生される事を明かす。テッドは裁判長に命じられ、胸を押すと、電子音声が再生される。それにより陪審の意思が固まる。

後日、物議を醸したテッド裁判の評決が下り、テッドは人間では無く、所有物だと正式に決定される。それを受け、ジェサップは秘密裏にテッドを捕らえる様にドニーに指示を出す。悲しみに暮れるテッドとタミに、サマンサは全米一の人権派弁護士ミーガンの存在を伝える。サマンサは早速ミーガンに協力を打診し、ニューヨークの事務所で会うアポを取る。

テッドはタミをボストンに残し、ジョン、サマンサと共に車でニューヨークに向かう。道中、夜間の運転を買って出たテッドは、運転を誤って道路を外れ、斜面を下って車を無人の納屋に突っ込ませる。三人は朝を待って車を降ろす事にし、納屋の傍で一夜を明かす事に決める。三人は納屋からほど近い場所で極上の大麻の群生地を見つけると、ハイになって盛り上がる。ジョンとサマンサは親交を深め、キスをする。テッドはその様子を見て喜ぶ。

翌朝、三人は車を降ろして出発し、コミコンで賑わうニューヨークへ到着する。三人はミーガンの事務所を訪ね、テッド裁判への協力を要請する。ミーガンはテッドの置かれた状況に同情を寄せながらも、弁護の依頼を断る。ミーガンは人間が社会貢献や国民の向上に役立つ必要があると説くと、テッドのこれまでの不道徳な経歴の数々を論い、周囲の人間に悪影響を与えていると指摘し、敗訴したのが理屈では無く、感情に訴えかけなかったからだと諭す。テッド達はミーガンに失望し、事務所を後にする。

三人は打つ手を無くし、途方に暮れる。テッドはそんな中でイチャつくジョンとサマンサに憤り、口論の末に1人で街へ消えると、コミコン会場へ足を向ける。テッドは場内でタートルズのコスプレをしたドニーと遭遇し、逃亡する。テッドはジョンに連絡し、ドニーに付け狙われている事を伝えて助けを求めるが、その後、ドニーに捕らえられ、昏倒させられる。

ドニーはジェサップと共に地下の備品室に入ると、テッドを拘束し、解体しようとする。しかし、既のところでジョン達が駆け付け、ジェサップは逃走する。ジョンはテッドを救出すると、ドニーを殴り飛ばし、三人はその場を後にする。テッドはジョンとサマンサに詰った事を詫びて和解すると、所有物でも自分は自分としてあり続ける決意を示す。

その直後、三人が会場内を散策しているところへ、ドニーが場内の展示物の吊具を切って、テッドに衝突させようと企てる。ジョンは身を挺してテッドを庇った事で設備に激突し、負傷する。テッドはコスプレイヤーの中からドニーを見つけ出し、ドニーは警備員に連行される。

テッド達は入院したジョンの容体が回復するのを病室で待つが、程なくジョンは心停止し、医師らによる救命措置が行われる。夜が明ける頃、蘇生を信じて待つテッド達に医師からジョンの死が伝えられる。テッド達は悲嘆するが、それはジョンが医師と共謀して仕掛けたサプライズで、ジョンは成功した事に歓喜する。ジョンはその場でサマンサに交際を申し込み、サマンサは快諾する。そこにミーガンがやって来る。ミーガンはジョンがテッドを救う様子を報道で見て、愛を感じ、翻意した事を明かすと、テッド裁判の弁護を買って出る。

後日、改めて裁判が行われ、ミーガンがテッドの弁護に臨む。ミーガンは陪審の前で人間性の何たるかを説くと、テッドが自己を認識し、複合感情を理解し、更に共感する能力を持ち合わせていると主張する。ミーガンはテッドが昏倒したジョンの傍らで泣いていた事を例に挙げ、人間性の資質の全てを提示したのだと説くと、奴隷解放宣言同様にテッドにも基本的人権を与える必要があると陪審に訴えかける。

後日、評決によりテッドは人間として認められ、晴れて市民権を獲得する。テッドは裁判所の前に押し寄せた大勢の人間が見守る中、タミに改めて求婚する。程なく、テッドとタミは男の赤子を養子に迎える。ジョンはその子に小さなテディベアをプレゼントする。

 

 

ヒット作の続編にありがちな、煮詰まる前の見切り発車的な中身の薄さがやや気になる二作目。ブラックジョークの多用ぶりは相変わらずで、小ネタをそこかしこに散りばめてはいるものの、それを楽しむのがメインみたいなノリはただのファンムービーの様で逆に興ざめしてしまう。前作の内容をほとんど失念していたので、ジョンが離婚しており、テッドが同僚女と結婚するという展開から始まるのがピンと来なかったが、独立した作品として楽しめる様にはできている。マーク・ウォールバーグが精液まみれになるシーンはグロすぎて爆笑したし、アマンダ・サイフリッドは割りと清純派っぽい女優の印象だったのに、チンポ型のパイプを吸っているシーンにビックリさせられた。どういうワケかリーアム・ニーソンカメオ出演しており、しかもかなりオイシイ役どころなのだが、ノリノリで出演しているのが窺える。基本的にこのシリーズはいくらでも続編が作れそうだが、二作目は当たったとは言えない実績だし、果たしてどうなるかな。

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