チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ

トッド・ストラウス=シュルソン監督作「ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ」("The Final Girls" : 2015)[DVD]

スラッシャー映画の世界に入り込んでしまった若者達が、殺人鬼の魔手から逃れ、現実世界に戻るべく奮闘する様を描くスラッシャー・コメディ作品。

 

夏休みにキャンプ場で指導員を務める若者達が、仮面を付けた殺人鬼ビリーにナタで襲撃される惨劇を活写したスラッシャー・ホラー作品「血塗れのキャンプ場」に、犠牲者の一人ナンシーとして出演した女優アマンダは、20年後の現在、田舎町で一人娘マックスと慎ましく暮らすシングルマザーである。アマンダは女優として再起を果たすべく、新たな役を得ようと苦慮するも不振続きで、生活は困窮する。マックスはそんなアマンダを労り、アマンダはマックスが一番に大切な存在だと愛を伝える。そんなある日、アマンダはオーディションに付き添ったマックスと共に車で帰路に就くが、不注意で事故を起こし、アマンダは死亡する。母を喪ったマックスは伯母に引き取られる。

三年後、マックスはアマンダを喪ったショックから立ち直り、日常を取り戻す。ある日、親友ガーティの兄で映画館の副支配人を務めるダンカンが、血塗れシリーズ鑑賞会の登壇をマックスに依頼する。ダンカンは「血塗れのキャンプ場」をスラッシャー映画の傑作として高く評価しており、マックスが高校卒業に必要なレポートに協力する事と引き換えに登壇を請う。

アマンダの命日の夜、鑑賞会が催される。マックスはガーティ、マックスに好意を抱く長身イケメンのクリス、クリスの元カノのヴィッキー、ダンカンと共に鑑賞会に参加する。上映が始まると、マックスはアマンダがビリーに殺されるシーンの直前に席を立つ。その時、観客のこぼした酒にタバコの燃えカスが引火し、劇場が一気に炎に包まれる。観客がパニックに陥る中、マックスは4人と共に裏口から脱出を図るべく、偶然拾った刃物でスクリーンを切り裂き、その中に入る。

マックス達は林道で目を覚ますと、状況が把握できずに困惑する。そこに映画と同じ様に指導員のカートとティナが乗ったバンがやって来る。ティナにキャンプ場の場所を尋ねられた一同は絶句し、バンはそのまま通り過ぎていく。一同は皆、同じ夢を見ているのだと言い聞かせる。

92分後、再びバンがやってきて、ティナが同じ様にキャンプ場の場所を一同に尋ねる。クリスがまっすぐだと伝えると、バンは通り過ぎていく。一同が途方に暮れてその場に留まっていると、92分後、再びバスがやって来る。ダンカンは映画の設定である1986年の世界に入り込んだのだと悟ると、自分達も指導員だと称し、バンへの同乗を求める。5人はバンに乗り込むとカート達と共にキャンプ場へ向かう。道中、マックスは車内で寝ていた若きアマンダ扮するナンシーと対面する。

キャンプ場の詰め所に到着すると指導員のブレイクとミミが合流する。事態が映画と同じ様に進展していくのを見て、ダンカンは映画の通りに、セックスした者がビリーに殺されると予想する。ダンカンはバンでキャンプ場からの脱出を図るべく、ヤリチン男のカートにバンを貸す様に請う。カートは嫌がらせをしてキーを森の中に投げ込み、見つけたら貸すと告げる。ナンシーはマックスに処女の卒業が夏の目標だと明かすと、カートとセックスする意向を示す。マックスはナンシーの身を案じ、カートから離れる様に促す。

5人は森の中でキーを探す。その最中、一同は先に森に入っていたミミが旅の途中の男と遭遇し、いちゃつき始めるのを目の当たりにする。その時、ビリーの登場を告げる効果音が響き渡る。程なくビリーが現れ、男とミミを殺す。驚いて逃げようとする一同に、ダンカンは5人が登場人物では無い為に殺されないと伝えて安心させ、脚本どおりに最後まで生き残る処女「ファイナルガール」がビリーを殺し、映画が終わるまで抜け出せないのだと説くと、中盤に登場するファイナルガールのポーラの近くにいれば安全だと主張する。ダンカンがビリーを交えて自撮りしようとすると、ビリーはダンカンの脇腹を突き刺し、ダンカンはその場に倒れる。一同はその場から一目散に逃走し、キャンプ場からの脱出を企てるが、どこまで走っても延々と同じ場所を堂々巡りし、映画の世界から抜け出せない事を悟る。

マックス達は何も知らない指導員達と共に詰め所に身を寄せる。程なくポーラが車でやって来て、指導員達はパジャマパーティの準備を始める。マックス達は手分けをして、指導員達が服を脱いでセックスしない様に見張る事を決める。ナンシーは寝室でカートとのセックスの準備を始める。その時、ビリーの効果音が響き渡る。マックスはナンシーの元へ駆け付けると、自分にとっての特別な存在だと説き、翻意を促す。そこにカートが現れ、セックスを迫る。その直後、ガーティが窓の外にビリーを発見し、皆に知らせる。

それを受け、ナンシーは伝説として語り継がれる、ビリーに昔起こった出来事について皆に語り始める。その途端、回想シーンが始まり、マックス達4人はモノクロと化した1957年夏の世界に遷移する。変わり者で醜い容姿だった少年ビリーは、キャンプに参加するも、指導員や子供達に嫌われ、いじめられていた。ある時、ビリーはいじめから逃れるべくトイレに閉じこもるが、そこに爆竹が放り込まれ、大やけどを負う。病室で苦悶する日々が続いた後、ビリーはいじめた者達への憎しみを募らせる。ビリーは顔に残った酷い傷をマスクで覆うと、キャンプ場へ舞い戻り、寝込みを襲って指導員8人を皆殺しにして、復讐を果たす。それ以来、ビリーは山小屋に隠れ住み、何度でも復讐する為に、指導員を虎視眈々と狙っているという。

マックス達が回想シーンから復帰すると、ガーティの顔に付いた返り血を見て、指導員達は驚いて逃げ出す。マックスは事情を説明し、友達だから助けたいのだと引き止めるが、ポーラとカートが車でキャンプ場から脱出を図る。そこに一命を取り留め、助けを求めに来たダンカンが現れ、車に轢き殺される。車は柱に衝突し、カートが車外に投げ出されて即死する。車は爆発炎上し、ポーラも死ぬ。マックス達はファイナルガールのはずのポーラが死んだ事で途方に暮れる。

マックス達は指導員達にこの世界が映画だと説明し、ティナのストリップでビリーが現れる筋書きを明かすと、ティナに服を脱がせないようにする。一同は新たにファイナルガールを立てる必要に迫られ、処女のマックスがポーラの代役として、ナタでビリーの首を刎ねれば、映画が終わると推測する。マックスがそれを拒むと、もう一人の処女ナンシーがファイナルガールに志願する。しかし、ヴィッキーはナンシーが本来殺される役に過ぎないのだと詰る。

ナンシーは大人になれない事を知り、悲嘆する。マックスはナンシーを慰め、皆で協力して闘う事を提案する。一同は、ティナによる色仕掛けでビリーを詰め所に誘き寄せ、張り巡らせた罠に嵌めた後、撃退する計画を立て、準備を整える。マックスはナンシーに母の素性について明かし、ナンシーから友情の証としてミサンガを受け取る。マックスはナンシーが映画同様に死ぬ必要は無く、自分達と最後まで生き残れば良いのだと主張すると、映画から出られれば誰にでもなれて好きな事ができるとナンシーを励ます。

夜を迎え、ティナがBGMと共にストリップダンスを始めると、ビリーが現れる。ティナはビリーに慄き、逃げようとした矢先に罠に嵌って死ぬ。一同はビリーに罠を作動し、串刺しにするも、ナタを奪い取ろうとしたブレイクがビリーに刺殺される。マックス達はビリーに火矢を放った後、ガソリンをかけて炎上させ、詰め所から脱出する計画に移行するが、ガソリンの仕掛けが作動せず、ガーティとヴィッキーがビリーによって棚に押し倒される。ガーティがビリーに殺されると、ヴィッキーはマックス達に脱出を促した後、自らを犠牲にしてビリーにガソリンをかけ、詰め所を爆発炎上させる。

ビリーは炎に包まれながらも、詰め所から脱出する。マックス達3人は森に逃げ込むが、ビリーに追い詰められる。マックスはナンシーに再びビリーに起こった出来事を語る様に促し、3人はモノクロの回想シーンに遷移する。ビリーは遷移した直後に車に撥ねられて昏倒し、マックスはその隙にナタを奪取する。マックス達は火傷を負った少年ビリーを追って小屋に辿り着く。そこに現在のビリーが現れ、マックス達は回想シーンから復帰する。その直後、クリスがビリーに刺され、ナンシーが連れ去られる。クリスは助けに行っても無駄だと諭すが、マックスは負傷したクリスを教会に連れ込むと、応急処置を施し、ナンシーを助けに行く。

マックスはナタを携え、ビリーの小屋へ侵入する。マックスは屋内で縛り付けられたナンシーを発見し、救い出そうとするが、そこにビリーが現れ、マックスはナイフで刺される。ナンシーがナタで反撃し、ビリーを退けると、2人は教会に逃れる。ナンシーは自分が生きているからマックスがファイナルガールになれないのだと指摘する。マックスはナンシーの本当の名がアマンダであり、一人娘のいる母親だと明かす。ナンシーは映画を見れば自分に会えると説き、マックスに別れを告げると、脚本通りに踊ってビリーを誘き寄せる。

そこにビリーが現れ、ナンシーをナイフで殺す。その瞬間、雷鳴が轟き、マックスがファイナルガールとして覚醒する。マックスはビリーとの格闘を制し、ナタでビリーの首を刎ねる。マックスとクリスは夜明けの空に流れるエンドクレジットを眺め、キスをする。フィルムの終わりを告げる表示の後、2人は抱き合ったまま光に包まれる。

マックスは病院のベッドの上で目覚め、負傷しながらも治療を受けて助かったクリス、ダンカン、ガーティ、ヴィッキーと再会する。マックスはナンシーから貰ったミサンガを手首に確認し、夢では無かったと悟る。その時、ビリーの効果音が響き渡る。一同が病室の外の様子を窺うと、続編の「血塗れキャンプ場2 冷酷な夏」のタイトルが表示され、ガラス戸を破ってビリーが現れる。一同は続編の世界に遷移した事を知る。マックスは再びビリーに闘いを挑む。

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